【おしゃれなオフィスデザインの成功事例】オフィスデザインの重要性とは?最新トレンドと事例をまとめて紹介

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【おしゃれなオフィスデザインの成功事例】オフィスデザインの重要性とは?最新トレンドと事例をまとめて紹介

オフィス移転に向けて理想的な空間をイメージしているものの、具体的にどうすれば良いのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。理想的なオフィス空間を実現するためには、「オフィスデザイン」が重要です。

最近では、さまざまな効果を期待してオフィスデザインにこだわる企業が増えています。そこでこの記事ではオフィスの刷新を検討している経営者や企業の担当者向けに、オフィスデザインの定義をはじめ、実際に導入した企業の成功事例を詳しく解説します。

社外の人が訪問したくなる「おしゃれなオフィス」や、従業員がいきいきと働ける空間づくりを実現するために、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

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目次

オフィスデザインとは

オフィスデザインとは、オフィス移転・レイアウト変更などの際におこなうデザインや設計に関する活動です。具体的には、次のような活動がオフィスデザインの一環です。

  • 内装デザイン
  • レイアウトの計画
  • 現状把握のための事前調査・ヒアリング
  • コンセプトの立案
  • オフィス家具のレイアウト など

オフィスデザインの目的は、従業員が働きやすい環境作りやステークホルダーに自社の魅力を伝えることなどです。そのため、オフィスデザインを検討する際には、まずデザインを通じて社内外の人に何を伝えたいかを明確にすることが大切です。

コンセプトに沿ったオフィスデザインを実現することで、従業員だけでなくステークホルダーにも良い印象を与えられます。

  オフィスデザインに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

オフィスデザインの重要性

オフィス移転を成功させるためには、オフィスデザインを重視することも大切です。オフィスデザインにこだわることで、企業や従業員にさまざまな効果をもたらす可能性があるためです。

 

企業イメージの向上に寄与する

オフィスデザインは、企業イメージに影響を与える要素の一つです。企業イメージはオフィスで働く従業員だけでなく、外部から訪れる人々にも影響するため、オフィスデザインは重要です。

デザイン次第では、社内外の人に良いイメージを与えられる一方で、悪いイメージを持たれる可能性もあります。自社の製品やサービスに関連したデザインにすると、企業をイメージしやすくなるため、ブランディング効果が期待できます。

オフィスデザインで企業イメージの向上を狙うには、コーポレートカラーを取り入れるのも一つの手です。コーポレートカラーは、他社と差別化する重要な要素です。コーポレートカラーを通じて自社を連想する人が増えれば、製品やサービスへの関心も高まるでしょう。

 

社内コミュニケーションが活性化する

近年は、従業員同士のコミュニケーション不足を課題に抱える企業も少なくありません。コミュニケーション不足は、ミスやトラブルに発展するおそれがあります。必要なタイミングで上司や同僚に相談できないことで、孤立する従業員も出てくるかもしれません。

オフィスデザイン次第では、コミュニケーション不足の課題を解消できる可能性があります。こだわり抜かれたオフィスデザインは、オフィスで働く従業員の会話のきっかけとなります。

ワークスペースのレイアウトを工夫することで、従業員同士が声をかけやすい環境をつくることが可能です。社内に一息つけるリフレッシュスペースを設置すると、多くの従業員が集まり、部署を超えたコミュニケーションが発生しやすくなるでしょう。

 

従業員のモチベーションアップが期待できる

オフィスデザインは、従業員のモチベーションにも影響する要素の一つです。従業員のモチベーションは生産性や定着率などに直結しやすいため、企業には働きたくなるオフィスづくりが求められています。

日本建築学会 ・情報システム技術委員会の研究によると、「特別感」のあるオフィス空間が「働きたい」オフィス空間に関係している可能性があることがわかっています。

「働きたい」オフィス空間と「特別感」を感じるオフィス空間の相関 全体 学生 社会人
N 2,938 1,472 1,466
相関係数(r) .436 .221 .625

※出典元:日本建築学会 ・情報システム技術委員会の研究「“働きたい”と”特別感”に基づいたオフィス空間の評価に関する研究」

従業員が「働きたい」と感じるオフィスデザインに仕上げれば、モチベーションアップにつながるでしょう。

 

優秀な人材の獲得・定着に寄与する

少子高齢化で労働人口が減少する中、企業は優秀な人材を一人でも多く獲得し、定着率を高める工夫が必要です。優秀な人材の獲得や定着には、オフィスデザインが影響することがあります。

オフィスのデザイン次第では、従業員のモチベーションアップが期待できます。オフィスデザインによって従業員のモチベーションがアップすれば、優秀な人材の流出を防ぎ、定着率の向上につながるでしょう。

また、近年は、おしゃれなオフィスに魅力を感じる求職者が増えています。おしゃれなオフィスでモチベーションが高い従業員がいる企業だと認知されれば、応募者が増え、優秀な人材が集まりやすくなります。

【最新版】オフィスデザインのトレンド

これからオフィスデザインを考える場合、トレンドを把握しておくことも大切です。トレンドを把握しておけば、時代やニーズに合うデザインに仕上がり、より高い効果が期待できます。オフィスデザインのトレンドは、次のとおりです。

  • フレキシブルなワークスペース
  • 利便性の高いオープンスペース
  • 居心地の良さを重視したオフィス
  • テクノロジーと融合したオフィス
  • 従業員の健康に配慮したオフィス

それでは、オフィスデザインのトレンドを詳しく見ていきましょう。

 

フレキシブルなワークスペース

オフィスデザインのトレンドの一つは、フレキシブルなワークスペースです。従来は、従業員一人ひとりに席が設けられた固定席のワークスペースが一般的でした。しかし、近年はオフィス出社以外の多様な働き方へのニーズが高まっています。

その結果、企業には多様な働き方への対応が求められています。たとえばテレワークやフレックスタイム制、ワーケーションなどです。特に注目度が高いのは、オフィス出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークです。

企業がテレワークをはじめとした多様な働き方に対応するためには、従業員が業務や働き方に応じて働く場所を選べるフレキシブルなワークスペースが必要になります。フリーアドレス制を導入し、フレキシブルなワークスペースを実現する企業もあります。

 

利便性の高いオープンスペース

多くの企業が抱える課題の一つは、オフィススペースの活用方法です。オフィススペースには限りがあるため、有効活用する必要があります。ここで注目されたのが、オープンスペースの有効活用です。

従来のオフィスは、壁やパーテーションで空間を間仕切りするのが一般的でした。しかし、間仕切りされた空間では、部署やチームを超えたコミュニケーションを取りづらい側面があります。

部署やチームごとにデスクがまとまっていても、間仕切りを取り除くだけで利便性の高いオープンスペースに仕上げることが可能です。オープンスペースにすると視線を遮るものがなくなるため、コミュニケーションが活性化し、情報共有がスムーズになるでしょう。

 

居心地の良さを重視したオフィス

オフィスデザインのトレンドの一つは、従業員の居心地の良さを重視したオフィスです。居心地の悪いオフィスの場合、快適性が損なわれるため、より良い環境を求めて離職する従業員が出てくる可能性があります。

従業員の離職を防ぎ、定着率を高めるためには、居心地を重視することも大切です。近年は、居心地の良いオフィス空間に仕上げるために、バイオフィリックデザインを取り入れたオフィスが増えています。

バイオフィリックデザインとは、自然とのつながりを取り入れたオフィスデザインです。たとえば自然光を活用する、観葉植物をはじめとするグリーンを設置するなどです。オフィスにグリーンを取り入れると、さまざまな効果が期待できます。オフィス緑化による効果や導入ポイントは、こちらの記事で紹介しているので、ぜひチェックしてください。

オフィス緑化で得られる効果とは?導入ポイントから費用相場まで解説

 

テクノロジーと融合したオフィス

デジタル技術の発展により、オフィス環境も変化してきました。テレワークをはじめとする多様な働き方の普及に伴い、ビジネスシーンではデジタルツールを利用する機会も増えています。

近年は、テクノロジーと融合したオフィスデザインが注目を集めています。例えば、従業員のオフィス内での所在地を把握するために、ビーコンを利用した位置情報システムを活用することもその一つです。ビーコンの活用はフリーアドレスなど、固定座席がない場合に特に有用です。

また、サーカディアンリズムに対応した自然光に近いLED照明の設置や、顔認証カメラ連動させた勤怠システムの導入など、オフィスに活用できるデジタルツールは多岐に渡ります。

適切なツールを取り入れることで、従業員の働きやすさや業務効率の向上などにも寄与するでしょう。


関連記事▼
フリーアドレスで従業員の位置情報を把握する方法|ビーコンや座席管理システムを紹介
仕事の生産性とサーカディアンリズム

 

従業員の健康に配慮したオフィス

近年は、従業員の健康に配慮したオフィスデザインを取り入れる企業が増えています。従業員のストレスが溜まると、心身の健康だけでなく、生産性に悪影響を及ぼすリスクがあるためです。

代表的な例は、リフレッシュスペースの設置です。リフレッシュスペースとは、従業員が休憩するために使用するスペースです。オフィスの一角にリフレッシュスペースを設置すると、オフィス内で適度にオンオフの切り替えができるようになります。従業員が仕事中にリラックスする空間を提供することで、心理的負担の軽減も期待できるでしょう。

また、工夫次第では、従業員の健康維持や増進につなげることも可能です。たとえばワークスペースにスタンディングデスクや昇降デスクを導入すると、従業員の身体への負担を軽減できます。

オフィスデザインのポイント

ここからは、オフィスデザインのポイントを解説します。

■コンセプトを明確にする

理想的なオフィスデザインを実現するためには、コンセプトが重要です。コンセプトがオフィスデザインに上手く反映されれば、オフィス空間そのものが企業の魅力を発信する場になります。

コンセプトづくりの際には、企業の理念や社風をどう伝えるか、何を目的としたオフィスにしたいのかを具体的に定義します。コンセプトが定まらないまま計画を進めると、統一感のないオフィスデザインに仕上がってしまう可能性があるので注意が必要です。

■ワークスタイルに合わせる

オフィス刷新を機にワークスタイルの変革を検討している場合は、オフィスデザインと並行して進めましょう。ワークスタイルに適したオフィスにすることで従業員がより働きやすくなり、業務効率の向上も期待できるためです。

たとえば、オフィス移転と同時にABWを導入するという選択肢もあります。ABWとは、業務内容や気分に合わせて働く場所や時間を自由に選べるワークスタイルです。個々の従業員が自身の状況に適した場所で仕事をできるため、ベストパフォーマンスを引き出せる可能性があります。ワークスタイルの多様化にともない、企業には新しい時代に合わせたオフィスデザインが求められています。

■エリア別に重視すべき事項を整理する

オフィスデザインを検討する際は、会議室やワークスペースなどエリア別に重視したいポイントを整理しましょう。重視したいポイントは完成した空間をイメージしつつ、オフィスデザインに反映することが大切です。エリア別のデザインのポイントは、次のとおりです。

エリア デザインのポイント
エントランス
  • デザインやカラーを統一する
  • 自社商品の展示や動画を用いて視覚的なアプローチを図る
会議室・応接室
  • オープン会議スペースの導入
  • WEB会議に対応した会議室の導入
ワークスペース
  • フリーアドレス化を図る
  • ABWを実現するための家具配置やレイアウト
  • Web会議用ブースの導入
マグネットスペース
  • 従業員がくつろぎやすい家具を置く

オープン会議スペースを導入すると、機密性が高くない社内ミーティングを気軽におこなえます。マグネットスペースは仕事から離れてリラックスする場所なので、従業員がくつろげるよう工夫を施しましょう。

マグネットスペース導入に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

■従業員の意見も参考にする

経営陣だけでオフィスデザインを決めると、従業員が働きやすい環境を実現できないかもしれません。コンセプトやデザインを検討する際は、実際にオフィスで働く人の声にも耳を傾けましょう。

アンケートやヒアリングを通して従業員の意見を吸い上げることでニーズを把握できるため、働きやすい環境をオフィスデザインに反映しやすくなります。また、従業員自身がオフィスデザインに関わることで、企業に対して帰属意識が高まる可能性も期待できます。

■オフィスデザインの専門業者に相談する

オフィスデザインは、企業が抱える課題へのソリューションが豊富な専門業者に相談するのも手段の一つです。オフィスデザインに対して豊富な実績のある業者なら、自社に適したアイデアやプランを提案してもらえます。専門業者に相談すればオフィスデザインに関わる従業員の負担軽減にもつながるでしょう。

アイリスチトセでは、オフィスデザインに関する課題を解決に向けてサポートいただきます。企業の理念や事業内容に沿ったさまざまなプランのご提案が可能ですので、オフィスデザインを検討中の場合はぜひご相談ください。

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オフィスデザインの肝となるレイアウトパターン

効率の良いオフィスの運用を実現するには、レイアウトパターンも重要な要素となります。デスクのレイアウトと業務内容がミスマッチを起こすと、仕事の効率を下げてしまう可能性もあるためです。

ここでは、8種類のレイアウトパターンをご紹介します。それぞれのメリットとデメリットを知り、自社の運用にあったレイアウトパターンを検討しましょう。

 

■対向式レイアウト

対向式レイアウトは、同じ部署やチームごとに机を向かい合わせて配置するレイアウトです。多くのオフィスで採用されているパターンであり、デスクを島のように配置することから、島型レイアウトとも呼ばれています。

同じ部署やチームのメンバーで固まって座るレイアウトとなるため、コミュニケーションが取りやすく、メンバーの状況把握をしやすいのがメリットです。集中してデスクを配置できるのでスペース効率もよく、電源や電話の配線がしやすい一面もあります。

対面側に常に人がいる配置となることから、プライバシーの確保は難しく、集中力が必要な個人作業をするには不向きと言えます。そのため、集中した作業が必要となるチームの場合は、ローパーテーションを設置して視線を遮るなどの工夫が求められます。

 

■背面式レイアウト

部署やチームメンバーのデスクを背中合わせに配置するレイアウトが、背面型レイアウトです。自分の背中側にチームメンバーが座り、対面側はパーテーションや壁、もしくは何もないスペースとなります。

対面側からの視線がなく、個人業務に集中しやすいレイアウトです。メンバーとのコミュニケーションを取りたい際は振り返るだけで可能となるため、個人業務とチームのコミュニケーションを両立しやすいレイアウトとなります。

背面式レイアウトは、デスク配置ごとに区切られた空間となるため、部署やチームを越えるコミュニケーションは取りにくい面があります。また、パーテーションの設置が必要となる場合は別途コストがかかり、ややレイアウト効率が悪くなるのもデメリットです。

 

■同向式レイアウト

同向式レイアウトは、すべてのデスクを同じ方向に向けて配置するレイアウトです。スクール形式・並列式とも呼ばれ、学校の教室で机を並べるレイアウトイメージとなります。窓口業務や集中する業務に向いており、銀行やコールセンターなどで多く採用されているレイアウトです。

前面から見られることは基本的にないため、視線を気にせず個人の業務に集中できます。左右に座るメンバーとのコミュニケーションはたやすく取れる一方、前後のメンバーとのコミュニケーションは難しく、チームやグループでの作業には向きません。

デスクを配置するのに広いスペースが必要となり、配線が複雑になってしまうデメリットもあります。

 

■クロス式レイアウト

島形に組み合わせたデスクを縦横に交差して配置するレイアウトが、クロス式レイアウトです。

デスク配置により通路をジグザグにすることで動線の固定化を防ぎ、コミュニケーションの機会を創出できます。机の配置は比較的自由にできるため、フリーアドレスを採用するオフィスのレイアウトにも向いています。

しかし、クロス式に配置して動線を確保するにはそれなりの広さが求められることから、スペース効率はあまりよくありません。他の従業員の動線にデスクが配置されているため、集中する業務やプライバシー確保は難しくなります。

 

■ブーメラン式レイアウト

ブーメラン形をした机を組み合わせて、島を作るレイアウトがブーメラン式です。机の角度が120度となるため、3台で1つのユニットとなります。

ブーメラン式では、一人あたりの作業面積が左右に広く使えるのがメリットです。たとえば、複数のモニターを設置したり、多くの資料を広げる必要がある業務だったりと、大きなスペースを取る作業に向いています。チームメンバーの座席が斜め前となり、視線が合いにくく集中した作業も可能なうえ、必要なコミュニケーションは取りやすい面もあります。

ブーメラン型はそれぞれのデスクのサイズが大きく、広さのあるオフィスでなければ設置できません。1つのユニットが最大3名となるため、チームメンバーを4名以上に増やせないデメリットもあります。

 

■ブース式レイアウト

個人の席をパーテーションや壁で囲み、個別の空間を作るレイアウトです。パーソナルスペースが確保されており、集中が必要な業務に向いています。外部の音や視線の影響も受けにくく、機密情報を取り扱う業務やWeb会議にも適しているでしょう。

プライバシーが確保されている分、外部とのコミュニケーションが非常に取りにくくなります。外部からはどのような作業をしているのか判断が難しく、トラブルを抱えていても周囲が気づきにくいのもデメリットです。

個別の机をパーテーションや壁で仕切ることから、コストやスペース効率の面では不利になります。すべての席をブース式にせず、集中が必要な業務をする際に利用するといった運用方法も検討すると良いでしょう。

 

■左右対向式レイアウト

左右対向式レイアウトは、同向式のように同じ方向にデスクを並べますが、列ごとに逆行させるレイアウトです。

隣の列と机の位置をずらす、列ごとにパーテーションで仕切るといった形で、集中しやすい環境とするケースが多く見られます。デスクが個別に配置され、パーソナルスペースをある程度確保できることから、集中が必要な業務や機密情報を扱う業務に向いています。

しかしながらスペース効率は悪く、広いスペースがないと配置できません。パーテーションを設置する場合、その分多くのコストがかかるのも考慮しなければならないでしょう。

 

■卍型レイアウト

4台の机を90度回転させ、卍型に配置するレイアウトです。十字型レイアウトと呼ばれる場合もあります。

正面に座るメンバーとは90度の位置関係となるため、作業中は基本的に視線が合いません。しかしながら、横を向くだけでメンバーに話しかけることが可能なため、コミュニケーションはたやすく取れます。そのため、集中作業とチーム作業を両立できるレイアウトになっていると言えます。

ただし、机を広く配置するのでスペース効率の良いレイアウトとは言えません。5名以上のチームになると机が確保できないのも、デメリットとしてあげられるでしょう。

オフィスデザイン会社を選ぶ際に確認すべきこと

オフィスデザインを成功させるには、業者選びも重要なポイントになります。サービスの対象範囲や実績などのさまざまな項目を比較し、予算内で自社の要望に対応してくれる業者を選びましょう。

 

■サービスの対象範囲

業者を選ぶ際には一つの業者にどこまで対応してもらうかの検討が必要です。業者のサービス内容は、デザインから施工まで対応可能なケース、施工は別業者が対応するケースなど、各社で異なります。

オフィスづくり全般を相談したい場合はワンストップで依頼できる業者がおすすめです。自社に最適な提案をしてくれるだけでなく、窓口を一本化できることでやり取りの手間や時間を減らせるメリットもあります。

デザイン案から施工までトータルで依頼するか、一部の工程のみを依頼するかは、自社の予算や従業員の負担等を考慮しながら検討しましょう。

アイリスチトセでは、プランニングから引越しまでをワンストップで承っております。グループならではのネットワークを活用し、デザインに適したオフィス家具もご提案させていただいております。また、グループの東京・大阪・仙台のオフィスをご見学いただけるサービスも提供しておりますので、ご興味がある企業の担当者様はぜひお問い合わせください。

アイリスチトセのオフィスサービスはこちら

 

■実績の数と内容

業者を選ぶ際には、オフィスデザインの実績をチェックすることも大切です。業者によっては、小規模オフィスやリノベーションなどの一部の施工を得意としているケースもあり、実績内容に偏りが見られることもあります。想定しているオフィス作りにマッチした実績が豊富な業者を選んだほうが、自社が希望するスタイルにできる可能性が高いでしょう。

多くの業者は、公式サイトに実績や内容を掲載しています。公式サイトにすべての実績を掲載しているとは限らないため、業者の候補を絞った時点で直接問い合わせてみることも重要です。

【フレキシブルなワークスペース】オフィスデザインの事例

ここからは、トレンドのオフィスデザインの事例を紹介します。企業の中には時代や従業員のニーズを反映し、フレキシブルなワークスペースに仕上げたところもあります。一口にフレキシブルなワークスペースといっても、その形は企業によってさまざまです。

 

東洋刃物株式会社

東洋刃物株式会社は、宮城県富谷市にある工業用刃物やカッターの生産を手がける企業です。同社は、2023年12月に富谷工場MS棟をリニューアルしました。改装を機に、フレキシブルなワークスペースを実現しています。

ワークスペースには、テーブル席やファミレス席などの複数タイプのワークエリアを設置しました。集中したい個人ワークやWeb会議に備え、スペースの一角にはブース席も設置されています。従業員は、業務内容や気分に応じて働く場所を選べるようになりました。

九電テクノシステムズ株式会社

九電テクノシステムズ株式会社は福岡県福岡市に本社を置き、電気機械器具や電気計器の製造などを手がける企業です。同社は、2023年9月に本社をリニューアルしました。ワークは、フリーアドレス制を導入しています。

従業員が業務内容や気分に応じて働く場所を選べるよう、ワークスペースには複数タイプのワークエリアを設置しました。スペース内には人工芝の上にミーティングエリアを設置し、簡易的な会議や急な打ち合わせに対応できるようにしています。

【利便性の高いオープンスペース】オフィスデザインの事例

オフィスデザインのトレンドの一つは、利便性の高いオープンスペースです。オープンスペースは、工夫次第で従業員が働きやすい環境をつくることが可能です。ここからは、利便性の高いオープンスペースを実現した企業の事例を紹介します。

 

株式会社ミュゼプラチナム

株式会社ミュゼプラチナムは東京都港区に本社を置き、全国各地に美容サロンを展開する企業です。同社は2023年11月に本社をリニューアルし、利便性の高いオープンスペースを実現しました。

ワークスペースには、テーブル席やカウンター席、ファミレス席などの複数タイプのワークエリアを設置しています。各ワークエリアには壁やパーテーションなどで間仕切りを設けず、従業員同士がコミュニケーションを取りやすい空間に仕上げています。

【インタビュー】株式会社ミュゼプラチナム「コミュニケーションの醸成に重点をおいた、社員の活躍を推進するオフィス空間作り」

 

株式会社ヨシダ

株式会社ヨシダは宮城県仙台市に本社を置く、現存する日本最古の歯科機械メーカーです。同社は2023年7月に仙台営業所をリニューアルし、利便性の高いオープンスペースを実現しました。

オープンスペースでは周囲の雑音や視線が気になり、個人ワークに集中しづらい、Web会議がしづらいといった課題があります。ワークスペースの一角に集中ブースを設置することで、これらの課題の解消に貢献しています。

【居心地の良さを重視したオフィス】オフィスデザインの事例

従業員の満足度を高めるためには、居心地の良さを重視したオフィスづくりが必要です。従業員が快適に働けるオフィスを実現すれば、モチベーションが高まり、組織全体の生産性向上が期待できます。ここからは、居心地の良さを重視したオフィスの事例を紹介します。

 

アース環境サービス株式会社

アース環境サービス株式会社は東京都中央区に本社を置き、防虫対策・異物混入などの専門性の高い技術サービスを提供する企業です。同社の名古屋支店は2023年12月にオフィスをリニューアルし、居心地の良さを重視したオフィスを実現しました。

ワークスペースのさまざまな場所には、バイオフィリックデザインが取り入れられています。フリースペースには人工芝が取り入れられており、従業員はまるで自然の中にいるような環境でリラックスできます。

福島コンピューターシステム株式会社

福島コンピューターシステム株式会社は福島県郡山市に本社を置き、業務系システムや制御・組込系システムなどの開発を手がける企業です。同社は2023年6月に本社をリニューアルし、従業員の居心地の良さを重視したオフィスを実現しました。

広いワークスペースには、さまざまな場所に観葉植物が取り入れられています。グリーンはおしゃれなデザインとマッチしており、従業員はまるでカフェのようなワークスペースで仕事をすることが可能です。

【インタビュー】福島コンピューターシステム株式会社「オフィス改装は人への投資 ~自由な働き方がもたらすリクルート効果とは~」

【テクノロジーと融合したオフィス】オフィスデザインの事例

ビジネスでデジタル技術が欠かせなくなった今、テクノロジーと融合したオフィスをつくることも大切です。ここからは、テクノロジーと融合したオフィスづくりに成功した企業の事例を紹介します。

 

アイリスグループ淀屋橋オフィス

アイリスグループ淀屋橋オフィスは、大阪府大阪市にあるアイリスオーヤマ株式会社のオフィスです。同オフィスは2022年9月にリニューアルし、テクノロジーと融合したオフィスを実現しました。

ワークスペースの床には、OAフロアが採用されています。デジタルツールを数多く使用する中、配線をすべて床下に収納できるため、見た目がすっきりとしています。OAフロアは配線の位置を気にする必要がなく、レイアウトの自由度も高まります。

また、セキュリティドアには顔認証カメラを導入してるため、登録社員のみ開錠することが可能となっています。

 

株式会社日テレWands

株式会社日テレWandsは東京都港区に本社を置き、Webサービスやデータ放送の企画制作、ライブ配信などを手がける企業です。同社は2021年4月にオフィスをリニューアルし、テクノロジーと融合したオフィスを実現しました。

一般的なオフィスデスクの場合、パソコンをはじめとするデジタルツールの配線が邪魔になり、従業員の業務に支障が出ることもあります。同社では配線孔付きのデスクを導入し、デジタルツールを使用した業務にも対応しやすくしています。

【従業員の健康に配慮したオフィス】オフィスデザインの事例

近年は従業員の健康を経営課題の一つと捉え、健康管理を戦略的に実践する健康経営に取り組む企業が増えています。オフィスデザインを工夫し、従業員の健康維持や増進を促す企業もあります。

 

積水ハウス株式会社 郡山支店

積水ハウス株式会社は大阪府大阪市に本社を置き、不動産の管理や売買などを手がける企業です。福島県郡山市にある郡山支店は2023年10月にオフィスを移転し、従業員の健康に配慮したオフィスを実現しました。

従業員の健康を守るためには、オフィス内でもオンとオフを切り替えられる場所が必要です。そこで郡山支店では、オフィス内にリフレッシュスペースを設置しました。スペース内には従業員が飲み物を飲みながら休憩できるよう、コーヒーメーカーが常備されています。

 

株式会社TBSスパークル

株式会社TBSスパークルは、TBSグループの11社が統合して設立された企業です。設立時の2019 年と2023 年の2 度にわたってオフィス改装を行いました。

オフィス内には、複数のオフィスカフェを設置しました。オフィスカフェのタイプはさまざまで、まるでホテルのラウンジのような雰囲気のカフェもあります。「LOUNGE18」と呼ばれるカフェは、従業員の交流スペースとして活用されています。

なお、株式会社TBSスパークルのオフィスデザイン事例やプロジェクトメンバーへのインタビューは、こちらで確認できるので、ぜひチェックしてみてください。

株式会社TBSスパークル | オフィスデザイン・レイアウト事例

【インタビュー】株式会社TBSスパークル 「共存、協調から更なる一体化へ。~社内を活性化させるオフィス改装~」

その他のオフィスデザインの事例

その他のオフィスデザインの事例もご紹介します。また、オフィス改装プロジェクトの事例として、下記のインタビュー記事も参考にしてください。

【インタビュー】第一カッター興業株式会社「オフィス改装が生むエンゲージメントと採用への効果」

 

■経済産業省総合庁舎本館

経済産業省は令和3年度に総合庁舎本館のオフィス改装を実施しました。改装の具体的な進め方は、1年目に現状把握、2年目に改装と働き方改革の方向性の検討、そして3年目に改装という流れです。

これまでに、職員からワークスペースの狭さや会議室の不足などのさまざまな声が寄せられていました。そこでペーパーレス化を行い、レイアウトをグリッドでまとめたことで改装後には広いワークスペースを確保しています。

経済産業省のオフィス改装―「働き方改革」実装の基盤として―

 

■株式会社ガスパル

ナチュラルで明るい木目調のフローリングを基調に、アクセントになるオフィス家具やカーペットにグリーンが取り入れ、明るいオフィス空間を実現しました。空間の一角には観葉植物が置かれ、オフィス緑化によるリラックス効果も期待できます。

また壁や間仕切りを使用せず、開放感あふれる空間に仕上げました。ガラス製の扉をエントランスに使用することでオフィス内が一望できるため、ステークホルダーに対して「透明性のある企業」という印象を残せます。

株式会社ガスパル | オフィスデザイン・レイアウト事例

 

■株式会社穴吹ハウジングサービス

壁や照明などのデザインにこだわることで、高級感あふれるオフィス空間を実現しました。会議室の間仕切りには透明なパーテーションを使用し、会議の様子が外から見える仕様になっています。

「閉塞的な会議」ではなく「開放的な会議」を見せることで、従業員やステークホルダーに対してクリーンな印象を与えられるでしょう。

株式会社穴吹ハウジングサービス | オフィスデザイン・レイアウト事例

 

■コーナン商事株式会社

オフィスの天井をあえて「スケルトン天井」にすることで、素材感を楽しめる開放的な空間が実現しました。ワークスペースの一角には、小休憩やオープン会議など多目的に利用できるスペースが設けられています。

スペースの区分けには壁や間仕切りを使用せず、建物の柱がそのまま活かされており、素材そのものの風合いを感じ取れるでしょう。

コーナン商事株式会社 | オフィスデザイン・レイアウト事例

【インタビュー】コーナン商事株式会社のオフィス移転プロジェクト

 

■アイリス卸町ビル

宮城県にあるアイリスグループのオフィス事例です。オフィス移転を機にABWの働き方を実践しています。さまざまなタイプのオフィス家具を配置することで、従業員が気分に合わせて仕事をしやすい環境が整備されています。

スペースの一角にはグリーンが取り入れられており、オフィスの緑化だけでなくアクセントカラーとしての役割も果たしています。

アイリス卸町ビル | オフィスデザイン・レイアウト事例

 

■株式会社コーワ

ワークスペースのメインは、対向式のフリーアドレス席です。通路を挟んだ窓側には、メインのワークスペースとは異なるタイプのフリースペースが設置されているため、急な打ち合わせにも対応可能です。

また、フリースペースには着席タイプのデスクのほかに、スタンディングタイプのデスクも配置されています。業務内容や気分に合わせて働く場所が選べるため、ABWという新たな働き方を実現できるようになりました。

株式会社コーワ | オフィスデザイン・レイアウト事例

 

■株式会社TBSテレビ Tech Design X

株式会社TBSテレビは、テクノロジーとデザインの力で世界中とつながる「Tech Design X」と呼ばれるイノベーションスペースをオープンしました。施設内には、幅6メートル、高さ3.4メートルの巨大なLEDウォールが設置されています。

オリンピックや世界陸上などで実際に使用されたXRをはじめとする、最先端の撮影技術が駆使されています。他社と共同開発した超低遅延プロトコルを利用し、離れた空間同士をつなぐことも可能です。異次元を彷彿させるような空間の中にも芝生や樹木などのグリーンを取り込むことで、リラックスしやすい環境づくりにも配慮しています。

株式会社TBSテレビ Tech Design X | オフィスデザイン・レイアウト事例

 

■株式会社薬王堂

エントランスの扉には全面ガラスが使用されており、透明感ある明るい空間を実現しました。スペースには、複数人で利用できるさまざまなタイプのスペースが用意されています。

白を基調とした空間の中にパステルカラーのオフィス家具を設置することで、柔らかい雰囲気を演出しています。このスペースでは通常業務だけでなく、打ち合わせや休憩など、多目的な利用が可能です。

株式会社薬王堂 | オフィスデザイン・レイアウト事例

また、ワークスペースの一角には、個人ワークやWeb会議に集中したい従業員向けの個室ブースが設置されています。

まとめ:オフィスデザインで快適なオフィスを実現しよう

オフィスデザインは、コミュニケーションの活性化やモチベーションアップなどのさまざまな効果が期待できます。しかし、企業のコンセプトを軽視すると十分な効果が発揮されないため、社内外の人に何を伝えたいかを明確にすることが大切です。

また、オフィスデザインを検討する際は、経営陣だけでなく従業員の意見も取り入れるようにしましょう。実際にそこで働く人のニーズに適した労働環境につながるだけでなく、帰属意識も高まります。オフィスデザインを成功させ、従業員やステークホルダーに効果的に働きかけられるオフィス空間を実現しましょう。

オフィスのリノベーションをご検討の際はぜひアイリスチトセにお任せください。当社ではオフィス移転を伴う大規模な刷新からオフィスのリノベーションなど、オフィスづくりに関するあらゆるご相談を承っております。オフィスデザインのお悩みごともお受けしますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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