オフィス緑化で得られる効果とは?導入ポイントから費用相場まで解説

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オフィス緑化で得られる効果とは?導入ポイントから費用相場まで解説

近年、社内の働く環境を改善するため「オフィス緑化」を積極的に採用する企業が増えています。

オフィス緑化を検討している企業であれば、効果やメリットをしっかりと把握しておくと自社に導入すべきかどうか適切に判断できるようになります。

本記事では、オフィスの緑化で期待できる効果とメリット、導入するときの4つのポイント、費用相場について詳しく解説します。オフィス緑化を成功させるために、ぜひ参考にしてください。

オフィスの緑化で期待できる効果やメリット

オフィス緑化とは、社内のオフィス環境に観葉植物を取り入れることを指します。オフィス緑化により、次のような効果を期待できます。

・ストレスを軽減させる
・目の疲労を軽減させる
・パーティションや家具の代用になる
・コミュニケーションの活性化

生産性や能率性などの向上
一つずつ詳しく見ていきましょう。

■ストレスを軽減させる

植物が視界に入ると精神の安定を示すアルファ波が増え、血圧の低下と筋肉の緊張のほぐれにつながります。脳内のα波が増幅するため、心身ともにリラックスした状態になれるとも言われています。

リラックスした状態で仕事に臨めれば、社員一人ひとりのストレスを軽減でき、のびのびと働ける空間を作り出せるでしょう。

■目の疲労を軽減させる

植物の緑色は目の疲れを軽減させると言われています。植物が放出する水蒸気は、オフィスの湿度調整やドライアイの軽減効果を期待できるため、オフィス緑化においては、フェイクグリーンよりも本物の植物の方がより適切です。

また眼精疲労の症状は、頭や首、肩など体全体の不調として現れるケースもあるため、目の疲れを緩和させることは非常に重要だと言えます。特に長時間のパソコン作業になりがちな職種においては、オフィス緑化の必要性は高まるでしょう。

■パーティションや家具の代用になる

鉢植えのグリーンをパーティションの代わりに使えば、空間に圧迫感を与えずに視界を遮る役割を持たせられます。
他にも、床にカーペットではなく人工芝を敷くと、オフィス全体を緑豊かなイメージに変えられるでしょう。さらに壁にグリーンウォールを設置すれば、おしゃれな空間を演出できます。

■コミュニケーションの活性化

オフィスを緑化するとリラックスできる空間が生まれるため、自然と会話を楽しめるようになります。
人のリラックスした心の状態は他の人に伝わるため、社員同士の緊張関係が和らぎ、より良好な関係値を築きやすくなるでしょう。やがてこれらの良い循環が、社内全体に伝染していき、コミュニケーションの活性化につながっていきます

■生産性や能率性などの向上

オフィス緑化の効果により、ストレスの軽減と職場環境の改善につながりやすくなるため、社員の生産性や能率性、創造性といった能力面の向上も見込めます。

実際に観葉植物を設置する前後を比較して、設置した後、7.9%も作業効率が改善したという企業の報告が上がっています(※)。導入後、一定の効果やメリットは確かに期待できそうです。

※参照元:オフィスにおける観葉植物によるメンタルヘルスケアと知的生産性の向上(屋内緑化推進協議会)

オフィス緑化を導入する4つのポイント

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オフィス緑化を導入する際は、次のポイントをおさえておきましょう。

・予算を決める
・オフィス緑化の社内担当者もしくは外部委託者を決める
・動線の妨げにならないレイアウトで配置する
・管理しやすい植物を選ぶ

スムーズに導入するためにも、ぜひ参考にしてください。

■1.予算を決める

オフィス緑化を検討する際、まずは予算を決めることが大切です。オフィス緑化に必要な費用は、オフィス内の設置面積、植物の数と種類、メンテナンス依頼の有無、設置後のランニングコストによって異なります。

植物をレンタルする場合は、鉢植え1つ当たり1,000円前後〜(種類によって異なる)が目安となるので参考にしてください。

オフィス緑化における費用相場については、「オフィス緑化にかかる費用相場」の章でも詳しく後述しています。

■2.オフィス緑化の社内担当者もしくは外部委託者を決める

オフィス緑化は、植物を健康な状態に維持するため定期的なメンテナンスが必要になります。

そこで、どのようにしてオフィス緑化を進めるのか、社内担当者を決めておくとよりスムーズに導入できるでしょう。特定の企業によっては外部委託者を専任するのが適切なケースもあります。

たとえば、人的リソースが限られている大企業の場合は、管理やメンテナンスに社内人員を割り当てなくて済むように、外部委託者に依頼するのは適切な決断と言えるでしょう。

■3.動線の妨げにならないレイアウトで配置する

植物の設置スペースを確保し、具体的な配置レイアウトを決めることが重要となります。やみくもに植物を設置すると動線の妨げになり、逆に業務に支障を来す場合があります。

そこで、動線を妨げないレイアウトで配置する方法として、次のような例があります。

・棚やデスク上に置く
・天井から吊るす
・壁に設置する
・床に敷く など

特にスペースが限られたオフィスであれば、天井から吊るしたり壁に設置することで、動線の妨げにならずに導入できるでしょう。

このように自社の配置レイアウトを事前に考えておくことは非常に重要だと言えます。

■4.管理しやすい植物を選ぶ

管理しやすい植物を選ぶメリットは、メンテナンスなどの手間が少なくて済むことです。特にメンテナンスを業者に委託しない場合は、社内で管理しやすい植物を選ぶと良いでしょう。

管理しやすい植物の特徴は次のとおりです。

・葉っぱが落ちにくい
・水やりの回数が少ない
・成長が遅く大きくなりにくい
・少ない日光でも問題ない など

ここからは、具体例をご紹介します。

・オフィス向きの植物の例

丈夫で枯れにくいオフィス向きの植物は、次のような小型観葉植物が挙げられます。

・種類が豊富なうえ、個性的な形で人気の高い「サンスベリア・ハニー」
・育てやすく、小さな花を咲かせる「テーブルヤシ」
・水やりの回数や日光が少なくても済む「アロエ」「パキラ」

ご紹介した「パキラ」は、風水において仕事運アップを期待できる縁起の良い植物としても知られています。手入れのしやすさに加えて、縁起の良さで選ぶのも一つの手でしょう。

・フェイクグリーンも検討する

フェイクグリーンとは、植物をモチーフにして作られた観賞用の植物のことです。当然ながら、本物の植物とは異なり、水やりや温度管理や落ち葉の掃除などを行う必要もありません。また、虫が寄生する心配がないのもうれしいポイントです。

リラックス効果が期待でき、光触媒を施したフェイクグリーンには空気清浄や消臭効果などもあります。

ランニングコストを抑えたい場合や管理する手間を省きたい場合は、フェイクグリーンも検討してみると良いでしょう。

オフィスレイアウトに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

オフィス緑化にかかる費用内訳

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オフィス緑化にかかる導入費用は、規模や種類によって異なります。また、イニシャルコストとランニングコストも必要です。

ここでは、オフィス緑化の費用の内訳について詳しく解説します。

■導入費用はオフィスの規模と植物の数により異なる

オフィス緑化を導入する上で、オフィスの規模(設置面積)、必要な植物の数と種類、この2つを考慮することが必要不可欠です。

毎月レンタルする場合、サイズが小さいものであれば、一つ当たり毎月1,000円前後〜の金額からレンタルが可能な専門業者もあります。フェイクグリーンであれば、メンテナンス代がかからず毎月のレンタル費用も安く済むケースもあります。

当然オフィスの規模が大きければ、植物が必要な数が増えるため、オフィス緑化にかかる導入費用は高くなる傾向にあります。ただ植物の種類や配置レイアウトによっては、費用を安く抑えられる可能性があるので、事前に確認しておきましょう。

■イニシャルコストとランニングコストがかかる

イニシャルコストは、植木やプランターなどの導入時にかかる初期費用のことで、ランニングコストは、水や肥料などの植物の健康状態を維持するのにかかる費用のことです。オフィス緑化には、イニシャルコストとランニングコストの合計費用を考慮することが必要です。

なお参考までに、イニシャルコストとランニングコストの費用相場について、1坪あたりの設置面積に対して万単位で設定されることがほとんどのようです。建物の作りと植物の種類によっても異なるため、具体的な費用感は専門業者に相談してみると良いでしょう。

専門業者に相談する際は、導入以降に毎月発生する費用をあらかじめ確認しておくのをおすすめします。相談する際のポイントは、次の章で詳しくご紹介します。

オフィス緑化は専門業者に相談するのもおすすめ

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オフィス緑化について不明点がある場合、導入時の流れから運用方法まで幅広く相談できる専門業者を利用してみるのも一つの選択肢です。

専門業者であれば、最適な植物を提案してくれる「グリーンコーディネーター」「園芸装飾技能士1級」といった専門スキルを持ったプロが在籍している可能性が高いです。また数々の企業のオフィス緑化をサポートしてきた実績があるため、成功させるためのノウハウもたくさん持っています。

レンタル申込時には、専門のスタッフが訪問して、社内の空間にあった植物と配置レイアウトを決めながら、予算と合ったプランを提案してくれるでしょう。業者によっては、改装工事の依頼も可能なケースがあるので、新しくレイアウトを変更したい場合は、一緒に相談してみてください。

また業者を選定する際は、複数の業者にて相見積もりをし、金額やサービス内容を比較した上で自社に最適なものを見つけるようにしましょう。

まとめ:オフィス緑化で働きやすい環境を作り出そう

オフィス緑化には、ストレスや目の疲労を軽減させたり、社員の生産性や能率性の向上につなげられたりとさまざまな効果を期待できます。

オフィス緑化を導入する際は、事前に予算や管理方法を決めておき、動線の妨げにならないレイアウトで管理しやすい植物を配置することが重要です。

自社に緑化を取り入れる際は、これらのメリットや注意点をしっかり把握した上で意思決定するのをおすすめします。オフィス緑化により、快適な職場環境を作り出していきましょう。

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