オフィス移転までのスケジュール

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オフィス移転までのスケジュール

ここ数年で一気に働き方が変わり、従業員規模の拡大やテレワークの普及によるオフィス縮小など、様々な理由でオフィス移転や改修を検討されている方も多いのではないかと思います。

これからオフィス移転を考えられている方や、会社からオフィス移転プロジェクトのプロジェクトメンバーになったけれど何をすればいいのかわからない…そんな方々に向けて、今回はオフィス移転までの流れについて詳しくご紹介します。

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オフィス移転に必要な期間

オフィス移転の流れ

移転契約の立案から移転完了までの期間は、オフィスの規模や従業員数によって異なります。しかし、契約通りに進むとは限らないため、1年程前からしっかりとスケジュールを立てた上で移転するのが理想です。移転期間は、最低でも6カ月から8カ月は見ておく必要があります。

オフィス移転のステップは、大まかに次の通りです。

  • 移転計画立案
  • 移転先選定と旧オフィスの解約
  • レイアウトの決定
  • 各種業者手配・備品関係の発注
  • 引越し及び原状回復工事
  • 各種申請書類の提出・取引先への連絡
  • 移転完了

オフィス移転をするにあたって何をすればいいのか、移転完了するまでにどれくらいの期間が必要なのかが気になりますよね。まずはオフィス移転に必要な準備からご説明します。

オフィス移転前にすべきこと

オフィス移転前には、次の準備を済ませておくようにしましょう。

  • 移転目的を明確にする
  • 移転先の決定
  • 不用品廃棄や什器の新規発注の整理
  • 原状回復工事条件や費用の確認

上記の準備は移転の6カ月前までに済ませておくと、その後の作業にスムーズに移ることが可能です。

 

■移転目的を明確にする

まずは、オフィスを移転する目的を明確にしましょう。現在のオフィスでの課題を洗い出し、移転先のオフィスで優先して解決したい課題が何なのかを明確に決めることが必要です。

たとえば、従業員の増加によって手狭になった場合は、現在よりも広いオフィスに移転することが目的になります。社内コミュニケーション不足を課題に抱えている場合は、従業員の接点が増えるオフィスデザインが目的になるでしょう。

目的を明確にすることによって、どういったオフィス環境にする必要があるのかがわかり、今後どういったアクションをすべきなのかがわかるようになります。移転目的が定まったら、従業員に共有することも大切です。移転のメリットが伝われば従業員の理解を得やすく、スムーズに作業が進むようになるでしょう。

 

■移転先の決定

オフィス移転の目的を明確にしたところで、次は移転先の決定が必要です。課題解決ができるように検討していきます。エリア、交通手段、家賃、従業員の交通費の変動、物件の状態、今後の増員計画など様々な要素を考慮した上で検討します。

ただし、すべての条件を満たした物件を見つけるのは難しいのが現状です。希望するエリアや家賃などの条件に優先順位をつけて探すと、物件を絞りやすくなります。たとえばエリアは範囲が広いと候補となる物件数が多くなるため、最寄り駅や区などの狭い範囲で絞り込むのがおすすめです。

候補となる物件が見つかったら、管理を担当する不動産会社に問い合わせ、オフィス移転を希望している旨を伝えましょう。

 

■不用品廃棄や什器の新規発注の整理

移転を機に働き方を変えるために不要になるものが出てくることがほとんどです。オフィス内に既に使用していなかったけれど廃棄するタイミングがなかったものや、移転するにあたって必要になるものもあるでしょう。

細かい部分ではありますが、せっかく多くの時間とお金をかけて行うオフィス移転ですので、しっかりと整理をしてより良い環境でスタートが切れるようにしましょう。

また、移転後スムーズに業務を再開するには、引越し当日までに必要な什器を準備しておかなければなりません。新調する什器がある場合は、不用品を整理するのと同じタイミングで発注しておきましょう。

什器は、新オフィスのデザインやレイアウトに合わせて選ぶのがポイントです。アイリスチトセでは、さまざまなデザインやレイアウトに合うオフィス家具を多数取り揃えております。移転でオフィス家具を新調される際には、ぜひアイリスチトセにご相談ください。

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■原状回復工事条件や費用の確認

原状回復工事とは、現在借用しているオフィス内装を借りる前の状態に戻す工事を指します。工事の開始は移転後になりますが、解約日までに完了させなければなりません。

原状回復工事に関しては、オーナー側に指定業者の有無と工事範囲を確認しましょう。業者は、オーナー側で指定されているケースもあります。工事範囲は契約内容によって異なるため、指定業者の有無と合わせて確認が必要です。

原状回復工事の費用は工事の範囲によって異なりますが、小規模から中規模オフィスの場合は1坪当たり20,000円~50,000円程度、大規模オフィスの場合は1坪当たり50,000円~10万円程度が目安です。

オフィス要件の決め方

オフィス移転の計画を立てる前に、要件を定義しておくことが大切です。「どのくらいの大きさのオフィスが必要か」「いつオフィスを移転するのか」など要件の定義が完了していなければ、計画の詳細を練ることができません。

決めるべきオフィス要件のうち、代表的なものは次のとおりです。

  • 移転対象人数
  • 必要面積
  • 実施時期

とくに移転対象人数は、純粋な従業員数とイコールにならないことに留意して要件定義をおこないましょう。近年はテレワークなどの普及により、「出社しない」働き方も増えています。移転対象人数はハイブリッドワークの有無、派遣社員の有無などによって変動します。

面積も移転対象人数に連動して変動する場合があります。後から「オフィスが狭い」「面積が足りない」とならないように、出社率も踏まえた上で検討を進めましょう。

オフィス移転の流れ

次に、オフィス移転の流れをステップごとに解説します。オフィス移転の基本的な流れは、次の通りです。

  • 移転計画立案
  • 移転先選定と旧オフィスの解約
  • レイアウトの決定
  • 各種業者手配・備品関係の発注
  • 引越し及び原状回復工事
  • 各種申請書類の提出・取引先への連絡
  • 移転完了

それでは、各ステップを詳しく解説します。

 

■移転計画立案:移転日の6〜8カ月前が目安

前述の「オフィス移転前にすべきこと」を更に細かく「いつまでに」というゴールを決めてプロジェクトとして各担当者を割振り、移転後に想定される懸念なども含めて細かく、入念に計画を立てておきます。

移転までの期間は、最低でも6カ月から8カ月を想定しておく必要があります。限られた期間内で移転を完了させるためには、退去日から逆算して計画を立てるのがポイントです。

 

移転先選定と旧オフィスの解約:6カ月前が目安

「移転先の決定」で前述した通り、計画に沿った物件はすぐに見つかるわけではありません。また、安易に決めてしまって移転後に想定外のデメリットが多発してしまい、短期間で再移転もしくは労働環境の悪化なんてことになると本末転倒です。ですので、移転先の選定は移転計画に合わせて、しっかりと選ぶ必要があります。

また移転先が決定するまでに、いつまでに解約(更新しない旨)を申し出る必要があるのかを確認しておきましょう。

オフィスの場合、退去日の3~6カ月前に設定されているのが一般的です。オフィスは次の入居者が決まるまでに時間がかかりやすいため、住宅向けの賃貸物件よりも長めに設定されています。解約予告のタイミングは賃貸契約書に記載されているため、移転が決まった時点で確認しておくことをおすすめします。

その上で、いつまでに移転をしたいというゴールから逆算して解約通知を行いましょう。

 

■新オフィスレイアウトの決定:4カ月前が目安

オフィス面積、移転対象の従業員数、予算、働き方、オフィス環境で解決したい課題は何かなどの情報は、オフィス移転業者に必ず伝える必要があるので要件として事前に整理しておきましょう。

レイアウトを決定する際には、ゾーニングが重要になります。ゾーニングとは機能や用途ごとにスペースを区分けし、それぞれを適切な場所に配置していく一連の作業です。たとえば、応接室は来客が出入りしやすいようにエントランスの近くに配置する、リフレッシュルームは従業員が気軽に利用できるようにオフィスの中央に設置するなどです。ゾーニングをする際には、自社にはどのようなスペースが必要かを洗い出しておく必要があります。

新オフィスのレイアウトを決定する際には、オフィスデザインの専門業者に依頼するのも一つの手です。専門業者は実績とノウハウを持ち合わせているため、自社の目的やコンセプトに沿ったプランを提案してもらえます。

 

■各種業者手配・備品関係の発注:3カ月前が目安

オフィスのレイアウトが決まったら、そのレイアウトを実現させるために電気工事やLAN通信工事、内装工事などあらゆる工事が発生します。そうした各種業者の手配を行いましょう。

「不用品廃棄や什器の新規発注の整理」で触れた通り、移転後スムーズに業務を再開するためにも、移転日までの工事完了を目指すのが理想です。移転までの期間は限られていますが、スケジュールがタイトになり過ぎないよう注意が必要です。

また、移転先の管理会社によっては、内装工事の業者が指定されているケースもあるため、二度手間にならないよう事前に確認しておきます。業者に指定がない場合は、費用や工事内容などを比較するためにも、複数社に見積もりを依頼しましょう。

 

■旧オフィスの原状回復工事:テナント解約日の2カ月前~が目安

「原状回復工事条件や費用の確認」で解説しましたが、旧オフィスの原状回復工事は、解約日までに終えておく必要があります。おもな工事内容は、次の通りです。

  • 家具・備品・パーテーションの撤去
  • 床や壁に施した加工を元に戻す
  • 床や壁の汚れのクリーニング など

入居する際に看板やカーペットを取り付けた場合は、解約日までに撤去しなければなりません。解約日までに間に合うよう、スケジュールに余裕のあるタイミングで工事を依頼する必要があります。。

かかる期間はオフィスの規模や状態により異なりますが、1ヶ月以上かかるケースもあります。そのため解約日の2ヶ月前にはスケジュールが立っているようにした方が良いでしょう。

 

■取引先への連絡:1カ月前が目安

オフィスが移転すると住所や電話番号が変わるため、取引先や金融機関などの関係各所に連絡しましょう。移転を連絡するタイミングは、引越しの1カ月前が目安です。連絡が必要な相手を事前に整理し、どのような手段で知らせるかを検討します。

移転の連絡は、メールやFAXでも問題ないとされています。ただし、重要な取引先の場合、メールやFAXでは簡略的な印象を与えかねません。そのため、重要な取引先にははがきで知らせるようにしましょう。

はがきを送付しても、担当者まで情報が行き届かない可能性もあります。担当者にはメールで直接連絡し、移転の情報が行き届くように配慮する必要があります。オフィス移転のお知らせ例文や記載内容は、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

オフィス移転のお知らせ例文を紹介|記載内容や送付までの手順を一挙解説

 

引越し

引越し業者を選ぶ際には、2つのポイントを元に選ぶと当日の作業がよりスムーズになります。

  • どこまでの作業を請け負ってくれるのか
  • 移転時の廃棄物処分の可否 

依頼できる作業内容は、業者によって異なります。たとえば廃棄物や不用品を回収してくれる業者なら、別の業者に依頼する手間を省くことが可能です。業者を選ぶ際には複数社に依頼し、費用や作業内容などを比較するようにしましょう。

 

■各種申請書類の提出:各期日に合わせる

オフィス移転は社内だけでなく、公的な機関への各種書類の提出も必要です。

具体的には、下記の通りです。これらは漏れなく提出できるようしっかりと準備しておきましょう。

届出先 書類名 提出期限
年金事務所
  • 適用事業所所在地・名称変更(訂正)届(管轄内)
  • 適用事業所所在地・名称変更(訂正)届(管轄外)

※移転先が同一の年金事務所管轄かで提出書類が変わります。

移転後5日以内
労働基準監督署 労働保険名称・所在地等変更届 移転後10日以内
法務局 本社(または支店)登記申請書
  • 本店の場合は移転後2週間以内
  • 支店の場合は移転後3週間以内
税務署 異動届出書、給与支払事務所等の届出 移転後1カ月以内
都道府県税事務所 事業開始等申告書 移転後速やかに
公共職業安定所(ハローワーク) 雇用保険事業主事業所各種変更届 移転後10日以内
郵便局 郵便物届出変更届 任意
消防署
  • 防火対象物使用開始届出書
  • 防火対象物工事等計画届出書
移転日の7日前まで

届出先によっては提出期限が設けられているため、遅れないように早めに必要書類を準備しておきましょう。

 

関連記事▼
法人の住所変更に伴う手続き|必要書類から申請期限まで詳しく解説【司法書士監修】

オフィスのゾーニングに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

オフィス移転に必要な手続きに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

オフィス移転マニュアルに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

オフィス移転当日にすべきこと

オフィス移転当日に行うべきことは次の通りです。

  • オフィスの写真撮影
  • トラブルへの備え
  • 施工図の受け取りと保管

どれも重要度の高いタスクのため、忘れずに実行しておきましょう。

 

◾️オフィスの写真撮影

新オフィス、旧オフィスともに傷や汚れなどがある場合は該当箇所を写真で撮影しておきましょう。管理会社から原状回復工事に関する話し合いが発生したときの参考資料にできます。

旧オフィスは荷物をすべて搬出したあとに、新オフィスでは搬入前と搬入後に撮影をしておきましょう。これまでの使用で傷ができたかどうか、搬出・搬入で傷が発生したかどうかを明確にできる写真を撮ることが大切です。

 

◾️トラブルへの備え

入退去の前後は思わぬトラブルの可能性が高まります。たとえば、新オフィスではインターネットの開通がうまくいかないケースや、IT関連機器の不具合など、業務に関わるトラブルが想定されます。万が一に備えた業者のサポート体制を確認しておくと安心です。

また、業者のサポートに頼るだけでは自社事情を踏まえた対応が難しい場合もあります。トラブルが発生する場所も一か所とは限りません。新オフィスと旧オフィスそれぞれに担当者を設定しておき、各現場でのスムーズな連絡体制を構築しておきましょう。

 

◾️施工図の受け取りと保管

新オフィスの施工業者から、加工図を忘れず受け取るようにしましょう。加工図は後に改修や配線、レイアウト変更などをおこなう際に必要です。

加工図の保管方法や保管場所を予め定めておき、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。

オフィス移転業者を選ぶ際のポイント

オフィスを移転する際には、専門業者に依頼するのも一つの手段です。専門業者の数は多いため、実績や得意分野などを比較して選ぶようにしましょう。また、ワンストップで依頼できる業者なら窓口を一本化できるため、管理が行き届きやすくなります。

 

■実績が豊富か

多くの事例を手掛けることによって蓄積された経験やノウハウを持っているため、提案に幅があります。
実績が豊富であるということは、提案力、技術力が高いともいえるため「どのようなオフィスにしたいのか」をもとに提案し、使う人の目線に立って使いやすいオフィスを一緒に考えてくれるでしょう。

オフィス移転業者の選び方に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

■何を得意としている業者か

基本的にあらゆるパターンに対応できますが、それぞれの業者によって強みがあります。
それがデザイン力なのか、施工管理体制なのか、プロジェクトマネジメント力なのか、自分たちがオフィス移転や改修によって実現したい目的と業者の強みが合致しているかを確認すると良いでしょう。
その為にもまず、オフィス移転や改修などで「何を実現したいのか」をしっかりと棚卸する必要があります。どうすればいいのかわからない…という場合は他の2項目を満たしていればその旨を相談してみましょう。

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■ワンストップで依頼ができるか

オフィスの移転や改修は、社内の意見集約や申請だけでなく、業者との打ち合わせなどありとあらゆる業務が発生します。
そんな時に電気工事はこの会社!床工事はこの会社!など、いくつもの業者に依頼をしていると手間がかかってしまいます。そして必然的に関わる人数も増えるため、管理が行き届かないなど思わぬトラブルになる可能もあります。
こうしたことからできるだけ、ワンストップで依頼できる業者に依頼することをおススメします。

 

■移転に限らず広く対応できる業者か

オフィスには目に見える箇所から見えない場所まで様々な設備があるため、定期的なメンテナンスが必要です。また、人員の増減などによってレイアウトなどの変更が必要となるケースも想定されるでしょう。

メンテナンスや変更のたびに業者を選ぶよりも、移転時から自社のオフィスに関して知っている業者の方が、後々の対応もスムーズになることが期待できます。

オフィス移転以外も広くサポートしている業者であれば、移転の後の相談もおこないやすくなるでしょう。オフィス移転の業者を選ぶ際は、「移転だけができればよい」と考えず、総合的な対応力も踏まえて検討することが大切です。

まとめ:準備を徹底してオフィス移転を成功させよう

オフィスの移転には6カ月以上の期間が見込まれるため、各工程が遅れないように徹底したスケジュール管理が求められます。作業を進めていく上で課題が浮き彫りになれば、スケジュールが後ろ倒しになり、移転までに間に合わない可能性もあります。

移転をスムーズに進めるためにも、専門的な部分は業者に任せることを検討しましょう。

アイリスチトセでは、年間1,000件以上にも及ぶ移転・改修実績と、家具以外でもLED照明や建装材、家電といったアイリスグループの豊富な商材と総合力でプランニングから内装工事・引越しまでトータルでサポートします。

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