社内コミュニケーションを活性化する方法とは|課題に対する解決策も紹介

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社内コミュニケーションを活性化する方法とは|課題に対する解決策も紹介

近年、感染症の影響に伴う働き方改革の推進により、テレワークを導入する企業が急激に増えました。企業が柔軟な働き方に対応することで、社員の満足度が上がり、生産性の向上につながるといったメリットが生まれます。

しかし、テレワークの導入によって、社内のコミュニケーションが希薄になったと感じている方も少なくないのではないでしょうか。また、どのように社内のコミュニケーション設計を構築すれば良いのか悩んでいる企業担当者もおられることでしょう。

そこで本記事では、社内コミュニケーションの重要性や活性化させる方法を解説します。ぜひ最後までお読みください。

オフィスコミュニケーションの活性化に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

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社内コミュニケーションの意味と重要性

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ワークスタイルの多様化によって社員が顔を合わせる機会が減ると、当然ながら社内コミュニケーションが希薄になります。何気ないやり取りから画期的なアイデアが生まれることもあるため、コミュニケーションは大切だと言えます。

ここでは、社内コミュニケーションの意味と重要性を解説します。

 

社内コミュニケーションとは

社内コミュニケーションとは、オフィス内で日常的に交わされている会話や情報交換、状況共有のことです。コミュニケーションには会話だけでなく、メールのやり取りや休憩中の雑談も含まれています。

業務を円滑に進めるためには、報告・連絡・相談が大切とされています。報連相のいずれも同僚、あるいは上司とのコミュニケーションが必要です。特にチームワークが求められる仕事では、お互いの進捗状況を適時共有しなければ、上手く連携できない可能性も出てくることでしょう。

また社内コミュニケーションは、円滑に業務を進めるうえで必要なだけではなく、良好な人間関係の構築に与える影響も大きいです。

 

社内コミュニケーションの重要性が高まっている背景

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、テレワークを導入する企業が増えました。しかし、従来の働き方に比べて社員同士が顔を合わせる機会が減ったため、コミュニケーション不足の課題が浮き彫りになりました。

ここで、厚生労働省の調査結果をご紹介します。調査では、テレワークによって社内コミュニケーション不足を感じている人が多いことがわかっています。

テレワークで感じたデメリット 割合
運動不足になる 46.8%
社内コミュニケーションが減った 45.3%
プリンターやスキャナーがなく、紙の書類のやり取りができない 40.8%
勤務時間の線引きが難しい 29.0%
仕事のオンオフがしにくい 26.8%

出典元:厚生労働省「テレワークを巡る現状について」

多様な働き方への対応を進めていく中で、企業には社内コミュニケーション不足の課題解決が求められています。

 

社内コミュニケーション不足が招くリスク

社内コミュニケーションが希薄になると、業務にさまざまな悪影響をおよぼす可能性があります。強いては会社全体に影響を与えることもあるため、コミュニケーション不足が招くリスクを事前に把握しておくことが大切です。

社内のコミュニケーション不足が招くおもなリスクは、次のとおりです。

  • 業務上のミスやトラブルの増加 
  • 社員の生産性の低下
  • 離職率の上昇
  • 社員のコンプライアンス違反・摘発 など

たとえば引き継ぎが必要なシーンでは、コミュニケーション不足によって取引先や顧客に迷惑をかけてしまうかもしれません。

また、情報不足によって一人の社員が確認する事項が増えると、業務効率の低下に陥りやすくなります。発言しにくい状況が続くと人間関係にも支障を来し、その結果、離職率の上昇が懸念されます。

自社におよぼすリスクを避けるためにも、社内コミュニケーションの活性化は非常に重要だと言えるでしょう。

社内コミュニケーション活性化によるメリット

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社内コミュニケーション不足の課題を抱えた企業では、何らかの悪影響を受けるリスクが懸念されます。リスクを回避するためには、コミュニケーションの活性化が大切です。

ここからは、社内コミュニケーションを活性化させるメリットを解説します。

 

1.業務効率化ならびに生産性向上

社内コミュニケーションが活性化すると意思疎通や情報共有がスムーズになるため、業務効率化や生産性の向上を期待できます。特に複数の社員でプロジェクトを進めていく場合は、良好なチームワークが求められます。

チームワークの良し悪しは生産性の向上に影響するため、円滑なコミュニケーションは不可欠です。必要な情報が適切に共有できるようになると、チームワーク力が高まり、業務効率化にもつながります。

また、ナレッジやノウハウの共有がスムーズになるため、業務の質を標準化できます。

生産性を向上できるオフィス環境に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

2.社員満足度やモチベーションの向上

社内コミュニケーションが活性化すると、社員満足度やモチベーションの向上につながります。立場に関わらず発言しやすい環境が構築されると、社員一人ひとりが業務を進めやすくなります。

もし社内で自由に発言できる機会が多くなると、「発言しにくい」といった余計なストレスが軽減され、社員の心理的安全性が守られます。また、自分のアイデアや意見が採用されることで、仕事にやりがいを感じられるようになり、仕事環境への満足度やモチベーションアップを期待できるでしょう。

業種によっては、社員のアイデアが画期的な商品の開発のきっかけになることもあります。社内コミュニケーションの活性化は新たなアイデアの創出に結びつく可能性も秘めているのです。

 

3.離職率の低下

社内コミュニケーションの活性化は、離職率の低下につながる可能性があります。人間関係の悪化によって離職する人は多く、優秀な人材の確保に頭を悩ます企業も少なくありません。

厚生労働省の調査によると、転職入職者が前職を辞めた個人的理由の中で「人間関係が好ましくなかった」と回答した人の割合が男性20.3%、女性22.4%だったことがわかっています。

男性では「給料等収入が少なかった」、女性では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」に次いで多い割合です。

理由 男性 女性
給料等収入が少なかった 21.2% 16.6%
労働時間、休日等の労働条件が悪かった 18.9% 26%
職場の人間関係が好ましくなかった 20.3% 22.4%
会社の将来が不安だった 17.4% 13.1%
能力・個性・資格を生かせなかった 11.7% 12.6%
仕事の内容に興味を持てなかった 10.6% 9.7%

出典元:厚生労働省「令和3年上半期雇用動向調査結果」

※「その他」を除いた割合を100%として算出

離職理由の根底にはコミュニケーション不足があるため、日頃から気軽に相談できる環境整備が必要です。悩みをいつでも相談できるようになれば、離職率を食い止められる可能性も高まります。

 

4.顧客満足度の向上

社内コミュニケーションが活性化すると、社内の重要顧客に関する情報伝達がよりスムーズにおこなわれやすくなるため、一定の顧客満足度向上を期待できます。

日頃から社員同士が密接なコミュニケーションを取れている会社であれば、社外のお客様とのやり取りをより大切にしようと行動するのは容易に想像できるでしょう。

もし顧客とのトラブルやクレームに対して、きちんと社内で情報共有できていないのであれば、会社の事業全体に悪影響を与えかねません。事業全体に影響を及ぼさないためにも、早めの改善が求められます。

 

5.企業イメージの向上

企業イメージを向上させるためには、社内コミュニケーションが大切です。

お得意先の顧客との打ち合わせの際に、社員同士のリラックスした雰囲気のなかで話をすると、自然と安心感や信頼感が生まれていくものです。結果的に、社外へポジティブな企業イメージを伝えられます。

日々のポジティブな行動の積み重ねに応じて、働きやすい企業というブランドイメージが構築されるので、新卒者や中途者向けの採用活動でもアピールしやすくなるでしょう。

社内コミュニケーションを活性化させるための方法

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ここからは、社内コミュニケーションを活性化させるための方法を解説します。

 

1.社内イベントの開催

社内コミュニケーションを活性化させるための施策として、社内イベントを開催するのは効果的だと言えます。社員がリラックスして集まるので、自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。

社内イベントの代表例は、次のとおりです。

  • 運動会
  • ランチイベント
  • ファミリーデー
  • 社員旅行
  • ボウリング大会 など

このほかには、サークルや部活動を発足させると、同じ趣味や得意分野を持つ社員が集まりやすくなるので効果的です。社内イベントでは、立場や部署を超えた社員が交流しやすい雰囲気作りを心掛けましょう。

 

2.コミュニケーションツールの積極的な活用

社内コミュニケーションの活性化には、コミュニケーションツールの活用が効果的です。チャットや社内SNSは気軽に利用しやすいため、積極的なコミュニケーションを生むきっかけになります。

ツールの中には、社員に対して会話のきっかけになる質問をチャットボットが投げかけてくれるものもあります。質問は「出身地はどこですか?」「仕事中に聴いている音楽を一つ教えてください!」といったカジュアルな内容です。

まだツールを導入していない場合は、社員同士がフランクなコミュニケーションが取れるよう、環境を整備しましょう。

インフォーマルコミュニケーションに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

3.1on1ミーティングの実施

社内コミュニケーションを活性化させるためには、1on1ミーティングを実施するのも手段の一つです。1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で対話することです。

1on1ミーティングは、上司から部下への一方通行のコミュニケーションではありません。あくまでも対話を意識することが重要です。立場の違う社員が定期的に対話をすることで、信頼関係の構築につながるからです。

頻度は週1回や月1回のペースが一般的で、部下の能力を引き出すことを目的に実施されます。部下の悩みや課題に対して上司がフィードバックすることで、部下の自発的な成長を期待できます。

社内コミュニケーションの活性化につながるオフィスレイアウト

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出社する社員のコミュニケーション不足が気になる場合は、オフィスレイアウトを変更するのも一つの選択肢です。

ここでは、社内コミュニケーションの活性化につながるレイアウトをご紹介します。

 

フリーアドレス化の導入

オフィス内のコミュニケーションを活性化するためには、フリーアドレスを導入するのも選択肢の一つです。フリーアドレス化とは社員一人ひとりの固定席を設けず、自由に席を選んで業務がおこなえるレイアウトです。

毎日、隣り合う社員も変わるため、部署が異なる社員同士のコミュニケーションが生まれやすいです。固定席がないと私物や資料の収納場所に困るため、個人用ロッカーを導入すると良いでしょう。

フリーアドレスオフィスに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

ミーティングスペースやマグネットスペースの設置

ミーティングスペースやマグネットスペースといった、自然と社員が集まりやすいスペースを設置すれば、部署や立場を超えたコミュニケーションが期待できます。

ミーティングスペースとは、会議室とは別に設けた、気軽にミーティングができるスペースのことです。予約が必要な会議室とは異なり、思い立ったときにコミュニケーションが取りやすくなります。マグネットスペースとは、磁石のように人が吸い寄せられる場所のことを指します。

社員が数人集まれる程度のスペースがあれば十分なので、双方ともレイアウトを大幅に変更することなく設置可能です。

ミーティングスペースに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

専門家へソリューション策を相談

自社に適したレイアウトに迷った場合は、オフィスデザインの専門家へソリューション策を相談してみましょう。社員数や面積などの自社独自のさまざまな要素を考慮し、最適なアドバイスを受けられます。

アイリスチトセでは働き方改革や生産性の向上だけでなく、これからのオフィスに求められるパフォーマンスが最大限発揮できるための礎作りをサポートしています。レイアウトの変更をご検討の方はぜひ一度ご相談ください。

Solutions for OFFICE

社内コミュニケーションの活性化が難しいケースと対応策

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最後に、社内コミュニケーションの活性化が難しいケースと対応策をご紹介します。もし社内でなかなか上手くいかないときは、ぜひここで紹介する対応策を試してみてください。

 

1.コミュニケーションを気軽に取る機会が少ない

日常の業務連絡にメールを使用している場合、内容がテンプレート的になり、それ以上のコミュニケーションが生まれない可能性があります。

気軽にやり取りできる機会を増やす対応策は、社内報やグループウェアなどを活用し、コミュニケーションのきっかけ作りをしてみるのはいかがでしょうか。企業からの一方的な伝達だけでなく、他部署の社員のインタビューや活動内容を社内報として取り上げるのも良いでしょう。

同じ会社で働く社員の活動内容を知ることで、部署を超えたコミュニケーションも期待できます。

 

2.社員のモチベーション・帰属意識が低い

イベントを開催しても社員のモチベーションが低く、社内コミュニケーションが活性化しない可能性があります。さまざまなイベントを企画しても盛り上がりに欠ける場合、内容を見直してみましょう。

対応策は、次のように社員の関心が高くなる内容を盛り込むことがポイントです。

  • 社内表彰
  • ピアボーナス
  • 福利厚生の充実
  • シャッフルランチ など

ピアボーナスとは、社員同士で賞賛のメッセージや少額のインセンティブを送り合える制度のことです。互いの業務内容やプロジェクトを知るきっかけになり、モチベーションのアップにつながります。

帰属意識に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

3.効果検証が難しい

社内コミュニケーションに対する施策の効果は確かめにくいのが現状です。たとえ一時的に業績が上がっても、社内コミュニケーションの活性化が要因かどうかはわかりません。

効果を確かめるために社内アンケートを実施してみましょう。働きやすさを実感できているか、不満に感じていることはないかなどの項目を決めておき、定期的にアンケートを実施します。

各項目を数値評価にすればグラフで可視化できるため、効果や課題が把握しやすくなります。

まとめ:自社に適した社内コミュニケーションを取り入れよう

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コミュニケーションが希薄だと感じたときには、まずは社内でアンケート調査を実施し、実態を把握してみましょう。イベントの開催やコミュニケーションツールの導入など、自社の特性に合わせて適切な施策を検討することが大切です。

また、他部署とも交流できるようにフリーアドレスにする、社員同士で談笑できるようなスペースを設けるといったオフィスレイアウトの変更も効果的です。

もし専門家への相談を検討する際は、アイリスチトセのオフィスデザインにお任せください。社内コミュニケーションを活性化させるスペース、チームで連携を取りやすいオフィスづくりのポイントなど、目的に応じたオフィスレイアウトをご提案します。社内コミュニケーションの活性化でお悩みの方はぜひご相談ください。

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