オフィスで給湯室の役割が変化しつつある!限られたスペースで有効活用する方法とは?

オフィスレイアウト・デザイン・設計

Home コラム オフィスレイアウト・デザイン・設計 オフィスで給湯室の役割が変化しつつある!限られたスペースで有効活用する方法とは?
オフィスで給湯室の役割が変化しつつある!限られたスペースで有効活用する方法とは?

オフィスの給湯室は、おもに従業員や来客のためのお茶やコーヒーを準備する場所として用いられています。近年では、給湯室だけの用途ではなく、従業員のリフレッシュやコミュニケーション促進を目的としたスペースとして活用する企業も増えています。。

オフィスの改装に伴って給湯室の設置や移動を検討する際には、スペースを最大限に活用するための新しい選択肢を検討してみましょう。

本記事では、オフィスの給湯室の役割と有効活用するための方法を詳しく解説します。役割の例や注意点、設置のポイントのほか、活用の実例もあわせてご紹介するのでぜひご覧ください。

オフィス移転を検討中の企業様へ
オフィス移転に必要なチェックリストを配布中

アイリスチトセでは、年間1000件以上にも及ぶオフィス移転・改修をサポートしています。移転先の選定から移転完了までに必要なことをまとめたチェックリストを無料でダウンロードしていただけます。

オフィスの給湯室とは

給湯室は、おもにお湯をオフィス内に供給するためのスペースとして設けられています。給湯器やお湯を沸かすためのコンロ、シンクなどが設置されており、オフィスによっては冷蔵庫や食器棚も設置されていることがあります。

会議や来客対応でお茶・コーヒーを提供する機会が多いという観点から、応接室や会議室などに近い場所に設置されることも多くあります。頻繫に利用する場所と給湯室の距離が遠いと、運ぶ手間もかかってしまうため、改めて設置する場合には注意が必要です。

また、オフィスによっては冷蔵庫や食器棚、電子レンジが設置されており、従業員の昼食をサポートするための機能を充実させている場合もあります。暖かい食事や夏場・冬場に適した温度の飲料は従業員の健康維持やストレス軽減にも寄与するでしょう。

オフィスにおける給湯室のおもな役割

一般的なオフィスにおいて、給湯室はおもに次のような役割を担っています。

  • 飲み物の準備
  • 従業員の小休憩

それぞれの詳細を解説します。

 

■飲み物の準備

給湯室は、おもに来客や従業員に飲み物を準備するために利用されています。水道はもちろん、ポットやコンロ、冷蔵庫などの加熱・冷蔵をおこなう器具を用意し、冬場には温かい飲み物を、夏場には冷たい飲み物を提供できるようにすることが一般的です。

また、備えつけの電子レンジで従業員が持参した弁当を温めたり、シンクで弁当箱を洗う場所としても使用されることもあります。お湯でインスタント麺を作り食事をする人も少なくありません。オフィス内で食事をするうえでも、重要な役割を担っています。

 

■従業員の小休憩

給湯室の近くには、従業員が仕事の合間に休憩の場として利用するスペースを設ける場合があります。普段働いているワークスペースとは別の場所にあるため気軽に雑談もでき、社内コミュニケーションの促進の場として機能することもあるでしょう。

また、コロナ渦でリモートワークが増加した経験から、あらためて対面でのコミュニケーションを重要視するようになった企業も少なくありません。給湯室エリアでの小休憩は、一度薄れたコミュニケーションを増やす機会にもなります。

仕事の合間の適切な息抜きや、円滑な社内コミュニケーションは業務をスムーズに進めるうえでも役に立ちます。このような小休憩は、従業員が働きやすい環境を作るためにも重要といえるでしょう。

給湯室をほかのスペースと兼用する方法もある

給湯室には飲み物の準備と従業員の小休憩の2つの役割がありますが、休憩に重きを置いて給湯室を用意したい場合には、他の休憩用スペースとの兼用をおこなうことも検討してみましょう。

 

給湯室と兼用可能なスペースの例には、次のようなものがあります。

  • マグネットスペースとして活用する
  • オフィスラウンジとして活用する
  • リフレッシュスペースとして活用する
  • オフィスカフェスペースとして活用する

それぞれの詳細を解説します。

 

■マグネットスペースとして活用する

マグネットスペースとは、人々が自然と集まるスペースのことを指します。給湯室に椅子や家具をつけ加え、会話をしやすい環境を作ることで活用できます。

給湯室は、飲み物の準備や従業員の小休憩の場所として利用されるのが一般的です。さまざまな部署の従業員が顔を合わせるため、自分の部署では得られない情報交換やアイディアを共有できる場所となっているのです。

そこで、近年の企業は井戸端会議のような形でのコミュニケーションが発生する給湯室の性質に目をつけ、給湯室をマグネットスペースとして活用する動きを見せるようになりました。リモートからオフィスに回帰した企業の取り組みとしても注目されています。

マグネットスペースを通じて得られたコミュニケーションからは、複数部署間での業務の円滑化や、自部署では得られないアイディアによるイノベーション(新たな価値の創出)も期待できるでしょう。

関連記事▼
マグネットスペースを導入してオフィス作り!設置するメリットから方法まで

 

■オフィスラウンジとして活用する

給湯室とオフィスラウンジを統合して活用することも有効な選択肢です。オフィスラウンジとは、オフィス内に設置するラウンジのような空間で、ミーティングや個人ワーク、ランチ、リフレッシュなどのさまざまな用途で活用できる場所です。

給湯室にオフィスラウンジ向けの家具を用意してくつろげる空間を作ることで、従業員の休息やリラックス、コミュニケーションの促進ができるだけでなく、来客対応などにも利用できます。

また、おしゃれで洗練されたオフィスラウンジであれば、企業ブランドを高めることにもつながります。企業それぞれの事業内容や企業風土に応じたデザイン・カラーの家具を備えつけたオフィスラウンジを作ることも検討してみましょう。

関連記事▼
オフィスラウンジとは?設置するメリットや導入事例を紹介

 

■リフレッシュスペースとして活用する

給湯室とリフレッシュスペースの機能をあわせもった空間も、従業員の働きやすさアップにつながります。リフレッシュスペースは従業員の休憩のために必要な家具や設備が備わった空間です。おもにソファやカウンターテーブルなどが設置されます。

リフレッシュスペースを設置することで、休憩時の疲労の回復がより期待できるようになり、結果として業務効率の上昇も期待できるでしょう。また、ソファと一緒にテーブルや軽いお菓子なども用意すると、コミュニケーションを促進することも可能です。

加えて、リフレッシュスペースは普段よりカジュアルなミーティングや面談をおこなう場としても機能します。求職者の緊張を緩和させるため、リフレッシュスペースで採用面接をおこなう企業も少なくありません。

給湯室をリフレッシュスペースと兼用することで、「休憩」に留まらない機能性が期待できるでしょう。

関連記事▼
オフィスにリフレッシュルームを設置する際のポイントとは|成功事例も紹介

 

■オフィスカフェスペースとして活用する

給湯室をオフィスカフェスペースとして活用することも有効です。オフィスカフェスペースは、飲食店のカフェのように落ち着いた空間で休憩や昼食が取れる空間です。カフェスタイルのテーブルや、バーのようなカウンターが設置されます。

オフィスカフェは他の活用方法と同様にカジュアルなミーティングに活用できます。加えて、社内交流のためのイベントに利用することも考えられるでしょう。給湯室とあわせる場合、小規模なキッチン設備があれば軽い食事を提供することも可能です。

給湯室とオフィスカフェスペースを併用することで、コーヒー休憩や昼食などを通じたコミュニケーションを実現できます。飲食を媒介するコミュニケーションの機会を設けたい、と考える場合には、オフィスカフェスペースは有効な選択肢の一つです。

ほかのスペースに給湯室の役割を持たせる場合の注意点

給湯室とほかのスペースの兼用にはコミュニケーションの促進などのメリットがありますが、給湯室と兼用している設備の管理に手間がかかる可能性を想定しておきましょう。たとえば、給湯室とオフィスカフェスペースを併設している場合、コーヒーマシンやウォーターサーバーなどの設備は定期的なメンテナンスが必要となります。

コーヒー豆や水の補充は常時管理する必要があり手間とコストがかかります。コーヒーが飲める状態が整備されていないと、カフェとしての役割は薄まってしまうため、活用の効果が低下してしまいます。

また、設備の故障やトラブルが発生した際の対応も重要です。設備の管理作業は従業員の負担となる可能性があります。さらに、清掃や衛生管理も欠かせません。

給湯室の役割を持たせるスペースの選択は計画的におこないましょう。管理コストや手間を考慮したうえで、自社内で運用可能なものを選ぶことが大切です。

給湯室と併用するスペースを設置する際のポイント

給湯室に必要な給排水設備工事はA工事に該当します。自社物件ではないビルにテナントとして入る場合は基本的に給排水は触れないため、新たに「給湯室」を増設することはできません。前述したように、給湯室の近くに小休憩スペースを設けたりするなど、「給湯エリア」としての活用を検討しましょう。

給湯室エリアとほかのスペースを併用する際には、次のポイントをおさえておくことでより有効に活用できます。

  • ワークスペースから離れた場所に設置する
  • 従業員が集まりやすい場所に設置する
  • 雰囲気に合わせた家具を選ぶ

それぞれの詳細を解説します。

関連記事▼
A工事・B工事・C工事の違いとは?区分別の特徴から確認事項までわかりやすく解説

 

■ワークスペースから離れた場所に設置する

給湯室と兼用するコミュニケーション空間は、なるべく普段働くワークスペースから離れた場所に設置しましょう。ワークスペースのすぐ隣に設置すると、従業員同士の会話が盛り上がり、仕事中の他の従業員の集中を妨げる可能性があります。

設置場所の一例としては、エントランス近辺が挙げられます。ワークスペースから距離がありつつ、応接室はエントランスに近い場合が多いためバランスの取れた立地となるでしょう。

また、窓のある場所にスペースを設置できれば、外の風景を取り込み、視覚的な切り替えができるためより、休憩時のスイッチのオンオフやリフレッシュもしやすくなります。

 

■従業員が集まりやすい場所に設置する

小休憩を通じてコミュニケーションを促進する場合には、従業員が集まりやすい場所にスペースを設置することが大切です。たとえば、メイン動線上にスペースを設置することで、従業員が自然と集まりやすくなるでしょう。

特に、マグネットスペースとしての機能を持たせる場合にはオフィスの中心に設置することが有効です。ワークスペースから距離を取る関係上、全体のレイアウトを考える必要はありますが、全部署から人が集まりやすい立地であれば高い効果も見込めます。

また、導線上のスペースは、まとまった休憩時間に限らず、ふとした立ち話でのコミュニケーションの促進も期待できます。コミュニケーション空間は利用されてはじめて効果を発揮するため、すべての従業員が利用しやすいスペースにすることが大切です。

 

■雰囲気に合わせた家具を選ぶ

スペースの目指したい雰囲気にあわせて、適切な家具を選ぶことが大切です。従業員が十分にリフレッシュできるスペースを作るためには、ワークスペースから雰囲気を変えることが鍵となります。家具は、雰囲気変えに適した選択肢の一つです。

たとえば、観葉植物や窓越しの風景で緑を取り入れた空間には、木目調のテーブルなどが最適です。木の温かみを通じて自然との調和を感じやすくなり、よりリラックスできる空間を作れるようになるでしょう。

アイリスチトセでは、マグネットスペースなど各種スペースに適したさまざまな家具を取り扱っています。空間に合ったオフィス家具が必要であれば、レイアウト設計からサポートさせていただきます。

アイリスチトセのオフィス家具の詳細はこちら

給湯室と併用するスペースを設置した企業事例

給湯室と他スペースの併用をおこなった企業の事例を紹介します。自社での導入時に参考にしてみましょう。

 

■株式会社大和電業社

株式会社大和電業社では、水道付きのカウンターやカフェ風のソファとデスク、対面の長机などを併用し、多目的に利用しやすいスペースを実現しています。窓から光が差し込み、天井も高めに設計されているため解放感を感じられる空間にもなっています。

 

■アイリスグループ目黒オフィス

アイリスグループ目黒オフィスでは、部屋全体のカラーを清潔感を感じられる白に統一し、観葉植物の緑でリラクゼーションを感じられる空間を設計しています。給湯室としての機能の他に、従業員のラウンジとしても利用できるように工夫されています。

また、アイリスチトセの家具は、海洋プラスチックゴミからアップサイクルした椅子やFSC認証間伐材などの地球にやさしい素材を使い積極的なカーボンオフセットに取り組んでいます。過ごしやすく、サステナブルなオフィスづくりにも貢献させていただきます。

まとめ:給湯室と併用するスペースを選び、導入を検討しよう

オフィスの給湯室は、単に飲み物やお茶を準備する場所というだけでなく、レイアウトの工夫次第では、小休憩やコミュニケーション促進など多様な役割を果たすことのできるスペースです。給湯室を、マグネットスペースなどのスペースと併用できないか検討してみましょう。

給湯室と併用できる空間にはマグネットスペース、オフィスラウンジ、リフレッシュスペース、オフィスカフェスペースなどがありますが、目指すものに応じて必要な家具も異なります。従業員がリラックスできる空間をデザインする家具の導入が大切です。

アイリスチトセでは、マグネットスペースなどの設置やオフィス家具の選定、オフィス改装時のレイアウト変更などのサポートを提供しています。オフィスのスペースに関して実現したいことがございましたら、ぜひ弊社にご用命ください。

アイリスチトセのオフィスサービスはこちら

オフィス移転・内装にお悩みなら…
まずは、お気軽にお問い合わせください。

年間1000件以上にも及ぶオフィス移転・改修実績があるアイリスチトセでは、レイアウトのプランニングから引っ越しまでをトータルでサポートいたします。企業ごとに抱える悩みに寄り添い、グループの総合力で課題を解決いたします。オフィス移転、レイアウトの際はお気軽にご相談ください。

Related