ABWとは?フリーアドレスとの違いやメリット・デメリットを解説

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ABWとは?フリーアドレスとの違いやメリット・デメリットを解説

最近では、働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、新しいワークスタイルを導入する企業が増えています。テレワークやハイブリッドワークなどさまざまなワークスタイルがあるなかで、特に注目されているのはABWです。ABWでは、業務内容や気分に応じて働く場所を自由に選択できます。

本記事では、ABWの概要からメリット・デメリットなどを詳しく解説します。また、混同しやすいフリーアドレスとの違いも併せて解説するので、ABWの導入を検討する際に役立ててください。

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ABWとは

ABWとは「Activity Based Working」の略称で、時間や場所にとらわれず、働く場所を主体的に選択できるワークスタイルです。

オランダのコンサルティング会社Veldhoen+Company社が提唱し、2000年代後半にオーストラリアのオフィスが導入したことを機に広がりました。生産性の向上が期待できるワークスタイルとして欧米でも注目を集め、2010年代後半からは日本でも導入する企業が増えています。

働くために適した場所は、業務内容によって異なります。たとえば個人ワークに集中したいときには、周囲の視線や雑音が遮断された場所を選択したほうが良いでしょう。

また、新商品開発に向けたミーティングでは、開放的なオープン会議スペースやリフレッシュスペースのほうがアイデアを生み出しやすいかもしれません。

ABWでは業務内容に応じて適した場所を自身が自由に選択できるため、主体性をもって業務に取り組めるワークスタイルです。

  リフレッシュルームに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

ABWとフリーアドレスの違い

ABWと混同されやすいスタイルにフリーアドレスがあります。ここで両者の違いをおさえておきましょう。

ABWの本質は仕事の内容や性質に応じて、その環境に相応しい場所を社員が自ら選んで働けることにあります。そのため、ABWを実施する際は「一人で集中できる」「リラックスしてコミュニケーションが図れる」「グループでディスカッションがおこなえる」など、求められる内容に対応した備品や空間づくりが必要です。そのため、フリーアドレスが可能なデスクだけでなく、集中ブースやソファなど業務内容に応じた最適な空間を用意してこそ成り立つ働き方と言えます。

一方フリーアドレスは単に席が自由なだけで、ABWのような概念はありません。固定席を設けず従業員が働く席を自由に選択できるワークスタイルであり、たとえば誰もが自由に利用できる大きなデスクを用意すれば実施可能です。

また、フリーアドレスは働く場所がオフィス内に限られますが、ABWは基本的にオフィスで働くことを想定しているものの、カフェやコワーキングスペースなどさまざまな場所で働くことが可能です。

フリーアドレスオフィスに関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

ABWを導入するメリットと課題

ABWを導入すると個人に適した仕事環境を実現できる、優秀な人材を確保できるなどのメリットがあります。それに対し、労働管理や評価体制の見直しが必要になるといった側面もあります。

 

■ABWを導入するメリット

ABWを導入すると、従業員と企業のそれぞれにメリットがあります。

 

個人に適した仕事環境が実現できる

ABWを導入すると働く場所を選択できるため、企業は個人の状況に応じた労働環境を提供できます。企業が従業員に対して働きやすい環境を提供することは、働き方改革の一環にもなるでしょう。

快適な労働環境で業務をおこなうことで、従業員のモチベーションがアップし、帰属意識が高まる可能性も期待できます。また、働く場所を変えることで気分転換になり、新しいアイデアの創出につながるかもしれません。

 

優秀な人材を確保できる

企業がABWの導入によって従業員に働きやすい環境を提供すると、離職率の低下や採用力のアップを期待できます。その結果、優秀な人材を確保でき、企業にとって良い影響を与えます。

労働環境が快適になると企業に対する満足度が上がり、従業員の定着率の上昇が見込まれるでしょう。また、最近の求職者は、ワーク・ライフ・バランスを重視して職場を選択する傾向があります。

売り手市場の状況下で採用力をアップするためには、育児や介護などのプライベートな事情を抱えた従業員が働き続けられる環境整備が必要です。ABWは従業員の個別事情にも対応できるワークスタイルなので、求職者に魅力を感じてもらえる可能性も高いでしょう。

 

オフィス維持の費用を削減できる

ABWを導入すると、企業を運営していく上で必要な維持費の削減を期待できます。維持費の中でも、特に大きな割合を占めるのはオフィスの賃料です。オフィスに出社する従来型のワークスタイルでは、すべての従業員が働けるスペースを確保する必要があります。

ABWを導入するとすべての従業員が出社する状況が減るため、これまでと同じ面積は不要になり、賃料のコストカットにつながります。ただし、オフィスを縮小するためには、移転先の選定やプランニングなどの準備が必要です。

ABWの導入を機にオフィスの縮小を検討する際には、アイリスチトセにご相談ください。アイリスチトセでは、移転のプランニングから引越しまでをトータルでサポートさせていただきます。

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■ABWを導入する際の課題

ここからは、ABWを導入する際に課題となりやすい点を解説します。よりスムーズにABWを実施するためには事前に対策を検討しておくと良いでしょう。

 

労働管理や評価体制の見直しが必要

ABWの導入によってオフィス以外の場所で働く従業員が増えると、労働管理や評価体制の見直しが必要です。現状の労働管理では、従業員の労働時間や業務内容を把握しにくい可能性があります。

オフィス外で働く従業員の仕事の成果も見えづらいため、正当な評価が難しくなるでしょう。適切な労働管理をおこなうためには、新たなツールを導入するのも手段の一つです。

たとえばオンラインの勤怠管理ツールを導入すると、始業時終業時の打刻はもちろんのこと、休憩時間や変則的な勤務にも対応できます。また、評価体制には、360度評価の導入を検討してみてください。

360度評価とは、対象者に対してさまざまな立場の人が多角的に評価する方法です。公平で客観的な評価が得られやすいため、同じ成果でも上司の目の届く場所で働く従業員への評価が高くなるといった働く場所による評価の不公平感が生まれにくくなります。

 

コミュニケーション方法の見直しが必要

オフィス以外のさまざまな場所で働く従業員が増えると、従来のように顔を合わせたコミュニケーションが減ってしまうため、コミュニケーション方法の見直しが必要です。具体的には、離れた場所で働いている従業員同士がコミュニケーションを取れる仕組みの構築です。

コミュニケーション方法を見直す際には、チャットツールの導入を検討してみてください。チャットツールはリアルタイムでメッセージをやり取りできるため、相談や雑談などの気軽なコミュニケーションがとりやすいツールです。

また、Web会議システムは従業員同士が顔を合わせてコミュニケーションが取れるため、多くの企業で導入されています。

下のコラムでは、リモートでのコミュニケーションをツールをうまく活用して取り組んでいる企業の事例をご紹介していますので、是非参考にしてみてください。

【インタビュー】「つながりをデザインする会社が考えるこれからの働き方とは?」

セキュリティの整備が必要

ABWを導入すると、セキュリティの強化や再構築が必要になります。従業員が社外で仕事をする場合、デバイスの紛失や第三者による盗み見などによる情報漏洩が懸念されるためです。

特にフリーWi-Fiのような安全性の低いネットワークへの接続は、情報漏洩の危険性が高いので注意しなければなりません。情報漏洩への対策には、安全性の高いネットワークであるVPNの導入やソフトウエアの認証設定などが効果的です。

また、ICTデバイスの紛失対策には、リモートワイプの利用も検討しましょう。リモートワイプとは事前に設定したデバイスに対し、紛失が発覚した時点でデータの削除やロックができる技術です。ABWを導入する際にはさまざまなセキュリティリスクを想定し、適切な対策を施すようにします。

ABWを導入する流れ

ここからは、ABWを導入する流れを解説します。

 

■1.現状の従業員の働き方を調査する

ABWを導入する際には、従業員の現在の働き方を調査することからスタートしましょう。たとえば、座席の使用時間やオフィスの使いやすさなどです。

ABWを成功させるためにはアンケートやヒアリングで従業員の声を聞き、働きやすい労働環境の整備に向けて取り組むことが大切です。アンケートは、インターネットによるアンケートシステムを利用する方法もあります。従業員から寄せられた意見を定量的に分析することで、現状や課題を把握しやすくなります。

 

■2.導入する目的を明確にする

ABWを導入する際には、導入目的を明確にすることが大切です。目的は「生産性を向上させたい」「従業員に主体性を持って働いてほしい」「優秀な人材を確保したい」など企業によってさまざまです。

また、企業によっては、現在抱える課題を解決するためにABWの導入を検討しているかもしれません。その場合は課題を洗い出し、ABWの導入が解決につながるのかを十分に検討しましょう。

 

■3.ワークスペース・ツール・制度を整える

ABWを導入する際には、働きやすいワークスペースの実現を目指しましょう。働きやすいワークは企業によって異なるためです。

たとえば、一つの空間に複数のタイプのワークスペースを散りばめ、業務内容に応じて使い分けられる仕様にするという方法もあります。現状の労働管理や人事評価では対応が難しい場合、適切な方法を十分に検討しましょう。理想的な労働環境を整備するためには、専門家のアドバイスを受けながら決めていくことをおすすめします。

まとめ:ABWを導入して従業員の労働環境を整備しよう

ABWを導入すると働く場所を選択できるため、従業員の満足度が上がる可能性を期待できます。労働環境が快適な企業は従業員の定着率を高め、採用力にも良い影響を与えられます。

しかし、労働管理やセキュリティ整備などの見直しが必要になるといった側面もあるため、予算内で実現可能かを十分に検討することが大切です。特に情報漏洩は企業にとって大きなリスクとなるため、徹底した対策が必要です。また、セキュリティに関するルールを策定し、すべての従業員に周知するよう努めましょう。

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