オフィス移転でネット回線の必要な手続き|契約や構築環境も見直そう

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オフィス移転でネット回線の必要な手続き|契約や構築環境も見直そう

オフィス移転の際には、複数のやるべきことが発生します。ネット環境の準備もそのひとつで、回線構築のためにすべきこと、確認すべき期日など複数のタスクが生じます。

加えて、新しいオフィスで快適にネットを利用できる環境を整えることも重要視されます。今後のオフィスで効率的に業務を進めるためにも、オフィス移転の際にはネットの手続きを適切に進めることが大切です。

この記事では、オフィス移転に伴うネット環境の整備を説明します。環境構築の流れや移転を機に見直したいポイント、注意点もあわせて見ていきましょう。

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オフィス移転ではネット回線手続きが必要

オフィス移転をする際にはプロバイダーや回線事業者への住所変更の連絡が欠かせません。新規契約の場合は新しいプロバイダー・回線事業者への契約手続き、継続の場合は移転手続きを終えていないと、新オフィスでのネット接続ができなくなります。

継続契約を希望する場合はプロバイダー・回線事業者が地域に対応しているかどうかも確かめましょう。現在契約している業者を継続して利用したいと思っても、移転先の住所に対応していない場合は新規で契約する必要があります。

また、移転先の状況によってはネット回線の新設工事が必要となることもあります。賃貸オフィスでは、利用する部屋までネット回線が引かれていないことがあるため、事前に確認しておきましょう。

手配が遅れると、移転直後の業務に支障をきたす可能性があるため、早めの対応が必要です。また、退去する賃貸オフィスで回線撤去工事が必要になる場合もあるため、オーナーへの連絡や契約書で確認することも大切です。

オフィス移転先でネット環境を構築する流れ

オフィス移転におけるネット環境の手続き全体を次の流れで解説します。

  1. オフィス移転全体のスケジュールを作成する
  2. 現状のネット回線契約を確認する
  3. 移転先でも契約を継続するか検討する
  4. ネット回線の住所変更・工事を依頼する
  5. オフィス移転後に各種機器の動作確認をする

それぞれの段階でおこなうことの詳細を解説します。

 

■1.オフィス移転全体のスケジュールを作成する

オフィス移転は計画的に進めることが必要なため、全体のスケジュールを明確にし、各工程を番号付きのリストで整理することが有効です。一般的なオフィス移転の場合6ヶ月ほどの時間がかかるとされており、全体の流れは次のとおりです。

  1. 6ヶ月以上前:移転計画の立案
  2. 6~4ヶ月前:移転先選定と旧オフィス解約手続き
  3. 4~3ヶ月前:新オフィスの設計(レイアウトやコンセプトなど)
  4. 3~1ヶ月前:業者の手配や備品の発注
  5. 移転実施日:引越し

各工程が期間内までに終わるように計画することが大切です。オフィス移転のスケジュールに関しては次の記事で詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。

オフィス移転までのスケジュール

 

■2.現状のネット回線契約を確認する

現在のオフィスで使用しているネット回線の契約内容を詳しく確認しましょう。契約中の回線の種類やプラン、回線速度など、コストや効率に関係する要素をチェックすることで、改善すべき点があるかどうかを把握できます。

たとえば、ネット通信の回線速度が遅く業務に支障が出ていると感じられている場合には、より高速な業者・サービスと契約することが選択肢に加わります。移転後も現状と同じネット環境を維持するか、または新規契約をするかどうかを検討しましょう。

 

■3.移転先でも契約を継続するか検討する

移転先でも現在の業者のネット回線を使用するかどうかは、次の要素から決定しましょう。

  • 回線速度
  • 料金
  • 対応エリア

インターネットを多用するオフィスの場合、回線速度は業務の効率に直結するため、なるべく高速なものを選ぶことが重要です。料金も予算の範囲内に収まるように選ぶ必要があるでしょう。

また、移転先のオフィスに既に別のネット回線が整備されている場合もあります。新オフィスのネット環境も事前に確認するようにしましょう。

 

■4.ネット回線の住所変更・工事を依頼する

オフィス移転先にあわせたネット回線の住所変更や、必要であれば新規の回線工事の依頼をします。継続契約の場合は業者の連絡先へ、新規契約の場合は業者の公式サイトの問い合わせフォームや電話・メールから相談ができます。

移転当日の2~3ヶ月前には手配をはじめます。10月から5月にかけては業者の繫忙期となるため、余裕をもった手続きが必要です。閑散期は1ヶ月で済む回線の開通も、繫忙期で工事を伴う場合では2ヶ月月以上の時間がかかる可能性が高くなります。

オフィス移転の準備で忙しい場合でも、なるべく早めの手続きを心がけましょう。

 

■5.オフィス移転後に各種機器の動作確認をする

オフィス移転が完了しネット回線が開通したら、新しい環境でパソコンやWi-Fi、コピー機などの機器が動作するかどうかを確かめましょう。移転前と同じように使えているかどうかを、従業員全体で確認します。

特にWi-Fiは移転や再構築の結果、IDやパスワードが変わっていることも多く、Wi-Fiを経由してインターネットに接続して仕様する機器にはネットワーク接続の再設定が必要になるる場合があります。

「インターネットにつながらない」という声が上がった場合でも、まずは適切に設定し、ネット環境が正常に構築されているかどうかを確かめることが大切です。具合が機器側や設定ミスに由来しない場合は業者に問い合わせてみましょう。問題が発生した場合でも、なるべく早く対応することで業務への影響を最小限におさえることができます。

オフィス移転を機に見直したいネット環境のポイント

オフィス移転は単なる引越しだけでなく、部屋のレイアウトなどを通じて業務を見直すきっかけにもなります。ネット環境も見直して業務を効率化できるように、重要な次のポイントをおさえましょう。

  • 契約プランの内容・価格
  • ネット回線の速度
  • 社内ネットワークの構築方法
  • セキュリティ
  • オフィス内の配線方法

それぞれの詳細を解説します。

 

■契約プランの内容・価格

現在している契約プランがコストパフォーマンスに優れたものかどうかを再確認しましょう。たとえば、速度性能を重視して光回線を契約している場合、より速度の高いもの、あるいは安価なものが見つかる可能性があります。複数の業者を比較することが大切です。

価格面に関しては、月額費用やオプションサービスの料金だけでなく、オフィス移転で工事を伴う場合の工事費も考慮してトータルで安くなるかどうかもあわせて検討しましょう。

 

■ネット回線の速度

業務に支障がない程度のネット回線速度を確保できる業者・プランを選ぶことも大切です。一般的に、ビジネスシーンでは最低でも30Mbps程度が求められることが多いため、速度基準を満たせる業者を選ぶようにしましょう。

たとえば、インターネットを通じて大容量ファイルのアップロードやダウンロードが必要な業務が発生する会社の場合には、高速な光回線を利用できる業者・プランを選びましょう。データ取り扱い容量が少ない場合は、スマートフォンによるテザリングで対応する方法もあります。

 

■社内ネットワークの構築方法

社内ネットワークの構築は、有線接続と無線接続の違いを理解することが重要です。2種の違いは、ネットワークの構築や接続の安定性、設置難易度などオフィスのネット環境構築にとって重要な基礎知識です。

有線接続は、モデムやルーターとパソコンなどネット接続機器をつなぐことでインターネットにアクセスできる接続方式です。電波干渉や障害物の影響を受けにくく安定した接続ができますが、設置に手間がかかり、ケーブルも場所を取ります。

一方、無線接続は、ケーブルの代わりに電波で機器をつなぐ接続方式です。ケーブルを使わないためより簡単かつスマートに設置できますが、電波同士の干渉や障害物による電波の受信不良などで通信が不安定化することがあります。

それぞれのメリットとデメリットを把握して、どちらが自社のオフィスに向いているかを検討しましょう。

 

LANとWAN

社内ネットワークにはLANとWANという2つの形態があります。LANはオフィス内などの限定されたエリア内のみ接続できるネットワークです。一方、WANはLAN同士をつなぐため、離れたオフィス同士をネットワーク連携できます。

社内ネットワークの構築において、LANとWANは併用されることが多くあります。LANで形成された支社のネットワークを、WANで全社的に連結することも可能です。

 

■セキュリティ

セキュリティ性が低いとネットワークを経由した情報漏洩が発生するリスクが発生してしまうため、見直しが必要です。情報漏洩には不正利用や損害賠償請求、社会的信用の低下などの恐れがあるため、対策は欠かせません。

セキュリティ性の高い業者やプランを選ぶようにしましょう。セキュリティソフトなどの導入も選択肢に入ります。次のような機能を、オフィス移転先のネット環境に持たせましょう。

  • フィルタリング機能
  • ウイルス対策ソフト
  • ファイルの暗号化
  • 認証式セキュリティ
  • 利用システム・資産の制限
  • ファイヤーウォール

従業員への情報セキュリティ教育や、物理的なセキュリティ性の向上もあわせて実施するとより効果的です。

 

■オフィス内の配線方法

パソコンやルーターの電源コード、有線接続の場合はLANケーブルなど、ネット環境の整備には煩雑な配線が発生しがちです。配線をスッキリさせたい場合には、OAフロアの採用を検討してみましょう。

OAフロアはオフィスの床下に配線スペースを設け、床上に配線を置きっぱなしにしない設計のオフィスです。導入には費用がかかるため、コストをかけたくない場合には壁面に配線をまとめられる配線モールの活用も有効です。

OAフロアについてはこちらの記事でも詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。

OAフロアでスマートなオフィス!種類別の特徴や選び方を紹介

新しいオフィスでスムーズにネット環境を構築するコツ

オフィス移転ではさまざまな手続きや業務が発生するため、ネット環境の構築もなるべくスムーズかつトラブルがおきないようにすることが大切です。

次のコツを把握して、スムーズにネット環境を構築できるようにしましょう。

  • 事前にオフィス移転のマニュアルを作成する
  • 移転担当以外の従業員にも情報を共有しておく
  • オフィス移転専門業者のサポートを利用する

それぞれの詳細を解説します。

■事前にオフィス移転のマニュアルを作成する

オフィス移転のマニュアルを作成し、スムーズに移転を実現できるようにしましょう。ネット環境の構築も含め、オフィス移転の作業は日頃の通常業務と並行して進めることになるため、なるべく簡単にできるようにしておくことが大切です。

マニュアルに沿って移転業務を実施すれば、ミスや漏れの防止にもつながります。オフィス移転のマニュアルについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。実際のマニュアル作成の参考となるため、ぜひご覧ください。

オフィス移転マニュアル完全版|スケジュール通りに新天地で業務開始

 

■移転担当以外の従業員にも情報を共有しておく

移転はオフィスで働く人全員に関わる一大プロジェクトであるため、移転担当者だけでなく、全ての従業員に移転に関する情報を共有することが重要です。機材の梱包などの移転準備や、移転後の各種ネット接続機器の設定には、他の従業員の協力が欠かせません。

部署や従業員ごとにやってもらいたいことを取りまとめて、タスクを割り振りましょう。適切にタスクがこなされているかどうかの最終確認は、担当者が責任をもって遂行することが求められます。

また、業務だけでなく、移転による変化(通勤ルートの変化など)に対応可能な情報を提供することも大切です。オフィス移転で従業員が困惑してしまわないように、サポートするようにしましょう。

 

■オフィス移転専門業者のサポートを利用する

オフィス移転でやるべきことは多いため、オフィス移転のサポートを依頼できる専門業者の利用を検討しましょう。自社だけで全てをこなそうとすると対応リソースが足りないケースもありますが、業者の手を借りることで負担を軽減できます。

専門業者からはオフィス移転のスケジュール管理や必要な設備・工事の手配など、幅広いサポートを受けられます。実績と知識に基づいた正確なオフィス移転をおこないたい場合には、専門業者への依頼は有効な選択肢となります。

アイリスチトセでは、オフィス移転に関する包括的なサポートを提供しています。オフィス移転でお悩みがありましたら、ぜひアイリスチトセへご用命ください。

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オフィス移転によりネット環境が変わる際の注意点

オフィス移転でネット環境が変化すると、思わぬリスクが発生してしまいます。次の注意点を把握しておき、あらかじめ対策を取れるようにしましょう。

  • 廃棄するルーターのデータは削除する
  • 契約プロバイダーによってIP電話の番号も変わる

それぞれの詳細を解説します。

 

■廃棄するルーターのデータは削除する

移転に伴いルーターやパソコンなどの情報機器を破棄する場合には、データを確実に削除することが大切です。単純に電源を落として廃棄してしまうと、ネットワークや認証データが残っているため、悪用や情報漏洩のリスクが発生してしまいます。

ルーターなどに残ったデータがあれば、悪意ある人間が企業に成りすますことも不可能ではありません。詐欺などの犯罪に悪用される恐れがあるため、対策は欠かせません。

各製品ごとにメーカーが推奨しているデータの削除方法を実施したうえで、機器を破棄するようにしましょう。削除方法は操作説明書や公式サイトなどで確認できます。

 

■契約プロバイダーによってIP電話の番号も変わる

IP電話の電話番号はプロバイダーごとに割り振られているため、契約を変更すると電話番号も同時に変化することがあります。電話番号が変わったことに気付かないまま業務を続けると、顧客との連絡が取れなくなる恐れがあるため注意が必要です。

IP電話の番号が変わる場合には、新しい電話番号を顧客や取引先に通知するようにしましょう。

まとめ:オフィス移転を機にネット環境を再構築しよう

移転はオフィスに関係するあらゆる物事を見直す機会です。現在使用しているネット環境も再構築する必要があるため、コストパフォーマンスや対応エリアなどの観点から、契約継続と新規契約のどちらを選ぶか考える必要があります。

いずれの場合でも、新しいオフィスでネットワークを利用できるようにするためには適切な手続きや設定、配置が求められます。オフィス移転では忙しさに追われがちなため、適切なプロセスで実施できるよう体制を整えましょう。

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