オフィス移転で6つのインフラ整備!やるべきことやポイントとは

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オフィス移転で6つのインフラ整備!やるべきことやポイントとは

オフィス移転は工事業者とのやり取りや引越しの手配など、やるべきことが多岐にわたります。数ある移転に関する業務で、忘れてはならないのがインフラ整備です。電気や水道などのインフラが整備されていなければ、新オフィスでスムーズに事業を再開できません。

この記事では、オフィス移転のインフラ整備でやるべき手続きを解説します。インフラ整備を不備なく進めて、スムーズなオフィス移転を目指しましょう。

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移転の際はオフィスインフラ整備が必要

オフィスを移転する際には現オフィスだけでなく、新オフィスでもやるべきことが数多くあります。その一つが新オフィスのインフラ整備です。不備があると新オフィスでの事業再開に影響をおよぼすため、担当者として、どのようなインフラ整備が必要なのかを事前に把握しておくことが大切です。

オフィスの移転で必要となるインフラは、次のとおりです。

  • 電気
  • 水道
  • ガス
  • 空調システム
  • ネット回線
  • 電話
  • オフィスレイアウト

インフラの中に、オフィスレイアウトが含まれていることを疑問に感じる担当者もいるかもしれません。しかし、オフィスにとっては、レイアウトは重要なインフラの一つです。一般的なインフラの意味は、日々の生活を支える基盤となるものです。企業が事業を運営するにあたり、オフィスは基盤であり、新オフィスのレイアウトもインフラに含めて考えましょう。

オフィス移転を計画的に進めるには、適切なタイミングで必要な手続きをしなければなりません。不備を防ぐ対策としてはスケジュールをきちんと管理しつつ、チェックリストを活用する方法があります。

オフィス移転までのスケジュールや活用できるチェックリストは、こちらで紹介しているのでぜひご活用ください。

オフィス移転までのスケジュール

【PDF付き】オフィス移転で活用したいチェックリスト|必要な手続きを徹底解説

【オフィス移転のインフラ整備1】電気

電気は照明やパソコン、空調設備などを利用する際にかかせないインフラです。オフィスを移転する場合、オフィスと新オフィスそれぞれで手続きが必要です。また、新オフィスの配線設備の状況によっては、増設工事が必要になることもあります。

 

■契約中の電力を解約

現オフィスが一般的な賃貸オフィスでは、契約形態によって電気の解約方法が異なります。オーナーに電気料金を支払う契約形態の場合、オーナーに直接連絡して解約する旨を伝えましょう。

一方で個別に電力会社と契約している場合は、Webまたは電話で解約を申し込みします。解約を連絡するタイミングは、オフィス移転の2週間~10日前が目安です。移転の直前になると、連絡方法が限られることや希望日に解約できないこともあるため、早めの手続きを心がけましょう。

 

■移転先オフィスで電力の新規契約

新オフィスで電気を開始する手続きは、契約形態によって異なります。一般的な契約形態はオーナーに直接電気料金を支払う、または個別に電力会社と契約するかのいずれかです。契約形態はオフィスの賃貸借契約書に記載されているため、事前に確認しておくようにしましょう。

また、新オフィスでは、電力の使用量で不足が起きないかも確認する必要があります。使用量によってはアンペア数が不足し、業務に支障が出る可能性があるためです。新オフィスの最大アンペア数はブレーカーに表示されているため、内覧時にチェックしましょう。

自社の電力使用量は、新オフィスで使用予定の電気製品から推測します。たとえばデスクトップ型パソコンは1~4アンペア、レーザープリンターは2~5アンペアが目安です。移転にともなって従業員数やオフィスの面積などがほとんど変わらない場合は、毎月の検針票または領収書で電力使用量の目安を確認することもできます。

 

■必要に応じてコンセントや電圧の増設工事

移転にともなう状況によっては、新オフィスでコンセントや電圧の増設工事が必要です。

建物の電圧は、安全性の観点から100ボルトが採用されています。しかし、業務用電気製品は消費電力が大きいため、電圧の増設が必要になるケースがほとんどです。

また、多くの電気製品を使用する場合は、既存のコンセントだけでは不足する可能性があります。コンセントの不足は、延長コードで対応する方法もあります。しかし、延長コードは断線による漏電や感電の危険性があり、見た目が乱雑になりがちです。

コンセントを増設すると安全性を確保しつつ、空間の見た目をすっきりさせることが可能です。既存のコンセントから延線するだけなら、簡単な工事で済むこともあります。ただし、集中利用すると、ブレーカーが落ちる可能性があるので注意が必要です。

【オフィス移転のインフラ整備2】水道・ガス

オフィスを移転する際には、水道とガスの手続きも必要です。水道の場合、基本的に契約を切り替えるだけで済みます。供給元の水道局に連絡し、名義変更と使用開始の手続きをします。開栓は水道局側がおこない、立ち会いも不要です。

ガスの場合、水道と同様に供給元のガス会社に連絡し、名義変更と使用開始の手続きをします。開栓には危険がともなうため、ガス会社の担当者に任せましょう。ただし、開栓の際には立ち会いが必要です。

また、水道もガスも土日や祝日は開栓に対応していない可能性があるため、事前にスケジュールを調整しておくようにしましょう。

【オフィス移転のインフラ整備3】空調

オフィス空間の温度は従業員の労働環境に影響するため、オフィス移転の際には空調システムの整備も必要です。一般的な賃貸オフィスの場合、備え付けの空調システムをそのまま利用しましょう。

しかし、空調システムが正常に稼働する状態だとは限りません。不具合があると必要なときに利用できないため、入居前に動作確認しておきましょう。入居前の確認ポイントは、匂いや異常音などです。何らかの不具合があるときは管理会社に連絡し、修理または交換を依頼します。

【オフィス移転のインフラ整備4】ネット回線

近年はインターネットを使用した業務も増えているため、オフィス移転の際にはネット環境の構築も重要になります。

 

■ネット回線契約の継続・乗り換えを検討

まずは現オフィスで契約中の通信会社が、問題なく使用できているかを確認します。現在、通信速度が遅く業務に支障が出ている状態であれば、移転をきっかけにプランの変更を検討しましょう。

また、適切なプランがないときには、通信会社を乗り換えるのも選択肢の一つです。たとえば無線回線を使用している場合は、固定回線に切り替えると通信が安定し、速度が遅いといった課題の解消につながります。

 

■移転先オフィスのネット環境を確認

ネット環境が整備されているかは、物件によって異なります。ネット環境完備の物件の場合、借主側に選択肢はなく、指定された通信会社の回線を契約しなければなりません。個別に契約した固定回線を使用する場合、工事の有無を確認しましょう。

建物内に回線が引き込まれている状態であれば、通信会社に連絡し、移転手続きをおこないます。現オフィスでレンタル機器の返却や回線撤去工事をし、新オフィスでの開通工事を経て、ネット環境が使用できるようになります。

一方で建物内に回線が引き込まれていない場合は、開通工事の前に光ファイバーの引き込み工事をしなければなりません。引き込み工事では壁に穴を開ける作業があるため、オーナーまたは管理会社の許可が必要です。

 

■移転先オフィスの住所でネットの契約

現オフィスで契約中の通信会社を継続する場合は、Webや電話で移転手続きをします。時期によっては手続きがすぐに完了しないため、早めに連絡するようにしましょう。通信会社のなかには、2カ月前の連絡を推奨しているところもあるようです。

早めの手続きを推奨する理由としては、繁忙期や別途工事が必要になる可能性があることが挙げられます。特に2~4月は新規申し込みが増える時期なので、手続きに時間がかかるおそれがあります。

また、移転先の建物や立地によっては回線工事が必要となり、通常よりも開通までに時間を要するケースも珍しくありません。状況によっては移転日までに開通できないリスクもあるため、特に回線工事が必要な場合は2~3カ月前には連絡するよう心がけましょう。

 

■オフィス内のネット環境を構築

新オフィスでは通信会社に関する手続きのほかに、社内ネットワークの構築も必要です。社内ネットワークとは、オフィスでの業務に欠かせないパソコンや電話などのOA機器をつなぐネットワークのことです。

社内ネットワークは、有線や無線で構築します。社内ネットワークの構築に必要な代表的なものは、次のとおりです。

社内ネットワークの構築に必要なもの 概要
Wi-Fiルーター WANとLANをつなぐ機器
HUB 複数の電子機器とWi-Fiルーターを有線ケーブルでつなぐ装置
サーバー ファイルやデータなどの情報を管理する装置
有線ケーブル Wi-Fiルーターと各機器を接続するケーブル

オフィスに設置する機器の数が多くなるほど、配線が乱雑になりがちです。新オフィスにOAフロアを採用すると配線がすっきりし、空間内の見た目をよくすることが可能です。OAフロアの特徴や選び方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。OAフロアを導入するメリットも紹介しているので、ぜひご一読ください。

OAフロアでスマートなオフィス!種類別の特徴や選び方を紹介

 

■移転後のオフィスでの動作チェック

新オフィスでのネット環境が整備できた後は、動作確認を忘れないようにしましょう。形式上では運用できる状態でも、何らかの不具合が起きる可能性があるため、実際に現場で働く従業員に依頼し、動作確認をおこないます。

動作確認はパソコンやコピー機など、ネットにつながっているものはすべて確認しましょう。ネットワーク接続やスキャン設定などの一部は、再設定が必要なものもあります。移転後すぐに業務が再開できるよう、再設定が必要なものはすべて済ませておきましょう。

【オフィス移転のインフラ整備5】電話

電話のインフラ整備の手続きは、固定電話かネット回線かで異なります。状況によっては、電話番号の変更が必要です。電話番号が変更になる場合は、関係各所へのお知らせも忘れないようにしましょう。

 

■アナログの固定電話はNTTへ連絡

アナログの固定電話を契約している場合は、NTTへの連絡が必要です。固定電話からは、局番なしの「116」にかけると手続き可能です。NTTの固定電話の場合、移転先によっては同じ電話番号が使用できません。

電話番号は、基地局ごとに管理されています。移転によって管轄が別の基地局になると、電話番号の変更が必要になります。電話番号が変更になるかは、手続きの際に「116」で確認しましょう。また、新オフィスで回線数を増やしたい場合は工事が必要なので、NTTへの依頼が必要です。

 

■ネット回線の電話は契約サービスに連絡

ネット回線の電話は、オフィスの移転にともなって契約中のプロバイダへの連絡が必要です。IP電話の電話番号は、プロバイダごとに割り振られています。携帯電話番号のように、ナンバーポータビリティにも対応していません。

そのため、移転を機に別のプロバイダに乗り換えると、電話番号が変更になります。また、新オフィスに回線が引き込まれていない場合は、移転時に工事が必要です。工事費はプロバイダごとに異なるため、事前にご確認ください。

 

■法人の携帯電話は住所変更が必要

法人名義で契約している携帯電話は、オフィス移転の際に住所変更の手続きが必要です。手続き方法は携帯電話会社によって異なりますが、Webや店頭で住所変更できるケースがほとんどです。

携帯電話会社からの料金や重要なお知らせは、登録されている住所に届きます。手続きしないと新オフィスに送付されなくなるため、忘れないようにしましょう。

【オフィス移転のインフラ整備6】レイアウト

レイアウトは、従業員の労働環境に大きく影響します。オフィスを移転するにあたって、レイアウトは重要なインフラの一つになるため、従業員の意見を参考にし、労働環境を改善しましょう。

 

■現オフィスの問題点を調査

レイアウトを具体的に検討する前に、まずは現オフィスの問題点を調査しましょう。たとえば動線が悪く移動しにくい、社内コミュニケーションが取りづらいなどです。オフィス移転を担当する部署だけでは、全体の問題点を把握するのが難しいのが現状です。

そのため、アンケートや目安箱などを利用し、現場で働く従業員の意見を集めましょう。従業員の意見からは、思わぬ問題点が発覚する可能性もあります。現オフィスが抱える問題点を整理することで、どのようなレイアウトが適しているかを検討しやすくなります。

 

■レイアウトを変える目的を決定

次に、新オフィスでレイアウトを変更する目的を決定します。目的は、事前調査で浮き彫りになった問題点を解決できるかが焦点になります。たとえば社内コミュニケーションが取りづらい問題を抱えている場合、フリーアドレス制を導入することで、部署を超えたコミュニケーションの活性化が期待できます。

動線に問題がある場合は、来客が多い部署の近くに応接スペースを設置することで、移動のしにくさを解消できるでしょう。目的を明確にしておくと、今後決定していく必要なスペースやレイアウトの指針となります。

 

■必要なスペースの絞り込み

レイアウトを変更する目的が決定した後は、新オフィスに必要なスペースをピックアップしましょう。オフィスに必要なスペースの例は、次のとおりです。

  • ワークスペース
  • 会議室
  • 休憩スペース
  • リフレッシュスペース など

リフレッシュスペースとは、従業員が心身をリフレッシュを目的としたスペースです。すべての従業員が利用できるようにすれば、部署を超えたコミュニケーションが自然と生まれる場所を提供できます。

各スペースを洗いだしたら、どのくらいの面積が必要かも検討します。現オフィスで大会議室の利用頻度が少ないようであれば、中会議室または小会議室を増やすのも手段の一つです。

また、一つのスペースに複数の機能を持たせると省スペース化を図れるため、限られたオフィス空間を有効活用できます。

 

■オフィスのゾーニング・レイアウト

レイアウトを検討する際には、ゾーニングが重要になります。ゾーニングとは、スペースを用途別にわけることです。オフィスにおけるゾーニングは、オフィス空間を機能や用途別に区分けし、それぞれの機能や目的などに応じて配置していく作業です。

ゾーニングで区分けすべき基本的なスペースは、次のとおりです。

  • パブリックスペース
  • 共有スペース
  • ワークスペース
  • セキュリティスペース

パブリックスペースは、従業員以外の誰もが使用するエントランスや通路などを指します。スペースごとに必要な通路幅や動線を考慮し、目的を達成できるレイアウトを検討しましょう。ゾーニングについてはこちらの記事も参考にしてみてください。

オフィスのゾーニングで働きやすい環境を実現!レイアウトの決め方を解説

オフィス移転におけるインフラ整備のポイン

最後に、オフィス移転でインフラ整備をする際のポイントを解説します。

 

■各契約先の見直しは慎重に

オフィス移転をきっかけに、電気やネット回線などの契約先を見直すのも手段の一つです。近年は電気や携帯電話のように、複数のサービスをセット契約できるケースも増えています。セット契約すると、通常よりも料金が安くなるのが一般的です。

また、料金が安いことに加え、高品質なサービスを提供している通信会社や携帯電話会社もあります。しかし、契約先は料金の安さだけで選ばないようにしましょう。契約先を変更することによって、これまでよりも料金が高くなるケースもあるためです。

たとえば新電力は、大手電力会社よりも料金が安いことを謳って集客していました。しかし、さまざまな事情により、電気料金の値上げがおこなわれています。新電力でも市場連動型プランで契約した場合、電気の市場価格によって料金が変動するため、これまでよりも電気代が高くなっています。

 

■オフィス移転の支援サービスを活用

オフィス移転にともなうインフラ整備をスムーズに進めたい場合は、オフィス移転の支援サービスを活用するのも選択肢の一つです。オフィス移転の支援サービスとは、オフィスの移転に必要な手続きや工事などをまとめて依頼できるサービスです。

業者には専門的なアドバイスを受けられるため、自社の目的に適した形でオフィス移転を進められます。オフィス移転の支援サービスをご検討の場合は、アイリスチトセにご相談ください。

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まとめ:スムーズに計画を進めるために事前準備を徹底しよう

オフィスを移転する際に担当部署がすべきことは多く、途中で何らかのトラブルが発生する可能性もあります。特にインフラ整備は新オフィスで事業を再開させるために必須なので、不備がないよう進めていかなければなりません。

契約先が繁忙期の場合、手続きや工事がすぐに完了するとは限らないため、早めに対応するよう心がける必要があります。移転計画を滞りなく進めるためにも、事前にやるべきことを整理しておきましょう。

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