オフィスランドスケープとは?レイアウトに取り入れるメリットや成功事例を紹介

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オフィスランドスケープとは?レイアウトに取り入れるメリットや成功事例を紹介

働き方の多様化やワークスタイルの刷新に伴い、オフィスレイアウトの見直しに注目が高まっています。従来の「オフィスに出社する」働き方から、テレワークやハイブリッドワーク、フリーアドレス制を導入するにあたって、快適なオフィス環境の条件も変わってくるためです。

オフィスのレイアウトにはさまざまな手法がありますが、この記事では費用をおさえて実行できるオフィスランドスケープをご紹介します。概要やメリット・デメリット成功事例もご紹介しますので、内装変更を検討している企業担当者の方はぜひ参考にしてください。

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オフィスランドスケープとは

オフィスランドスケープとはどのようなオフィスレイアウトなのか、順を追って詳細を説明します。

 

■開放感と適度なプライバシーが確保できるレイアウト

オフィスランドスケープは、ローパーテーション・家具・観葉植物などを配置して、オフィス全体をゾーニングしたレイアウトです。

高い壁やパーテーションを使わないことで、見通しがよく開放感あふれる空間になります。また、背の低いパーテーションや家具、植物で仕切られているため、適度なプライバシーを保てます。

オフィスランドスケープは、開放感とプライバシーを両立できるオフィスレイアウトだと言えるでしょう。

オフィスのゾーニングで働きやすい環境を実現!レイアウトの決め方を解説

 

■ドイツで生まれたオフィスレイアウト

オフィスランドスケープは、ドイツで生まれたオフィスレイアウトです。

それまでのオフィスは、「コリドーオフィス」と呼ばれる小部屋形式が一般的でした。コリドーオフィスは小部屋に分かれているため、業務に集中しやすいメリットがあります。一方で、壁で仕切られているため他部門との連携が取りにくく、小部屋を設置するスペースとコストが必要になるという問題点がありました。

その問題を解決するため、1960年代にドイツのコンサルティング会社が、壁を取り払ったオフィスレイアウトを発案します。開放感があり生産性の向上も見込めるオフィスランドスケープは、瞬く間に広がりを見せ、1960年代後半にはアメリカをはじめ欧米各国のオフィスを中心に、広く採用されるようになりました。

現在では、オフィスランドスケープは各国でさまざまな形で進化して広がり、スウェーデンでは80%以上のオフィスで採用されています。

 

■日本でも採用する企業が増えている

最近では、日本でもオフィスランドスケープを採用する企業が増えてきました。

オフィスランドスケープは、オフィスの生産性向上とコスト削減を目的としています。レイアウト変更が容易で、狭いスペースでも開放感を持たせたレイアウトが可能なことから、日本のオフィス事情にもマッチしています。

レイアウトにオフィスランドスケープを取り入れるメリット

オフィスランドスケープを導入すると、次のようなメリットがあります。

  • 工事費や設備費のコスト削減につながる
  • レイアウト変更に柔軟に対応できる
  • コミュニケーションの活性化が期待できる

それぞれについて、詳しく説明します。

 

■工事費や設備費のコスト削減につながる

オフィスランドスケープの採用で、工事費・設備費の削減が期待できます。

オフィスランドスケープは、壁や背の高い間仕切りを設置しません。ローパーテーションや観葉植物などを置いて間仕切りするため、内装にかかる工事費が大幅にカットできます。

また、スペースを間仕切りしないため、それぞれのスペースに対しての空調設備の設置が必要なくなります。空気の流れを考慮したレイアウトにすれば、少ない空調設備でオフィス全体をカバーすることが可能です。

 

■レイアウト変更に柔軟に対応できる

レイアウト変更がしやすいのも、オフィスランドスケープの大きなメリットです。

オフィスランドスケープには大きな間仕切りや壁がなく、比較的軽くて移動しやすいもので間仕切りされています。

たとえば新しい部署の発足や人員の変動があった際でも、ローパーテーションや観葉植物であればすぐに移動でき、レイアウトを変更してもそれほど手間がかかりません。

大がかりな工事が必要なく、短期間でレイアウト変更が可能であるのも、オフィスランドスケープの良いところだと言えるでしょう。

 

フリーアドレスに対応しやすい

オフィスランドスケープは、フリーアドレスに対応しやすいのも特徴です。

フリーアドレスとは、従業員個人の固定席を設けず、業務内容に合わせて社内の座席を自由に移動できるオフィスの運用方法です。

オフィスランドスケープは基本的に間仕切りが低く、オフィス全体を見渡すことが可能です。従業員がどこで働いているか把握しやすいため、フリーアドレスに向いているレイアウトと言えるでしょう。

またフリーアドレスの導入で机や座席数を見直すことで、オフィススペースの縮小が検討でき、コスト削減へとつなげられます。

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■コミュニケーションの活性化が期待できる

コミュニケーションの取りやすさも、オフィスランドスケープのメリットと言えるでしょう。

オフィスランドスケープは、基本的に背の低い間仕切りを使用します。気軽に声をかけやすい開放感のある空間になるため、従業員同士のコミュニケーションが取りやすくなります。

部署間に高い間仕切りがあると、部署を超えたコミュニケーションは取りにくいものです。間仕切りが気にならない空間では、自他部署の従業員とも顔を合わせやすくなり、部署を超えたコミュニケーションのきっかけが生まれやすくなります。

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レイアウトにオフィスランドスケープを取り入れる際の課題

オフィスランドスケープの導入は、メリットばかりではありません。デメリットや課題として、次の2点が考えられます。

  • プライバシーの確保が難しい
  • 個人ワークに集中しにくい

それぞれについて、詳しく説明します。

 

■プライバシーの確保が難しい

オフィスランドスケープでは高い壁や仕切りがないため、プライバシーの確保が難しい問題があります。

個人情報や機密性の高い情報を扱う業務の場合、他の従業員への情報漏えいの危険性が考えられます。また、音を遮ることもできないことから、重要な会議や得意先との商談などにも不向きです。

 

■個人ワークに集中しにくい

オフィスランドスケープは開放感を生かしたレイアウトのため、周囲の視線や雑音が気になり、業務効率の低下が考えられます。

 

集中して取り組みたい場合、周囲がざわついていると、人によっては集中が途切れるケースがあります。

オフィスランドスケープの課題への対策

前述した問題点を解決するには、次にあげる対策を取ると良いでしょう。

 

■壁やパーテーションで間仕切りしたワークスペースを設置する

機密性の高い情報を扱う従業員のために、壁や背の高いパーテーションで仕切られたスペースを作り、情報を保護するようにします。

外から作業姿が見えないような机の配置や、遮音性の高いワークスペースも、併せて検討すると良いでしょう。

なお、天井まで届く高さのパーテーションを設置する場合、消防法によってスプリンクラーや火災報知器の設置などが必要となるケースがあります。新たに壁やパーテーションを設置する場合は、必ず事前に消防法を確認しておきましょう。

【オフィス向け】パーテーションの種類と特徴、設置するメリットを徹底解説

 

■個室タイプの集中ブースを設置する

集中ブースを設置すると、集中して業務をしたいときや、Web会議で周りの音を遮断したい場合に活用できます。

こちらも消防法にかかわるケースが考えられるので、事前の確認は不可欠です。導入後に消防法違反となることのないよう、細心の注意を払いましょう。

オフィスに「集中ブース」を設置するメリットとは?設置方法やおすすめブースもご紹介

TELECUBE by IRISCHITOSE

アイリスチトセでは集中業務やWebミーティングに最適な、遮音性の高いフルクローズ型ブース「TELECUBE  by IRISCHITOSE」を取り扱っています。

完全個室となっているので静粛性が高く、周囲を気にせずに業務やミーティングに集中できます。また、換気ファンにより外気循環ができ、優れた換気性で感染症対策も可能です。

1人用から4人用まであるので、スペースや用途に合わせてご検討ください。

タイプ
  • 1人用
  • 2人用
  • 4人用
サイズ
  • 1人用:W1,200×D1,100×H2,361mm
  • 2人用:W2,100×D1,100×H2,361mm
  • 4人用:W2,100×D1,500×H2,361mm

【1人用】

  • 外寸:W1,200×D1,100×H2,361mm
  • 内寸:W1,019×D928×H2,120mm

【2人用】

  • 外寸:W2,100×D1,100×H2,361mm
  • 内寸:W1,019×D928×H2,120mm

【4人用】

  • 外寸:W2,100×D1,500×H2,361mm
  • 内寸:W1,919×D1,331×H2,120mm
標準設備
  • 天井照明
  • 天板
  • 天板スイッチ付きコンセント
  • 換気ファン

TELECUBE by IRISCHITOSE

 

Focus booth series

Focus booth seriesは、天井や壁面の一部が開いたセミクローズタイプの集中ブースです。デスクと一体型になったタイプやソファと一体型になったタイプ、スタンディグワークに適したタイプなど、さまざまなモデルを展開しています。

タイプ・カラーなどオフィスのレイアウトや活用目的にあわせて選択いただけます。

Focus booth series

オフィスランドスケープを取り入れた企業の成功事例

さまざまな企業のオフィスで、オフィスランドスケープが採用されています。具体例を見てみましょう。

 

■第一カッター興業株式会社

第一カッター興業では、広々としたフロアに間仕切りとして効果的に植物が配置され、開放感の高いオフィスレイアウトになっています。

さまざまな大きさや形状のデスクが置かれ、働きやすさや企業のブランディングにも寄与しています。

 

■ハドラスホールディングス株式会社

ハドラスホールディングス株式会社では、ソファー席や集中ブースなどが配置されています。

会議室の壁をガラス張りにして透明化することで、照明数の削減も実現しています。

 

■株式会社アトリウム

株式会社アトリウムでは、セットアップオフィス(オーナー側で内装を用意しテナントに貸し出す形態)の内装に、オフィスランドスケープを取り入れています。

誰にでもなじむような、クセが少なく間口の広いデザインが特徴です。

まとめ:オフィスランドスケープの導入でオフィスの活性化を図ろう

オフィスランドスケープは開放感と適度なプライバシーが両立できるオフィスレイアウトです。レイアウト変更もしやすく、コミュニケーションの活性化を図れるメリットがあります。

しかし、その開放感の高さから機密情報を扱う業務や集中力を伴う業務に向かないのが問題点です。対応するには、間仕切りされたワークスペースや、集中ブースを導入するなどの工夫が求められるでしょう。

アイリスチトセでは、上記に紹介したオフィス以外にも、さまざまな企業のオフィスデザインをトータルで請け負っています。オフィスランドスケープに興味を持った企業担当者の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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