個室ブースをオフィスに設置するメリットや注意点|おすすめの個室ブース5選も紹介
ブース

個室ブースは、個人や少人数のグループが集中して仕事をするためのスペースです。広々とした空間でありながら、外部からの音や視線を遮ることができるため、オープンスペースのデメリットを解消するのに役立ちます。本記事では、個室ブースの特徴や設置するメリット、種類、選び方などについて解説します。
アイリスチトセの個室ブースの紹介や設置事例も参考にしてみてください。
目次
個室ブースとは

個室ブースとは、オフィスや自宅で集中して仕事をするための専用スペースです。個人用だけでなく、複数人で利用できるタイプもあり、用途としてはオンライン会議、1on1などの少人数のミーティング、ソロワークなどが挙げられます。
近年、オープンスペースのオフィスに個室ブースを設置する企業が増えています。普段はコミュニケーションが取りやすいオープンスペースで仕事を行い、オンライン会議やソロワークなどが必要な際に個室ブースを利用するなど、用途に応じた使い分けが可能です。
個室ブースを設置する企業が増えている背景

個室ブースを設置する企業が増えている背景には、新型コロナウイルス感染症の拡大と働き方改革が深く関係しています。
コロナ禍以降、オフィスでは感染症対策が求められるようになりました。個室ブースはワークスペースを壁やドアで囲うことができ、周囲との直接的な接触や空気感染を防ぎやすいため、感染症対策として有効とされています。
また、近年の働き方改革により、テレワークなど多様な働き方が浸透しています。テレワークの浸透に伴いオンラインミーティングや会議が普及し、従来リアル対面でおこなっていたさまざまな業務がオンラインにシフト。それによってオフィスでもオンライン会議などのシーンが急激に増えてきました。こうしたオフィス環境の変化に伴い、会議室不足の解消やソロワークスペースの確保を目的として、個室ブースを導入する企業が増加しています。
個室ブース設置のメリット

オフィス内に個室ブースを設置する主なメリットを解説します。
【メリット1】オンライン会議や商談に適した環境を整備できる
個室ブースを導入することで、オンライン会議や商談に適した環境をオフィス内に整備できます。特に、フリーアドレスを採用したオープンスペースのレイアウトや、オフィス内外を問わず働く場所を選べるABW(Activity Based Working)を導入したオフィスにおいて、個室ブースは効果的です。
個室ブースは遮音性が高いため、外部の騒音を遮断し、静かで集中できる環境を提供します。さらに、外部に会話が漏れる心配もありません。重要な会議や商談において、聞き逃しや伝達ミス、情報漏洩を防ぎたい場合、個室ブースの導入は非常に有効です。
【メリット2】作業効率の向上が期待できる
個室ブースを設置することで、周囲の情報を遮断し、ソロワークに適した集中できる環境を作り出せます。ソロワークを行う従業員の集中力を高め、作業効率の向上が実現できれば、会社の生産性向上にもつながります。
「オープンスペースの利点を活かしつつ、集中できるエリアも確保したい」という場合に、個室ブースの設置はコミュニケーションの促進と個人の作業効率の向上を両立することができる有効な手段です。
【メリット3】会議室不足の解消につながる
複数人が同時に使用できる個室ブースは、会議室の代わりとして活用できます。少人数のミーティングに個室ブースを利用すれば、大きな会議室を占有する機会が減り、オフィススペースを有効活用できます。これにより、「会議室が埋まっており、ミーティングができない」といったオフィススペースに限りがある場合に発生する問題の解決につながるでしょう。
個室ブース設置のデメリット・課題

個室ブースの設置には課題もいくつかあります。課題・デメリットも踏まえて設置を検討しましょう。
【デメリット1】設置スペースが必要になる
個室ブースを設置する際には、一定のスペースが必要です。また、オフィスレイアウトによっては、希望する場所に個室ブースを設置できない場合もあります。個室ブースの導入を検討する際は、オフィスのレイアウトを見直し、設置前に十分なスペースを確保することが大切です。
例えば、アイリスチトセのテレキューブAIR by アイリスチトセを設置する場合、一台当たり一人用ではW1205㎜×D1105㎜×H2252㎜の設置スペースが必要です。
【デメリット2】設置台数が複数になることがある
個室ブースを利用したい従業員が多い場合、個室ブースの台数が不足し、必要なときに使用できない恐れがあります。このように、オフィスによっては複数台の個室ブースが必要となるケースがあります。複数台を設置する場合、その分のコストがかかることをあらかじめ理解しておきましょう。
個室ブースのタイプ

個室ブースは主にクローズタイプ、セミクローズタイプ、オープンタイプの3種類に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
クローズタイプ
クローズタイプは天井や床、壁のすべてが覆われた完全個室の個室ブースです。遮音性が高いため、オンライン会議や機密性の高いミーティングに適しています。
セミクローズタイプ
セミクローズタイプの個室ブースは、床や壁のほとんどが囲われていますが、天井が開いているなど、完全な個室ではありません。そのため、閉塞感を感じにくいのが特徴です。遮音性はクローズタイプに比べると劣りますが、適度なプライバシーを確保しつつ、開放感を維持できます。
短時間のソロワークや集中したいときに利用するのに適した個室ブースといえるでしょう。ただし、オンライン会議やミーティングスペースとしては適していません。
オープンタイプ
オープンタイプは扉がなく、その他の三方向は壁で囲われているのが特徴です。個室ブースの中では最も開放感があり、ブース内で誰が作業しているか確認できます。セミクローズタイプやクローズタイプと比較すると遮音性は劣りますが、ある程度視界が遮られるため、一人で集中して作業したいときには適しています。
個室ブースの選び方

個室ブースを選ぶ際は4つのポイントを押さえておきましょう。それぞれの詳細を解説します。
1. 用途に合わせて選ぶ
個室ブースを設置する前に、何のために必要なのか用途を考えます。
個室ブースのタイプ | 用途の例 |
---|---|
クローズタイプ | オンライン会議、オンライン商談用のスペースがほしい。 |
セミクローズタイプ | 集中して仕事がしたい。 |
オープンタイプ | ソロワーク用のスペースがほしい。 |
自社の従業員が必要としている用途を把握した上で、適したタイプを選びましょう。
2. 遮音性・防音性で選ぶ
個室ブースでオンライン会議や商談を行うことが多い場合、遮音性・防音性が非常に重要です。3つのタイプのうち、遮音性・防音性に優れているのは、天井や壁が完全に覆われているクローズタイプです。
また、個室ブースの素材も遮音性・防音性に影響します。防音効果のある素材が採用されているかどうかも確認しておきましょう。
3. 居住性で選ぶ
個室ブースの居住性は、快適な作業環境を維持するために欠かせない要素です。ブースに備え付けられるソファの素材やデザイン、換気機能、照明といったポイントを確認しましょう。
加えて、個室ブース内の温度管理も重要な要素です。エアコンの設置などで温度環境が整っていれば、夏場や冬場でも快適に作業できます。
4. 契約形態・費用で選ぶ
個室ブースは、契約形態や費用面を考慮して選ぶことも大切です。契約形態は購入が主流ですが、リースもあります。用途やタイプを比較し、自社の予算に合った個室ブースを検討しましょう。タイプごとの費用相場は次のとおりです。
個室ブースのタイプ | 費用相場 |
---|---|
オープンタイプ | 10万円~ |
セミクローズタイプ | 30万円~ |
クローズタイプ | 80万円~ |
また別途、組み立て・設置費用もかかります。
個室ブース設置時の注意点

個室ブースの導入前に、設置に関する注意点も確認しておきましょう。
設置場所を慎重に検討する
個室ブースを導入する際は、オフィス内のどこに設置するか慎重に検討しましょう。個室ブースは一定の遮音性を備えていますが、より集中しやすい環境に整えるためには、可能な限り人通りが少ない場所に設置するのが理想的です。
たとえば、人通りの多い通路側や入口付近よりも、比較的静かな壁側や窓際が向いています。また、搬入時の経路をしっかりと確保できるかも確認しておきましょう。
消防法や建築基準法を満たしているか確認する
個室ブースの導入にあたっては、法的な要件を満たさなければならない点に注意が必要です。クローズタイプの個室ブースは「居室」と見なされるため、消防法や建築基準法の要件をクリアする必要があります。
個室ブースを設置する際に注意したい消防法の要件については、次の記事もご覧ください。
関連記事▼
個室ブースを設置する際には消防法の確認が必要|特例の内容や申請手順を紹介
従業員に使用ルールを周知しておく
個室ブースの導入にあたり、使用ルールの設定と周知も必要です。新しい設備の導入により、多くの従業員が利用することが想定されます。導入前にルールを決めておかないと、「使いたいときに利用できない」「特定の従業員だけが使用している」といったトラブルにつながる可能性があります。設置前に社内でルールを決定し、従業員に周知しておきましょう。
暑さ対策をおこなう
クローズタイプの個室ブースは天井や壁、床が完全に囲まれているため、特に夏場には暑さを感じやすくなります。業務環境を整えるためにも、こまめに換気する、扇風機を使用する、サーキュレーターを設置するなどの工夫を取り入れましょう。照明を発熱量の低いLEDにする、エアコン付きの個室ブースを選ぶなどの対策も有効です。
アイリスチトセのおすすめの個室ブース5選
アイリスチトセの製品から、オフィスのワークスペースにおすすめの個室ブースを紹介します。
- 【クローズタイプ】TELECUBE AIR by IRISCHITOSE
- 【セミクローズ】シンプルブース
- 【セミクローズタイプ】Focus booth series
- 【セミクローズタイプ】Focus booth7
- 【セミクローズタイプ】Focus Room
それぞれの製品の特徴を解説します。
1. 【クローズタイプ】TELECUBE AIR by IRISCHITOSE

「TELECUBE AIR by IRISCHITOSE」は、クローズタイプの個室ブースです。高い遮音性と冷房機能を兼ね備えており、集中業務とオンライン会議の両面で高いパフォーマンスを発揮します。
夏も涼しい冷房機能
特に夏場は熱中症のリスクがあるため、個室ブース内の温度管理は徹底されている必要があります。その点「TELECUBE AIR by IRISCHITOSE」はエアコン完備で、強・中・弱の三段階で風量の調整が可能です。温度が上がりやすい個室空間に冷気を送風することで、快適な温度環境を維持できます。
業界トップクラスの遮音性能
「TELECUBE AIR by IRISCHITOSE」の遮音性能は業界トップクラス。会話の音漏れや、外部からのノイズを防ぎます。試算では約70db(騒がしい事務所や街頭レベルの音量)が、約42db(市内の深夜や図書館レベルの音量)にまで低減できています。
また、独自の設計によりブース内の静音空間を確保。オンライン会議やミーティングで相手の声がクリアに聞こえ、会話も外にほとんど漏れないため、安心して利用できます。
ノンステップ仕様
個室ブースの床には段差があるケースも多いですが、「TELECUBE AIR by IRISCHITOSE」は床のないノンステップ仕様です。設置場所の床がそのまま内部につながるため、段差がほとんどなく、スムーズに出入りできます。
快適な環境を整備
「TELECUBE AIR by IRISCHITOSE」は外寸を従来品からほぼ維持したまま、室内空間の拡張に成功しています。内寸W1105㎜×D1000㎜×H2123㎜と、ゆったりとした空間で快適に作業ができます。
またエアコンに加え、常に新鮮な空気を送り込む換気ファンやLED照明も備えています。照明は天井だけではなく、スペース内の前方左右にLEDライン照明が敷かれているため、Webカメラに映る顔に影をつくらず、明るくはっきりと映し出せます。
天板上にはコンセントが3口設置されており、ノートパソコンやスマートフォンの給電が可能です。
2. 【セミクローズタイプ】シンプルブース

「シンプルブース」は、セミクローズタイプのブース設備。部材の組み合わせ次第で吸音性の高いフェルトパーティションとして利用できるため、外部の音を適度に遮ることができます。また、ブース同士を連結できるので、設置面積を抑えつつ、オフィス内にブースエリアをつくれます。
◾️【セミクローズタイプ】Focus booth series

「Focus booth series(フォーカス ブース シリーズ)」は、壁に向かって正面と左右に壁が設置されており、ほどよく視界を遮るセミクローズタイプの個室ブースです。ソロワークの効率向上を目的として導入する際に適しています。
また、「Focus Booth Series」のバリエーションは7種類と豊富で、壁のレイアウトがそれぞれ異なるものや、ソファが備え付けられたものに加え、天井の有無なども選べます。
◾️【セミクローズタイプ】Focus booth7

「Focus booth7(フォーカス ブース セブン)」は、視界を遮りやすく、使用の有無を一目で確認できるすりガラス製の扉を採用した、セミクローズタイプの個室ブースです。プライベート感を確保できるため、作業時の集中力アップが期待できるでしょう。
内装はフェルトパネルで吸音性が確保されており、照明はLEDを採用しているため、オンライン会議と作業の両面で活用できます。
5. 【セミクローズタイプ】Focus Room

「Focus Room(フォーカス ルーム)」はセミクローズタイプの個室ブースで、サイズの異なるType-1とType-2の2種類があります。Type-1はコンパクトさ、Type-2は広々とした面積と連結可能な点が強みです。
ガラスパーティションを採用しているため、「働いている様子を可視化したい」「会議の様子を透明化したい」といったニーズにも対応できます。
個室ブースを設置した企業の事例
個室ブースを導入した企業の事例を参考にし、自社での導入を検討してみましょう。アイリスチトセでは、個室ブースの販売だけでなく、オフィス家具やレイアウトの包括的なサポートも提供しています。事例に興味を持たれた方は、ぜひ弊社にご相談ください。
【セミクローズ】セキュリティスタッフ株式会社

セキュリティスタッフ株式会社のオフィス移転プロジェクトでは、セミクローズタイプのブースを活用しました。主にミーティングに利用するスペースとして、開放感を保ちつつ間仕切りを両立させています。
個室ブースのほか、DX化を推進する製品や椅子、テーブルなども導入され、「移転をきっかけに働き方をアップデートしたい」というニーズに応えるオフィスが完成しました。
【クローズタイプ1人用】積水ハウス株式会社 郡山支店

積水ハウス株式会社 郡山支店の事例では、クローズタイプの「TELECUBE by IRISCHITOSE」を設置しました。窓に面したデスクの間に挟む形で個室ブースを効率よく配置し、無駄のない空間活用を実現しています。
ワークスペースには外光や観葉植物がふんだんに取り入れられ、癒しの空間が演出されています。普段は開放感のあるワークスペースで仕事をし、オンライン会議や集中作業が必要なときには、近くの個室ブースを利用するという柔軟なオフィス運用を可能にしました。
【クローズタイプ4人用】株式会社ヨシダ

株式会社ヨシダの事例では、複数人向けの「TELECUBE by IRISCHITOSE」を導入しています。ワークスペースやフリースペースと隣接しており、普段の業務からシームレスにミーティングを行えるミニ会議室として活用されています。
エントランスからワークスペース、フリースペース、個室ブースが見通せる広々としたつくりとなっており、透明性の高いオフィスが構築されています。誰がどこで何をしているのかを見える化しつつ、個室ブースで機能性も確保したオフィスといえるでしょう。
個室ブースでオンライン会議や作業スペースの確保へ

個室ブースの設置は、オフィス環境を改善し、従業員の働きやすさを向上させる有効な手段です。遮音性が高く、快適な空間を提供できる個室ブースを導入すれば、オンライン会議やソロワークのための静かな環境が整い、作業効率の向上や会議室不足の解消が期待できます。アイリスチトセでは、個室ブースをはじめ、オフィスに関する総合的なサポートを提供しています。オフィスに関するお悩みや要望がございましたら、ぜひアイリスチトセへご相談ください。