オフィスのファイリングを見直そう!コツから保管向けの家具まで紹介

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オフィスのファイリングを見直そう!コツから保管向けの家具まで紹介

オフィスワークにおいてファイリングは非常に重要な業務ですが、手間のかかる作業の一つでもあります。

整理整頓されていない書類を放置すると生産性やセキュリティ上の問題が生まれるだけでなく、オフィスの空間を有効に活用できなくなってしまいます。しっかりとした対策を練って、ファイリングを進めていきましょう。

この記事では、オフィスでの効率的なファイリング方法を知りたい事務担当者向けに、具体的なコツやおすすめの文房具、加えてオフィス家具も紹介します。作業時の注意点もあわせて解説するので、ぜひご覧ください。

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オフィスにおけるファイリングとは

オフィスワークにおけるファイリングとは、作成された書類を時系列やカテゴリーで分類・整理整頓することを指します。業務に欠かせない重要な作業の一つで、正確で迅速な情報共有や、必要な書類の迅速な検索が可能になり、業務の効率化につながります。

ファイリングには紙媒体だけでなく、電子文書の管理も含まれます。特に、近年はデジタル化やペーパーレス化が進み、クラウドストレージを利用したファイリングが一般的になっています。

ファイリングは保管や廃棄に関して注意が必要な業務でもあるため、適切なルールと管理体制を持つことが重要です。たとえば、書類の保管期間を守ることや、機密情報の漏洩を防ぐための管理が求められます。

ファイリングはオフィスワークの基本とも言える重要な作業です。正確で迅速な情報共有を実現し、業務の効率化につなげるために、適切なルール設定と管理をおこなわなくてはなりません。

オフィスでファイリングが重要な理由

ファイリングをおこなわず書類を乱雑なまま放置することは、会社にとって不利益が生じます。オフィスでファイリングが重要な3つの理由を見ていきましょう。

  • 従業員の生産性を下げないため
  • オフィスのセキュリティを高めるため
  • オフィス内のスペースを有効活用するため

それぞれの詳細を順番に解説します。ファイリングの重要性を意識して業務に取り組みましょう。

 

■従業員の生産性を下げないため

書類がファイリングされずに保管されていると、必要なものを探すときに時間がかかります。業務上の探しものに充てる時間は1回当たり数分でも、年間にすると100時間を超えているケースもあるといわれています。

これは週40時間勤務の換算で、1年につき2週間以上もの時間を非生産的な探しものに費やしていることを示します。この失われた時間でできた業務のことを考えれば、無駄な作業で生産性が大きく損なわれてしまったことがわかります。

こうした事態を防ぐためには、ファイリングの徹底が重要です。数分かかっていた書類探しの時間を数十秒に短縮できれば、従業員の業務効率と生産性を落としにくくなります。

 

■オフィスのセキュリティを高めるため

書類の紛失や悪意のある第三者への流出は、さまざまなトラブルの原因となります。

オフィスに置かれる書類のなかには、従業員や顧客の個人情報に関わるものや、自社の新規事業に関わるもの、会計に関わるものなどがあります。ファイリングが不十分であるとこれらが紛失しやすく、自社に不利益なことが起きる可能性があります。

個人情報の流出による会社の信用の低下やSNSでの炎上、新規事業のアイデア流出でライバル企業に先を越されるなどのトラブルが想定されるでしょう。

損失の規模によっては取り返しのつかないケースも想定でき、会社そのものの存続リスクにつながってしまうこともあるかもしれません。ファイリングの徹底は紛失・流出リスクの抑制になります。情報漏洩がおきにくい状態を構築し、オフィスのセキュリティを高めることが重要です。

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■オフィス内のスペースを有効活用するため

ファイリングを徹底して無駄をなくせば、収納スペースの削減でオフィス内のスペースを有効活用できます。労働スペースの狭さから来る圧迫感や不便さは従業員のストレス要因となるため、書類の保管スペースがその原因ならば解消に努めることが求められます。

乱雑に書類がファイリングされていると保管スペースが足りなくなってしまいます。保管スペースの増設を続けた結果、ファイルキャビネットのような収納アイテムが普段の業務スペースの圧迫につながる可能性もあります。

不必要な書類を排除し、必要な書類の正確なファイリングが必要です。その上で、ファイルキャビネットや書類整理ボックスなどのアイテムを適切に使い分け、オフィス内のスペースを最適化しましょう。

オフィス書類をファイリングする5つのコツ

オフィスにおけるファイリングは重要な作業ですが、具体的にはどのように取り組めば良いのでしょうか。次に書類のファイリングに利用できる5つのコツを紹介します。

  • ファイリングのルールを決める
  • 書類の分類に合わせてファイルを色分けする
  • 保管期限が切れた書類は破棄する
  • 書類は縦置きで保管する
  • 定期的にファイリングの時間を設ける

実作業だけでなく、ルール作りや習慣づけも重要な要素です。各種のコツの詳細を把握しましょう。

 

■ファイリングのルールを決める

まずはファイリングのルールを決めることが大切です。次の表にファイリングの案を紹介します。

ファイリングルール 概要 向いている書類
時系列 書類を年代や日付を基準にファイリングする 法律に関するもの・期限がある書類
カテゴリー 領収書、顧客ファイル、企画書など書類の種類でファイリングする 企画書、領収書、顧客情報
使用頻度 「毎日使うもの」「定期的に使うもの」「年に1回使うもの」と、使用頻度でファイリングする マニュアル、資料、進行中企画
使用目的 「取扱説明書」「出張申請」など使用目的の明確なものをファイリングする 出張する際の提出書類、マニュアル

書類の種類に合わせたルールに基づきファイリングをおこないましょう。ルールごとに補完するフォルダやキャビネットを変えると、従業員が目的の書類を探しやすくなります。

ただし、ルールは細分化しすぎないことが大切です。ルールが多すぎて書類をどこに分類して良いか判断に迷う、ルールが覚えられないなど、従業員が扱いにくくなるような状況は避けましょう。

また、過剰な細分化はファイルやキャビネットを余分に必要とするため、収納スペースの増大を招きます。適切なファイリングで得られた効果を打ち消すことになりかねないため、ルールは一つから二つ、多種多様な書類を取り扱う会社でも4つ程度にした方が良いでしょう。

 

■書類の分類に合わせてファイルを色分けする

大量の書類を管理する場合には、ファイルの色分けがされていると、ラベルの確認なしで大まかにどのような書類があるのかを把握できます。ファイル本体の色を分ける代わりに、側面に色つきのテープを貼ることも有効です。

たとえば、黄色いファイルは緊急性の高い書類、青いファイルは売上管理に関する書類といったように、カラーコードを決めておくと、一目で分類ができます。また、アルファベットや数字の順にファイルを並べることも有効です。

ただし、分類の基準は明確に決めておくべきです。色の種類が多すぎて覚えきれないと色分けの意味がなくなる可能性もあるため、ファイリングのルールと同様に細分化しすぎないようにしましょう。

 

■保管期限が切れた書類は破棄する

書類の保管方法ばかりに目を向けがちですが、法令で保管が義務付けられた書類などを除き、書類は適宜破棄するようにしましょう。破棄をおこなわず延々と書類をため込んでしまうと、保管スペースの増大を招いてしまいます。

次の表では、保管期限のある書類を紹介します。現時点で保管期限を過ぎている場合は、シュレッダーなどを用い、情報管理上の適切な手順で破棄をおこないましょう。

保管期限 書類の例
永久 定款、登記など
10年 株主総会議事録、決算書など
7年 帳簿書類(領収書・納品書・契約書)

上記の保管が義務付けられていない書類でも、自社で独自に保管期間を決めることで整理整頓につながります。期間を過ぎたものは随時破棄できるように、年度ごとに書類をまとめておくことも有効なファイリングです。

 

■書類は縦置きで保管する

書類は縦置きで保管することで、取り出しやすく、元に戻しやすくなります。横に寝かせていると、一番上以外の書類を取り出す際には、上の書類を一つひとつ取り除いていくことになり、非常に手間がかかってしまいます。

また、上の書類を取り除かずに目当ての書類を引き抜こうとして、書類の山が崩れる恐れもあります。書類が散らばってしまうと回収のために余計な時間がかかってしまい、時間も工数も無駄になります。

書類を保管スペースに戻す際にも、横置きの書類を全て元の位置に戻すには手間がかかります。正しい位置に戻せずミスが起きやすくなり、ファイリングが乱れてしまうため有効的とは言えません。横置きで積み上げることは避け、縦置きで保管しましょう。

 

■定期的にファイリングの時間を設ける

日常的な業務で整理整頓したファイリングが乱れたり、新しい書類が未整理のまま放置されることを防ぐため、定期的にファイリングの時間を設けるようにしましょう。

心がけるだけでは多忙を理由にファイリングを疎かにしてしまう可能性があるため、あらかじめスケジュールにファイリングのための時間を確保しておくことが有効です。

1日に数分こまめにおこなう、週に1回大規模なファイリングをおこなうなど、実際に業務に携わる人が実行しやすい頻度に設定するようにしましょう。

オフィスのファイリングに役立つ文房具

書類を収納する文房具を活用することで、より良いファイリングを実現できます。次の文房具の利用を検討しましょう。

  • ボックスファイル
  • クリアファイル
  • リングファイル

それぞれが書類を保管する目的に適った文房具となっています。詳細や使い方を把握しましょう。

 

■ボックスファイル

ボックスファイルは使用頻度の高い書類の保管に適した文房具です。その名前のとおり箱型の形状が特徴で、書類を並べて保管できます。

大量の書類を収納できるほか、保管物の内容を確認しやすい構造で、目的の書類を取り出しやすく整理整頓しやすい特徴があります。取っ手がついているため持ち運びも簡単です。

収納には細かい作業が不要で、箱の中に書類をさっと置くだけで整理整頓ができ、次に説明するクリアファイルとの併用も可能です。色のバリエーションやデザインも豊富なため、ルールが決められたファイリングに役立ちます。

 

■クリアファイル

クリアファイルは、中身を確認しやすい透明な素材でできているファイルです。紙をファイルのなかに挟むだけで整理整頓できるため、数枚の書類を保管する際に有用です。パイプファイルのように書類に穴を開ける必要がないため、手間も省けます。

また、書類がズレにくく、簡単に整理整頓できる利点もあります。中身の確認のしやすさを重視すると色付きのクリアファイルより無色透明なもののほうが便利ですが、このような場合はシールを貼り付けるなどの工夫でファイリングをおこないましょう。

 

■リングファイル

リングファイルは書類に穴あけパンチで穴をあけ、穴にリングを通してファイルを収納する文房具です。穴あけパンチを使う手間はかかりますが、ボックスファイルよりも大量の書類のファイリングに向いています。

ボックスファイルよりも大きい外装で収納した書類を保護できるため、使用頻度の低い書類の保管に向いています。また、同じく大量収納に向いたパイプ式のファイルよりは抜き差しが容易です。

ファイリングにおすすめのオフィス家具

文房具だけでなく、ファイル収納用のオフィス家具を利用することでより効果的なファイリングを実現できます。アイリスチトセが取り扱うファイリングに最適なオフィス家具をご覧ください。

 

■システム収納庫SSNシリーズ木扉

アイリスチトセのシステム収納庫SSNシリーズ木扉は、複数の収納段を持ち、多数のファイルを収納できるオフィス家具です。

扉はゆっくりと閉まるため指を挟みにくく、転倒防止のため1段ずつしか開けられない仕組みなど、使用者の安全性に配慮した設計です。一つの鍵ですべての収納段がロックされるため、セキュリティ面も強化できます。

木目柄の扉はほかのインテリアと馴染みやすく、圧迫感を出さずに落ち着いたオフィス空間の実現にも役立ちます。

システム収納庫SSNシリーズ木扉

ファイリングの抜本的な見直しにペーパーレス化も検討

紙の書類を扱う以上は物理的な制約が伴うため、多数の書類を取り扱う限りは収納スペースにオフィス空間を圧迫されることになってしまいます。

物理的なファイリングだけでは現在の問題が解決できない場合は、並行して書類のペーパーレス化も検討しましょう。

 

■ペーパーレス化とは

ペーパーレス化とは、これまで物理的な紙に記載していた書類情報を電子データとして保存・運用することで、紙の書類を廃止していく取り組みのことです。

総務省の統計データがある2012年段階でのペーパーレス化普及率は29.1%と決して高くはありませんでしたが、時代の経過に伴う技術的進歩や環境の変化によって、ペーパーレス化は着々と進行しています。

国もペーパーレス化を含む業務のデジタル化に力を入れており、2019年に施行された働き方改革関連法でも、重要施策の一つにペーパーレス化があげられています。

ペーパーレス化の必要性とは?企業が取り組むメリットや推進する際のポイントを解説

 

■ペーパーレス化の利点と課題

物理的な書類の廃止で得られる利点は大きなものですが、これまでの働き方を一新してしまうため、実際に取り入れるのであれば課題も把握しておく必要があります。

ペーパーレス化の利点はコスト削減や業務の効率化、セキュリティの向上に現れています。電子データとして書類を管理することで印刷費用が削減され、パソコン上で一括管理ができるようになり、物理的な持ち出しを防げます。

一方、課題は導入のための初期費用や従業員への周知です。ソフトウェアの導入費用はもちろん、既存の書類を電子化するまでの手間や費用も考慮しなければなりません。利点に関しても、従業員がその仕組みを理解していないと有効に活用できません。

 

■オフィスのペーパーレス化を進める流れ

実務としてペーパーレス化を進める際には、次の流れを踏みましょう。

  1. 目的の明確化
  2. 電子化が必要な書類の把握
  3. 運用方法の決定
  4. ペーパーレス化の実施

第一段階では、まずどのような目的のためにペーパーレス化を進めるのかを考えましょう。ファイリングの効率化をおこなう場合にはそのことを従業員共通の目標として掲げ、取り組みに理解を得ることが重要です。

第二段階では、電子化が必要な書類を把握しましょう。使用頻度の高いものから優先的に電子化を進めることは業務の効率化につながります。

第三段階では、運用方法を決定しましょう。慣れない取り組みでは浸透するまでに時間がかかりやすくなるので、従業員にとって扱いやすい運用方法の決定が大切です。具体的には、契約書のフォルダ分けのルール、会議に必要な資料の共有方法などを決定します。

最終段階ではペーパーレス化を実施します。一度にすべての書類をペーパーレス化するのではなく、段階的に進めていくことが大切です。

 

■ペーパーレス化にする注意点

ペーパーレス化にともない、契約書の電子署名が可能となりました。電子データ上で契約書を締結できる便利なものですが、使用には取引先の合意が必要です。取引先がペーパーレス化に対応していない場合、電子署名は利用できない可能性もあります。

また、定期借地契約や定期建物賃貸借契約といった不動産に関わる書類では、2023年現在電子契約は認められていません。すべての書類をペーパーレス化できるわけではないことにも留意しましょう。

 

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まとめ:適切なオフィス家具を導入してファイリングを実施しよう

オフィスの書類を整理整頓するファイリングは、従業員の生産性やセキュリティ、オフィスの空間利用に関して大きな重要性を持っています。必要な書類が適切にファイリングされている環境は従業員にとっても働きやすいものとなるため、想像以上に重要な施策です。

ファイリングの方法にはルール策定や適切な管理が欠かせません。新しい書類や破棄すべき書類が発生したときにスムーズにおこなえるよう、定期的なファイリングを心がけましょう。

ファイリングには収納用のオフィス家具などの道具を役立てることも重要です。アイリスチトセではオフィスの問題を解決するためのさまざまな製品やサービスを提供しております。オフィスのお悩みや要望がございましたら、ぜひアイリスチトセへご用命ください。

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