ビジネスとウェルビーイングの関係性とは?意味や取り組むメリットを徹底解説

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ビジネスとウェルビーイングの関係性とは?意味や取り組むメリットを徹底解説

最近企業が取り入れるビジネスの特色において、SDGsや健康経営などが大きく取り上げられていますが、「ウェルビーイング」にも注目が集まっています。

ウェルビーイングという言葉をはじめて耳にした方は、その具体的な意味や特徴がわからないという方も少なくないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ビジネスにおけるウェルビーイングの意味やメリットなどを詳しくご紹介します。実際に企業が取り組む方法や継続的に取り組むコツについても解説しているので、自社にウェルビーイングの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

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ウェルビーイング(Well-being)の意味や定義

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最初に、ウェルビーイングの意味や代表的な指標を解説します。

■身体的・精神的・社会的に良好な状態を指す概念

ウェルビーイングのスペルは「Well-being」で、直訳すると幸福や健康という意味です。

世界保健機関(WHO)ではウェルビーイングを次のように定義しています。

「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」

※出典元:世界保健機関(WHO)「世界保健機関憲章前文」

つまり、ウェルビーイングは個人またはグループが身体的、精神的、社会的に良好な状態を指す概念と言えます。

ウェルビーイングが重要視されるようになった理由

ウェルビーイングは近年注目を集めている考え方ですが、その背景にはどのような理由が存在しているのでしょうか。ウェルビーイングが重要視されるようになった理由を紹介します。

 

■SDGsや働き方改革の推進

ウェルビーイングの重要性が高まってきている背景には、日本政府によるSDGs(持続可能な開発目標)や、従来の労働環境を改善する働き方改革の推進が大きく影響しています。

SDGsは、環境、経済、社会の3つの側面から持続可能な未来を目指す国際的な取り組みです。SDGsの目標3には「すべての人に健康と福祉を」という文言があり、ウェルビーイングの向上は同目標の達成に必要な取り組みと考えられています。

政府がSDGsを推進する理由には、SDGsが国連によって採択された背景があります。SDGsが取り扱う問題は全地球の共通課題であり、実際に持続的な成長には欠かせません。

また、政府は従来の労働慣習を改める働き方改革も推進しています。残業の頻発する長時間労働を減らし、生産性を高めることで企業の競争力を強化、従業員の過労も防ぐことがおもな目的です。ウェルビーイングは、働き方改革においても重要な役割を担っていると言えます

 

■健康意識の高まり

コロナ禍の影響で、感染症などの健康リスクが周知された結果、人々の健康意識は依然より一層高まっています。身体的、精神的、社会的に良好な状態を維持するウェルビーイングを意識した経営は、健康意識の高まりに適応するための手段の一つでしょう。

従業員の健康を守ることは企業の責務でもありますが、コロナ禍以後はとくに企業の側に従業員の健康を守る責任がより強く見出されるようになっています。

新型コロナウイルスの流行と各企業の取った対策は、ウェルビーイングを意識した経営の一例といえるでしょう。具体的な手段では、リモートワークが代表的です。リモートワークは、出勤による感染リスクを抑え、従業員の健康を維持しつつ業務を継続できます。

企業の業務遂行は、健康な従業員の労働力があってはじめて実行できるものです。健康意識の高まりに適応し、ウェルビーイングを意識した経営をおこなうことは、安定した業務遂行能力の維持にもつながります。

 

■価値観の多様化

近年ではダイバーシティの推進や時代の変化に伴い、人々の価値観やライフスタイルが多様化してきています。多様性を認め、自由な働き方を認めていくためにはウェルビーイング向上の取り組みが重要です。

従業員個々人の多様な価値観の尊重は、人材確保のために欠かせません。現代日本の労働市場は売り手市場ということもあり、会社に望ましい価値観の人間だけを雇用しようとすれば、労働力不足や高度人材の募集が上手くいかないリスクも想定できるでしょう。

たとえば、プライベートを重視したい価値観を持つ人にとって、残業や長時間労働を是とする企業は相性の悪いものとなってしまいます。また、女性や外国人が昇進できない制度や意識を持っている会社も、当事者からは避けられてしまいます。

ウェルビーイングによる価値観への対応は企業側には人材の確保、従業員の側には満足して働ける場所の獲得という利点があります。結果として生産性や従業員幸福度のアップも期待できるため、ウェルビーイング経営は欠かせない取り組みといえるでしょう。

世界のウェルビーイングから学ぶべきこと

ウェルビーイングは重要な要素ですが、指標がなければどう取り組めばよいのかもわかりにくいものです。世界のウェルビーイング事情における日本の立ち位置と、ウェルビーイング先進国の例をもとに、自社での実施方法を検討しましょう。

 

■日本の世界幸福度ランキングは47位

日本の世界幸福度ランキングは137カ国中47位とされています。これは国際連合の持続可能開発ソリューションネットワークによる世界幸福度ランキングの2023年度発表データに基づいているもので、先進国の中では高いとはいえない水準です。

※参考:国際連合 持続可能開発ソリューションネットワーク「World Happiness Report 2023(英語サイト)

しかし、過去には50位以下が続いていたため、47位というのは改善傾向にあると言えます。それでも上位国と比較すると社会的自由度や寛容さの低さが指摘されており、原因の一つとして日本企業の体質が挙げられることも少なくありません。

実際に社会的自由度には働き方や労働時間、休日が関係し、寛容さには多様性への需要度が大きく影響します。自社の姿を振り返り「幸福度が低い」といわれる理由と似通った状況がないかチェックしてみましょう。

ウェルビーイングを意識することは、社会的自由度や寛容さを改善するための取り組みにつながります。幸福度に課題意識を感じる場合は、ウェルビーイングへの取り組みをおこなって改善を試みることが大切です。

 

■オーストラリアはウェルビーイング先進国

世界幸福度ランキング12位のオーストラリアでは、ウェルビーイングがとても進んでいるとされています。オーストラリアでの企業でウェルビーイングの取り組みの一つとして定着しているものには、ABWが挙げられます。

ABWは、従業員がその時々の業務内容や気分に合わせて、働く時間と場所を自由に選択できる働き方です。働く場所はオフィスからカフェ、自宅などから自由自在に選べ、時間も朝から夜、曜日を問わずに働けるようになります。

ABWは多様な働き方を認め、人によって異なる志向や事情にあわせた勤務スタイルを受容できます。育児や介護に時間を割きたい人や遠隔地に住んでいる人も問題なく働けるようになるため、社会的自由度や寛容さの向上に大きく寄与するでしょう。

ウェルビーイング先進国でも実施されているABWなど、ウェルビーイングを高める取り組みの情報を収集し、自社での実施を検討してみましょう。ABWに関しては、こちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこの記事とあわせてご覧ください。

ABWとは?フリーアドレスとの違いやメリット・デメリットを解説

ビジネスとウェルビーイングの関係

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ここからは、ビジネスとウェルビーイングの関係性を解説します。

 

■ビジネスにおける扱い

社員の将来的な幸福にフォーカスし、企業の業績向上を目指す取り組みを「ウェルビーイング経営」と呼んでいます。

もともとウェルビーイングは社会福祉の分野で利用される専門用語でしたが、働き方の多様化や働き方改革の推進により経営の施策にも取り入れられるようになったという背景があります。

ウェルビーイング経営を通じて働きやすい組織体質を構築することは、生産性の向上にもつながります。企業に属する従業員一人ひとりの生産性が上がることで、結果として業績の向上も期待できるようになるでしょう。

 

■健康経営との違い

ウェルビーイングと健康経営は、同じような意味合いで捉えられることも多いですが、両者には明確な違いがあります。

健康経営は、社員の心身の健康維持や向上を目的とした経営戦略のことを指します。具体的な手法として、定期的な健康診断やストレスチェック、休憩時間を利用したフィットネスやスポーツ大会の実施などが挙げられます。

一方、ウェルビーイングでは、心身の健康だけでなくキャリアや人間関係などの社会的な幸福が含まれます。健康経営に社会的な健康の要素をプラスした概念というイメージだとわかりやすいかもしれません。

企業がウェルビーイングに取り組むメリット

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ここからは、企業がウェルビーイングに取り組むメリットを解説します。

 

■生産性の向上

ウェルビーイングに取り組むと、社員のワークエンゲージメント(ポジティブで充実した精神状態)が続き、やりがいを感じられるようになります。

モチベーションアップにもなり、社員一人ひとりがおこなう業務のパフォーマンスも向上するため業績アップも期待できます。

 

■リテンションの向上

リテンションは従業員の定着という意味で、具体的には離職を防止し人材の定着化を図ることを指します。今の日本では人手不足の企業も多く、求人市場は求職者に有利な売り手市場の傾向があるため、離職者を減らすことは企業にとってとても重要です。

離職理由は人によって異なりますが、心身の不調で業務の継続が難しくなるケースも少なくありません。ウェルビーイング経営に取り組むと従業員の健康維持または向上が期待できるため、心身の不調による離職を抑制できる可能性があります。

 

■従業員の幸福度の向上

ウェルビーイングは従業員の幸福度の向上に役立つ考え方の一つです。しかし、単に幸福度といっても、どのような幸せを基準に置くかによって取り組みの方向性も異なることに注意しておきましょう。

あるリサーチによると、実は日本人が考える幸せの条件は世界と大きく異なることが判明しました。日本人が考える幸せの条件には「自由な時間」や「趣味」が挙げられていることが多くあります。海外では「健康」や「自然の中に身を置くこと」が多く挙げられているため、日本独自のウェルビーイングが必要といえるでしょう。

従来型の企業では、日本人は仕事に時間を取られてきた傾向があることも踏まえて、プライベートの充実に重きをおいたウェルビーイング経営を実施することが大切です。具体的には、労働時間の削減などの働き方の改善や、福利厚生の充実が挙げられます。

幸福度が向上すると、満足感をもって仕事に当たれるようになるため、すでに挙げた生産性や離職率にも影響します。従業員の生活と会社の業績のためにも、幸福度の向上を意識してウェルビーイング経営に取り組みましょう。

 

■企業イメージの向上

ウェルビーイングへの取り組みは、インナーブランディングと採用ブランディングの両方に寄与します。

インナーブランディングは社員への働きかけによって、満足度や働くことへの意欲を高める方法です。採用ブランディングは、優秀な人材を確保するために、求職者に対して自社イメージを確立する方法です。

社員の心身や社会的な健康を大事にする企業だと印象付けられるため、人材市場でも有力なアピールポイントになるでしょう。

企業がウェルビーイングに取り組む方法

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ここからは、企業がウェルビーイングに取り組む方法を具体的な施策例にフォーカスして解説します。

 

■労働環境を見直す

企業の生産性を向上させるためには、社員のワークエンゲージメントを上げることが大切です。そこで、まずは社員の労働環境の実態を把握しましょう。

実態の把握には労働時間のデータを参考にするほか、社内アンケートの実施も効果的です。調査によっては、長時間労働や頻回の休日出勤などの実態が浮き彫りになる可能性もあります。

実態が明らかになった後は、課題に合わせて労働環境の改善案を策定し、実行に移します。労働環境の具体的な改善案は次のとおりです。

  • テレワークの推進
  • フレックスタイム制の導入
  • 育児や介護を担う社員へのサポート体制の構築
  • 有給休暇取得の推進
  • ノー残業デーの実施
  • オフィスのレイアウトの見直し など

■健康面のサポート体制を見直す

ウェルビーイングは、企業に義務づけられている健康診断やストレスチェックの実施だけでは不十分です。心身の健康に対する幸福度を高めるためには、社員が自身の健康状態を把握することが大切です。

企業は社員が健康状態を把握できるよう、次のような健康面のサポート体制を整えましょう。

  • 外部での健康診断
  • 予防接種の費用負担
  • 健康に関する相談窓口の設置
  • 産業医クラウドの導入
  • 1on1ミーティングの実施 など

外部での健康診断では、脳ドックやがん検診など、法律で義務づけられた定期的な健康診断にはない項目をおこないます。女性の場合、節目年齢になると子宮頸がんや乳がんの検診クーポンが自治体から送付されます。節目年齢の検診は義務ではありませんが、企業から積極的な受診を促すのも効果的です。

心の健康をサポートする手段としては、産業医クラウドを活用する方法があります。また、1on1ミーティングにより上司が部下の育成面をサポートできる体制を作ると、より社員が安心できる職場づくりにつながります。

 

■福利厚生を見直す

既存の福利厚生を見直すことでウェルビーイングの向上が期待できます。福利厚生の具体的な見直し案は次のとおりです。

  • ジムやフィットネスの割引を導入する
  • 提携先の宿泊施設やテーマパークを増やす
  • 身近な場所やシーンで利用できる優待券を増やす
  • 社内にスポーツクラブを設置する など

ジムやフィットネスが利用しやすい料金になり、プライベートで利用できる施設や優待券が増えると、社員の健康増進につながります。

社員のライフスタイルを豊かにする福利厚生を充実させることがポイントです。

 

■従業員の評価方法を見直す

正当に評価してくれる企業に対しては従業員の満足度も上がりやすいため、従業員の評価方法を見直すのもよいでしょう。

評価方法を見直せば、より公平かつ適正に評価できる体制を整えられます。例として、評価基準や項目の明確化、定期的なフィードバックなどが挙げられます。上司から部下だけでなく、同僚や部下などのさまざまな立場の関係者の観点を募ることが大切です。

また、多面的な評価方法は「360度評価」と呼ばれ、人事施策として導入する企業も増えています。人事評価を通じてウェルビーイングを実現する場合には、人事制度の改革もあわせて検討しましょう。

 

■健康経営優良法人を目指す

健康経営優良法人とは、経済産業省から優良な健康経営を実施していると認定された企業のことを指します。大規模法人部門と中小規模法人部門の2種類に分かれており、認定されるためには条件を満たす必要があります。

大規模法人部門の場合、健康宣言の社内外への発信や、受動喫煙対策に関する取り組みなどが条件です。必須項目や満たす必要がある項目数などは、部門ごとに異なります。各部門の上位法人はホワイト500、ブライト500の認定も受けられます。

認定されることで、社員のことをよく考えている企業というイメージをより強く発信できるようになるでしょう。

 

■オフィス環境を見直す

従業員のウェルビーイングを高めるには、オフィス環境を見直す方法もあります。現在のオフィス環境では個人ワークに集中できない、コミュニケーションが取りづらいといった悩みを抱えている従業員もいるかもしれません。

従業員が不満を抱えながら働いても、ウェルビーイングの実現は難しいのが現状です。まずは従業員のニーズを把握し、オフィス環境に反映させてみましょう。従業員のニーズを反映することが不満の解消につながり、ウェルビーイングを実現しやすくなります。

企業の中には、ABWの導入やリフレッシュルームの設置によってオフィス環境の改善を図るところもあります。たとえばオープンスペースを活用してABWにすることで、従業員が働く場所を選べるようになるでしょう。クリエイティブな職種が多い場合は、リフレッシュルームを設置することで、新たなアイデアの創出につながるかもしれません。

すべての従業員が生き生きと活躍できるよう、ダイバーシティを受け入れることも大切です。バリアフリー対応なども検討しましょう。オフィス環境を見直せば従業員が働きやすくなるため、ウェルビーイングを高めることが可能です。

ウェルビーイングを考慮したオフィスづくりのポイント

従業員のウェルビーイングを高めるには、コミュニケーションが生まれやすい環境や働きやすい環境を整備することも重要です。オフィスデザインの工夫次第では、ウェルビーイングを考慮した環境整備が可能です。

ここからはウェルビーイングを考慮したオフィスづくりのポイントを解説するので、自社で取り組む際の参考にしてください。

 

■ABW型オフィス

自社にABW型オフィスを導入すると、従業員のウェルビーイングを高められる可能性があります。ABWとは「Activity Based Working」の略称で、業務内容に応じて働く場所を自由に選べるワークスタイルのことです。

1990年にオランダの企業が初めて導入し、世界各国へと広まりました。ABWはオフィス以外にも、カフェやシェアオフィスなどの社外の場所も含まれています。ABWの具体的な方法はフリーアドレスの導入、共有スペースの設置、集中ブースの設置などさまざまです。

フリーアドレスを導入すると、出社する従業員の人数分の座席を準備すれば良いため、コスト削減につながります。オープンスペースでの集中ブースが設置されていれば、個人ワークに集中したいときに便利です。

業務内容や気分に応じて働く場所を選べるABW型オフィスは、業務効率化を図れるため、生産性の向上が期待できます。ABWオフィスに関する詳しい内容は、こちらの記事で紹介しているのでぜひチェックしてみてください。

ABW型オフィスの導入で働き方改革!導入する流れから企業事例まで

 

■コミュニケーションが生まれやすい空間づくり

従業員のウェルビーイングを高めるには、コミュニケーションが生まれやすい環境を整備することも大切です。オフィス出社以外の多様なワークスタイルを導入すると、従業員が顔を合わせる機会が減るため、コミュニケーションが希薄になりやすいのが現状です。

出社した従業員のコミュニケーションを促すには、カフェやマグネットスペース、リフレッシュルームの設置が効果的です。オフィス内に気軽に立ち寄れる共有スペースがあれば、部署間を超えたコミュニケーションが生まれやすくなります。

また、離れた場所で働く従業員のために、チャットツールの導入も検討しましょう。チャットツールを導入すれば、離れていてもリアルタイムでコミュニケーションが取れるため、悩みを相談しやすい環境を構築できます。

ウェルビーイングを継続的に取り組むコツ

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ウェルビーイングの効果はすぐに表れるとは限らないため、継続して取り組むことが大切です。定期的に効果検証を繰り返し、より良い方法を模索することが求められます。

効果を確認するためには、社員へのアンケート調査の実施やデータ収集などがあります。アンケート調査においては、ウェルビーイング導入後における生活の変化、ポジティブ・ネガティブ体験に関する質問項目を設けておくと、現段階で上手くいってる点や改善すべき点を把握できるでしょう。

運用後の効果検証は、ツールを活用すると効率的です。たとえば、社員のアンケート結果を基に仕事やプライベートなどの幸福度・充実度を分析し、数値化してくれるツールもあります。数値化することで、実行した施策の効果や現状の課題を可視化できるようになり、新たな施策も立案しやすくなります。

有効なツールは適時導入を検討しながら、継続的にウェルビーイングに取り組んでいきましょう。

ウェルビーイングに取り組んでいる企業の事例

自社でウェルビーイングに取り組む際には、他社の事例を参考にするのも手段のひとつです。最後に、ウェルビーイングに取り組んでいる企業の事例をご紹介します。

アイリスグループ東京アンテナオフィスでは従業員のウェルビーイングを追求し、WELL認証を取得しました。WELL認証とは、従業員の健康やウェルネスに着目した国際的なビル評価指標です。

ランクには、ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナの4種類が用意されています。今回、アイリスグループが取得したのは、最高ランクであるプラチナです。東京アンテナオフィスでは、従業員のウェルビーイングを高めるために「行きたくなるオフィス」の実現を目指しました。

窓側に設置されたワークスペースは、空や緑といった自然が目に入るよう配慮されています。グリーンによる心理的効果を発揮するために、オフィスにはバイオフィリックデザインが採用されています。

ステークホルダーにウェルビーイングの考え方を知ってもらうために、ミーティングルームのひとつは「Well-Being」と名付けられました。オフィスが積極的にウェルビーイングに取り組むことで、従業員の意識が高まり、さらによくしていこうという好循環が期待されています。

東京アンテナオフィスのWELL認証への取り組み内容は、こちらのインタビュー記事で詳しく紹介しています。
【インタビュー】アイリスチトセ株式会社「WELL認証取得がもたらす社内への好影響とは」

WELL認証を取得した際のプレスリリースもこちらから確認できるので、ぜひチェックしてみてください。
アイリスグループ 東京アンテナオフィスWELL認証の最高ランク「プラチナ」を取得

まとめ:ウェルビーイングは継続して取り組むことが大切

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ウェルビーイングは、企業や社員にさまざまなメリットをもたらすことが期待できます。しかし、単に労働環境や福利厚生を見直すだけでは、不十分なケースも少なくありません。まずは社内の実態を把握し、課題に見合った取り組みをおこなうことが大切です。

時代の流れとともに、個人の価値観も多様化しています。今、企業に求められているのは、ウェルビーイングへの取り組みによって社員一人ひとりの価値観を尊重し、心身ともに働きやすい環境づくりの実現を目指しましょう。

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年間1000件以上にも及ぶオフィス移転・改修実績があるアイリスチトセでは、レイアウトのプランニングから引っ越しまでをトータルでサポートいたします。企業ごとに抱える悩みに寄り添い、グループの総合力で課題を解決いたします。オフィス移転、レイアウトの際はお気軽にご相談ください。

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