スタンディングワークの効果・メリットとは?取り入れ方、デスクの選び方も紹介
働き方


「スタンディングワーク」とは、立った状態で作業を行う働き方で、従業員の健康維持が重視される社会的背景から、近年急速に普及しています。
本記事では、スタンディングワークの意味、メリット、効果的な導入方法について紹介します。スタンディングワークが定着しているアイリスグループの事例も参考にしてみてください。
目次
スタンディングワークとは?

立った状態で作業することを「スタンディングワーク」と呼びます。まずは、スタンディングワークの意味や注目されている背景について解説します。
スタンディングワークの意味
名前のとおり、立ったままの状態で仕事や作業を行うスタンディングワークは、北欧を中心に普及しているスタイルです。日本でも近年、広まり始めています。
スタンディングワークが注目されている背景
スタンディングワークが注目されている理由として挙げられるのが、健康管理意識の高まりです。座って仕事をすること自体は健康に害を及ぼすものではありませんが、その時間が長すぎると体にさまざまな悪影響が出てくるといわれています。厚生労働省によると、日本人が一日に座っている時間の中央値は400分以上であり、これは調査を実施した20ヵ国の中で最も長い結果です。このことから、社員の健康リスクを危惧する企業が増加しています。
出典元:厚生労働省HP
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「座りすぎ」がもたらすデメリット
下半身には、全身の筋肉の約7割があるといわれています。従来の長時間座って仕事をするスタイルでは、血流の悪化や筋力の低下などが生じ、肩こりや腰痛の原因になることも。さらに、糖尿病や心臓病のリスクが高まり、寿命に影響を与える可能性があります。
<座りすぎによるデメリット>
- 姿勢の悪化
- 肩こり・腰痛の発症
- 集中力の低下
- 肥満や糖尿病、高血圧リスクの上昇
立った状態で仕事をすることで、血流の改善や筋力の増加が期待でき、従業員の健康増進につながるとされています。
スタンディングワークの効果・メリット4つ

スタンディングワークにより、健康や作業効率に多くのメリットが期待できます。スタンディングワークの主な効果・メリットを見ていきましょう。
1. 生産性が向上する
立った状態では適度な緊張感が保たれ、集中力が持続しやすくなります。また、作業中の眠気を予防でき、作業効率が上がり、生産性の向上につながるでしょう。
2. 体への負担を軽減できる
長時間座っていると猫背になりやすいといわれています。一方、立った状態では背骨が自然なS字を保ち、正しい姿勢をとりやすいため、肩や腰の負担を軽減できます。また、座る状態と立つ状態をバランスよく繰り返すことで、体への負担が分散されやすくなります。
3. 心身をリフレッシュできる
長時間座ったままでは体を動かす機会が少なく、視線や姿勢も固定されがちです。立った状態を取り入れると、姿勢や視線に変化が生まれ、気分転換になります。疲れを感じたらストレッチをしたり、デスク周りを歩いたりするなど、軽い運動を取り入れることで、さらにリフレッシュできます。
4. コミュニケーションが活性化する
スタンディングワークにより、他の従業員と視線を合わせる機会が増えることで、お互いに話しかけやすくなる効果が期待できます。職場のコミュニケーションの活性化は、従業員にとって良い刺激となり、仕事のモチベーションアップにつながります。
スタンディングワークの注意点と効果的な取り入れ方

スタンディングワークを導入している企業の従業員も、一日中立ったままで仕事をしているわけではありません。長時間立ちっぱなしでは疲労が蓄積し、逆に体への負担となるため、座った状態と立った状態をバランスよく繰り返すことが重要です。
就業時間中にずっと立ちっぱなしにならないよう、眠気を感じたときや集中力が途切れたタイミングで座る、または立つ時間を2時間などで区切るといった工夫が有効です。
会議や打ち合わせにスタンディングワークを取り入れるのも効果的です。適度な緊張感が保たれるため、集中力を維持しやすく、良い結果につながる可能性があります。従業員にとって無理のない範囲で導入を検討することが大切です。
スタンディングワーク用のデスクを選ぶポイント

スタンディングワークを取り入れる際は、座った状態にも立った状態にも対応できるデスクが役立ちます。スタンディングワーク用のデスクを選ぶポイントをチェックしましょう。
①高さ調節が可能なタイプを選ぶ
スタンディングワーク用のデスク選びで重要なのは、高さ調節機能の有無です。高さ調節が可能であれば、座った状態と立った状態のどちらにも対応できます。また、従業員それぞれの身長に合わせられるため、適切な姿勢で作業を行うことができます。
②高さ調節の方法で選ぶ
スタンディングワーク用のデスクには、ハンドル式、レバー式、電動式の主に3種類があります。使いやすさや目的に合わせて選びましょう。
ハンドル式 | デスク側面や天板についたハンドルを回して高さを調節する。高さを調節するのに時間と手間がかかるが、その分安価におさえられる場合が多い。 |
レバー式 | レバーやペダルを押し、ガス圧によって高さを調節する。ハンドル式よりも時間はかからないが、細かい高さ調節は難しい。 |
電動式 | 電気によりボタン一つで高さ調節ができる。力が必要なく細かい高さ調節も可能なので、誰でも扱いやすい。 |
スタンディングワークが根付くアイリスグループの事例

スタンディングワークのスタイルが根付いているアイリスグループでは、部署内の週次ミーティングや他部署とのちょっとしたミーティングの際、高さのある丸テーブルに集まり、立った状態で打ち合わせをしています。立って行うことでダラダラせず、時短になると好評です。また、健康管理やコミュニケーション、生産性などの面でメリットがあると考えています。

また、オンラインミーティングはクローズドな個室で、チームミーティングは立って集まり、会議は会議室で行うなど、一日に動きをつけることで座りっぱなしを解消し、生産性の向上につなげることも重要です。
現在、アイリスグループで導入している天板が上下昇降するスタンディングデスクは、「座る⇔立つ」の動作を個人のタイミングや時間で自由に切り替えられて便利です。なかにはタイマー設定により、一定時間が経過すると自動で上下するものもあります。

アイリスチトセでは、従業員の健康増進サポートを目指す企業向けに「電動昇降デスク DSDシリーズ」を展開しています。ボタン一つで、720〜1,200ミリメートルまで無段階で高さ調節が可能です。立った状態はもちろん、座った状態でも使用でき、4人用連結タイプであれば少人数でのミーティングやチームでの作業にも適しています。
電動昇降デスクDSDシリーズの詳細はこちら。
スタンディングワークの導入で従業員の健康維持を

立った状態で業務を行うスタンディングワークを効果的に導入すれば、従業員の心身の健康維持が期待でき、結果的に生産性の向上につながります。ABW(Activity Based Working:時間や場所に縛られず、その都度仕事内容に応じて最も効率的な方法を自由に選ぶ働き方)も同時に取り入れ、オフィスワークの中で無理なく自然に座る時間を減らすよう取り組みましょう。
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