スタンディングワークの導入と効果

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スタンディングワークの導入と効果

スタンディングワーク3

ここ数年で一気に普及してきた働き方「スタンディングワーク」。
実際に私たちのオフィスにも立って仕事のできるテーブルや上下昇降のできるスタンディングデスクが多数あり、立って利用している社員も増えてきています。北欧を中心に普及し、日本では5年ほど前から一気に普及してきたスタイルですが、その背景には健康経営やウェルビーイングという言葉に代表されるように、社員の健康を重んじるようになってきた社会的背景が影響しているようです。

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座ることの多い日本のオフィス

ご存じでしょうか。実は日本人は世界一座っている時間が長いと言われています。
オーストラリアの研究機関が世界20カ国を対象に「平日の総座位時間(覚醒状態で座ったり寝そべっている時間)」を調べたところ、なんと日本は世界最長の「1日7時間」(平均座位時間の中央値)であることが判明。座ること自体は健康に害を及ぼすものではないのですが、その時間が長すぎると身体に様々な影響が出てくると言われています。実際に国内においても京都府立医科大学大学院医学研究科 地域保健医療疫学 小山講師らの研究グループが、6万人を超える日本人を7.7年間追跡したデータを用いて、座っている時間が長いほど死亡リスクが増加することを確認しています。
日本では働く人の7割近くがデスクワークであること、そしてその勤務時間の70%程が座って仕事をしていると言われています。その様に考えると「デスクワークをする人が座らない時間を作ることは、健康リスクを減らすことに繋がる。」その様に考えてもいいのではないでしょうか。特にリモートワークが普及した中で、通勤しない日などが増えてくると一層考える必要が出てくるかも知れません。

座りすぎが悪いと言われる要因

先ほどもお伝えしましたが座ること自体は健康に悪影響を及ぼしません。

では、なぜ長時間座り続けることが健康に悪影響を及ぼすのでしょうか。

それは座っている間、全身の筋肉の7割があると言われている下半身を殆ど使っていないこと、そして座ることで大腿裏部分などへかかってくる圧負荷です。筋肉を使わないことで筋肉量が減り、代謝が悪くなり肥満や糖尿病のリスクとなりやすく、また大腿裏などへの圧負荷により血流が悪くなり高血圧になりやすいともいわれています。適度な運動を日々行っていればこれらの問題は解消できそうですが、皆がそうできないのも事実なので、やはり勤務時にずっと座った状態を続けるというのは決して健康にいいとは言えないでしょう。

スタンディングワーク2

スタンディングワークという概念

以上のことから適度に座る、立つを繰り返したり、オフィス内を歩いたりすることは、働く社員の健康を維持する上で大切な要素となるでしょう。そういった背景もあり、北欧を中心に立って仕事をするスタイルが定着してきたと言われています。現代においてパソコンを利用して仕事をすることはスタンダードであり、そしてそれが仕事の多くを占めます。パソコンの利用やデスクワークを立って行うことを実現させるために、今スタンダードになりつつある上下昇降できるスタンディングデスクが生まれたのです。

 

社員の健康に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

オフィスに効果的な「スタンディング」を取り入れる

天板を上下昇降できるスタンディングデスクは、座る⇔立つを個人のタイミング、時間で自由に切り替えられるのでとても便利です。中にはタイマー設定で一定時間が経つと自動で上下できるものも。立って仕事をする=スタンディングデスクと思われがちですが、決して上げ下げできるデスクだけがスタンディングを実現するわけではありません。

実際に私たちアイリスグループでは、この上下昇降できるデスクが普及する随分前から立って仕事をするスタイルが根付いています。代表として下の画像にある丸テーブル。部署内の週次ミーティングや他部署とのちょっとした打合せの際、この丸テーブルに集まって資料やモニターで情報共有したり打合せを行ったりしています。会議室を予約して行うミーティングは、時間と場所を先に決定して予め資料を準備するなどして計画的に行うことが多く、ふとしたブレストや相談などには向いていません。対して丸テーブルに集ってするミーティングは、サッとした打合せができたり、立って行うのでダラダラせずに時短になったりと健康面以外にもコミュニケーションが取れたり、生産性が上がったりとメリットが沢山あります。

立ってするミーティングと座って行うミーティングをうまく使い分けることで、健康を促進し生産性も上がるのです。また自席にずっと座りっぱなしではなく、オンラインミーティングはクローズドな個室で、チームミーティングは立って集まって、会議は会議室で、などと一日に動きを付けることで座りっぱなしの解消、生産性の向上に繋げていくことも同時に重要なのです。まさに今主流になりつつあるABW※の働き方は、座りっぱなしからの脱却の味方かも知れませんね。

 

※ABW:Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)
時間や場所に縛られず、その都度仕事内容に応じて、最も効率的な方法を自由に選ぶことができる働き方。

スタンディングワーク1
東京R&Dセンター

如何でしたでしょうか。今回お伝えしたかったのはスタンディングワーク=スタンディングデスクを取り入れる、だけではないということです。ABWのような働き方も同時に取り入れることで、無理のない範囲で、それも自然とオフィスワークの中で座る時間が減り、社員の健康を増進させ更には生産性の向上に繋がるということです。是非皆さんの会社でも「座る時間を減らす」を上手く取り込んでみませんか。

生産性を向上できるオフィス環境に関する詳細はこちらの記事でも解説しています。

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