リモート会議を導入するメリットや手順を徹底解説|Web会議・テレビ会議・電話会議との違いとは
働き方
近年、働き方の多様化や新型コロナウイルス感染症対策により、リモート会議を導入する企業が増えました。リモート会議では一般的な会議だけでなく、説明会や研修会などの多人数を対象にしたイベントもおこなえます。
これからリモート会議形式で説明会を実施する予定があるものの、どのように導入すれば良いのかわからないという方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では初めてリモート会議を導入する企業の担当者に向けて、種類や特徴などを解説します。
目次
リモート会議の手段は3種類
リモート会議にはWeb会議・テレビ会議・電話会議の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
特徴 | |
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Web会議 |
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テレビ会議 |
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電話会議 |
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自社にとってどの種類が適しているかを比較することが大切です。
リモート会議の方法1.Web会議
ここからは、リモート会議の特徴やメリットなどを方法別に解説します。Web会議にはインターネットが接続できる環境ならどこでも利用できるメリットがある一方で、音声や画質のクオリティが通信環境に左右されやすいといった課題もあります。
使用機器 |
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接続方法 | インターネット回線 |
適したシーン |
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■Web会議の特徴
Web会議は、インターネット回線に接続して音声や映像を送受信して会議をおこなう方法です。メンバー同士で情報共有する場合や、遠隔地からの参加者がいる場合などに適しています。
Web会議を始める際には、インターネット環境を整え、Web会議システムを導入する必要があります。システムにはクラウド型とオンプレミス型の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
クラウド型はベンダーのサーバーにアクセスして利用するタイプで、初期費用はほとんどかかりません。オンプレミス型は自社にサーバーを設置するため、セキュリティレベルが高い一方で、初期費用が高くなりやすい側面があります。
こちらの記事では機材やセットの選び方を紹介しているので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
Web会議を始める際に必要なもの一覧|機材やセットの選び方を詳しく解説
■Web会議のメリット
インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、自宅や出張先でも会議に参加できます。資料の共有や遠隔操作などの機能性に優れたシステムも多いため、進捗状況の確認やチーム内の打ち合わせといった幅広い用途で利用できます。
特にクラウド型は機器の設置やメンテナンスが不要なので、テレビ会議に比べて導入コストやランニングコストがほとんどかかりません。
■Web会議の課題
Web会議はインターネット回線を使用するため、音声や映像のクオリティが通信環境に影響されやすい側面があります。特にWi-Fiに複数機器を同時接続している場合や、送受信するデータ量が多い場合は、通信環境が不安定になりやすいので注意が必要です。
データ量に上限があるプランを契約している参加者がいる場合も、通信制限によってスムーズに会議ができない可能性があります。
また、インターネット回線を使用する限り、第三者による盗み見や不正アクセスなどのセキュリティ対策が必要です。
さらに対面会議に比べると相手の表情や雰囲気も読み取りにくく、多人数で会議する場合は誰が発言したかわからないこともあります。
リモート会議のなかでも、現在主流になっているのはWeb会議です。こちらの記事ではWeb会議を導入する流れや成功させるための課題と対策も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
リモート会議の方法2.テレビ会議
ここからは、テレビ会議の特徴やメリットなどを解説します。テレビ会議には機密性やセキュリティ面に優れているメリットがある一方で、決まった場所でしか利用できないといった側面もあります。
使用機器 | 専用機器 |
接続方法 | 専用回線(PtoP) |
適したシーン |
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■テレビ会議の特徴
テレビ会議は設置した専用機器と専用回線を使用し、音声や映像を双方向に送受信しておこなう会議です。電話に映像を付けたビデオ電話の技術を応用して開発された経緯があります。
会議をおこなうためにはマイクやカメラなどの専用機器に加えて、PtoPと呼ばれる専用回線が必要です。専用回線を使用するのでセキュリティレベルが高く、社外秘の情報が飛び交う会議に適しています。
■テレビ会議のメリット
テレビ会議は専用回線による安定した帯域を確保できるため、Web会議よりも音声や映像のクオリティが高い傾向にあります。専用回線の使用によって機密性やセキュリティ面に優れていることから、社外秘の情報が飛び交う会議も安心です。
会議室と会議室のように空間同士をつなげられるため、多人数多拠点での会議にも適しています。
また、テレビ会議は公衆網の混雑に影響されません。そのため、災害時や緊急時のコミュニケーションツールとしての活用も期待できます。実際に、有事が発生した場合に備えてテレビ会議を導入した企業もあります。
■テレビ会議の課題
テレビ会議は専用機器や専用回線を使用するため、Web会議に比べると初期費用やランニングコストが高額になる傾向にあります。初期費用だけで、数百万円かかるケースもあるようです。新たに拠点を追加する場合は、その分手間もかかります。
また、専用機器が設置された場所でしか利用できないため、会議の場所を柔軟に変更できません。自宅や出張先からは参加できず、参加者が限定されやすい側面もあります。
リモート会議の方法3.電話会議
電話会議には初期費用がほとんどかからないといったメリットがある一方で、長時間のやり取りになると通話料金が高額になる可能性があるといった側面もあります。
使用機器 | 電話機 |
接続方法 | 電話回線 |
適したシーン |
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■電話会議の特徴
電話会議は、電話会議システム提供者が指定する電話番号に参加者が電話をかけておこなう会議です。一つの電話番号に複数の参加者を集めて通話する仕組みなので、1対1だけでなく複数人が同時に参加することもできます。音声のみのやり取りに限定されるため、資料の共有が不要な会議に適しています。
■電話会議のメリット
電話会議を導入するために必要なのは電話会議システムと電話機だけなので、初期費用はほとんどかかりません。電話会議には固定電話のほかにスマホも使用できるため、新たな手順やITリテラシーの習得は不要です。
また、電話回線を使用するため、インターネット回線を使用するWeb会議に比べて通信の安定性に優れています。
■電話会議の課題
電話会議で送受信できるのは音声に限られるため、資料やデータの共有ができません。共有したいデータなどがある場合は、事前に送付しておく必要があります。
電話会議では電話回線を使用するため、時間に応じた通話料金が発生します。海外や長時間のやり取りでは通話料金が高額になるため、電話会議をメインにする場合はコスト面の負担を考慮するようにしましょう。
コストを軽減するためには、軽い打ち合わせや認識合わせ程度の利用に留め、会議時間を短縮する必要があります。このほかには、指定の契約機種からの接続で、通話料が無料になるシステムを利用する方法もあります。
リモート会議の導入方法
ここからは、リモート会議の導入方法を解説します。
■1.リモート会議の手段とシステムを選ぶ
リモート会議をおこなうためには、Web会議・テレビ会議・電話会議の中からどの手段を導入するかを決める必要があります。
たとえばWeb会議の場合、参加者にも同じシステムを利用してもらわければなりません。システムが参加者の端末に対応している必要もあるため、より多くの人が利用しやすいシステムを選ぶようにしましょう。
■2.必要なものを準備する
リモート会議で必要なものは、どの手段を選ぶかによって異なります。たとえばWeb会議の場合は、パソコン・スマホ・タブレットなどの端末やインターネット環境が必要です。
最近のパソコンはマイクやカメラが内蔵されているものが多いため、準備が必要ないケースもあります。ただし、内蔵のマイクやカメラの性能はパソコンによって異なります。よりクオリティの高い音声や画質でやり取りしたい場合は、外付けのものを準備しましょう。
テレビ会議の場合、専用機器と専用回線が必要です。ほかの手段に比べて導入費用が高額になりやすいため、予算を考慮して選ぶと良いでしょう。
■3.適切な環境を整備する
リモート会議をスムーズに進行するためには、適切な環境を整備することも大切です。
Web会議の場合は会議の妨げとなるハウリングを防止するために、マイクとスピーカーの位置関係やスピーカーの音量をチェックしておきましょう。マイクとスピーカーの位置は近すぎず、スピーカーの音量は上げすぎないことがポイントです。
テレビ会議の場合は、接続元と接続先の両方に専用機器を設置する場所の確保が必要です。専用機器を電源に接続するため、設置場所近くにコンセントがあるかを確認しておきましょう。
電話会議は音声のみでやり取りするため、会議の妨げになる周囲の音が入り込まないような静かな環境を準備しましょう。
リモート会議の環境整備で役立つオフィス家具
オープンスペースでリモート会議をすると、周囲の音や人が入り込む可能性があります。これらを遮断するためには、オープンスペースの一角に個室ブースを設置し、リモート会議に適した環境を作る方法もあります。
個室ブースの用途は、リモート会議だけではありません。個人ワークに集中したい従業員も利用できるため、業務内容に合わせて作業スペースを使い分けることも可能です。ただし、個室ブースのタイプによっては消防法で「居室」とみなされ、消防設備の設置が必要になるので注意しましょう。
■【フルクローズ型】TELECUBE AIR by IRISCHITOSE
TELECUBE AIR by IRISCHITOSEは、壁から天井まで、全てが囲まれたフルクローズ型の個室ブースです。すべての面が壁に覆われているので遮音性が高く、集中したいときの個人ワークやリモート会議に最適です。
正面の両サイドにはライン状の照明が設置されているため、リモート会議の際に顔に影を作ることなく、表情を鮮明に映し出せます。また、ブース内には換気ファンが設置されていて、内部の空気を新鮮な状態に保てる他、エアコンも装備で夏でも快適なワークが可能です。
1人用・2人用・4人用の3タイプが展開されており、複数人向けタイプなら1on1ミーティングや少人数での打ち合わせにも利用可能です。
■【セミクローズ型】Focus booth series
Focus booth seriesは、天井や壁の一部が覆われたセミクローズ型の集中ブースです。視界をほどよく遮ることができ、個人ワークやリモート会議に集中しやすくなります。タイプは、天井と側面がオープンになったタイプや背面だけがオープンになったタイプなどさまざまです。
前面がオープンになったソファタイプなら、まるでカフェで仕事をしているような感覚を味わえるかもしれません。シリーズは全7タイプが展開されているので、自社のスペースや雰囲気に合わせて選べます。
■【セミオープン型】シンプルブース
シンプルブースは、オープン型とクローズ型がほどよくミックスされたセミオープン型の個室ブースです。壁の1面の一部がオープンなので、フルクローズ型のような圧迫感はありません。
パネルには連結ポールが設置されているため、ブース同士をつなげられます。組み合わせ次第では、オフィスの一角にブースエリアを作ることも可能です。
こちらの記事では、Web会議における個室ブースの必要性や選び方などを紹介しています。リモート会議と同時に個室ブースの導入を検討している担当者は、ぜひ参考にしてください。
まとめ:リモート会議は参加者も導入しやすいシステムを選ぼう
リモート会議は、新しい会議の方法として定着しつつあります。リモート会議にはWeb会議・テレビ会議・電話会議の3種類があり、それぞれ特徴や適したシーンなどが異なります。
現在はWeb会議が主流ですが、テレビ会議や電話会議にもメリットがあるため、想定される用途や予算などを考慮し、自社に適したツールを選ぶことが大切です。
また、自社にオープンスペースしかない場合は、リモート会議に適した環境を構築する必要があります。リモート会議以外の利用方法もあるため、個室ブースを設置すると従業員の柔軟な働き方にも対応できるようになるでしょう。
個室ブースの設置を含め、オフィスの刷新を検討している場合は、ぜひアイリスチトセにご相談ください。グループの総合力を活かし、理想的なオフィス作りをサポートさせていただきます。