オフィス向けホワイトボードの選び方|種類・素材・サイズ別に紹介
オフィスレイアウト・デザイン・設計
ホワイトボードの導入を検討しているものの、どのようなものを選ぶべきか悩んでいる企業や担当者もいるのではないでしょうか。ホワイトボードを選ぶ際には種類や素材、サイズに着目することがポイントです。
そこでこの記事では、ホワイトボードの選び方を種類別・素材別・サイズ別に解説します。ホワイトボードを設置するメリットも併せて解説するので、自社で導入する際に役立ててください。
目次
オフィスでホワイトボードを活用するメリット
オフィスにホワイトボードを設置すると、さまざまなメリットが期待できます。たとえば会議室に設置した場合、有意義なミーティングを実現できる可能性があります。
■情報共有が容易になる
ホワイトボードは特にミーティングのシーンで効果を発揮します。会議室にホワイトボードがない場合、各自がレジュメや資料を見ながらミーティングを進めていく形が一般的です。しかし、内容が前後すると、どのような流れでミーティングが進んでいるのかわからなくなる可能性もあります。
ホワイトボードがあると、その場で出た意見を書き込んだり現在の議題の流れを整理したりできるため、レジュメなど変更ができない資料よりも「今」の情報を共有しやすくなるでしょう。
重要な部分は、色を変えて書き込むとより効果的です。視覚的に理解しやすくなるため、参加者の情報の認知度が高まります。
■議論の活性化が期待できる
発言者がその内容を書き込むスタイルにすれば、参加者の刺激になり、ミーティングの動きを活発にする効果が期待できます。ホワイトボードに書き込むという行為自体が、参加者の刺激になるためです。
参加者が主体性を持ってミーティングに臨むことで、より議論が活発になる効果も期待できます。ホワイトボードに書き込まれた意見をもとに、新たなアイデアが生まれるなど、イノベーションを起こすきっかけになるかもしれません。
■論点のズレを防止できる
ホワイトボードを活用すると、参加者の意識や視点が自然と集まります。目的や情報を書き込みながらミーティングを進めれば、論点のズレを把握しやすいため、本題からそれた際もすぐに軌道修正できるでしょう。
ホワイトボードはテキスト情報の書き込みだけでなく、グラフィックレコーディングを用いた活用もおすすめです。グラフィックレコーディングとは、ミーティングの内容を絵や図形を用いて表現することで、グラレコと呼ばれることもあります。
グラフィックは視覚的に認識しやすいため、活用する企業が増えています。グラフィックレコーディングのメリットや活用方法は、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
【種類編】ホワイトボードの選び方
ホワイトボードには、壁掛けタイプやキャスター付きタイプなどのさまざまな種類があります。それぞれ適した場所や使い勝手などが異なるため、どこにどの種類を設置すべきかイメージしてみてください。
種類 | 特徴 |
壁掛けタイプ |
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キャスター付きタイプ |
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シートタイプ |
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ノートタイプ |
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壁面タイプ |
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■壁掛けタイプ
壁掛けタイプは、ネジや三角吊カンなどを使って壁面に設置します。壁面を活用するため、ホワイトボードを置くスペースが十分に確保できないオフィスでも設置できます。
設置や取り外ししやすいため、ネジや三角吊カンが使える場所ならどこでも活用することも可能です。
壁掛けタイプはスケジュールや伝言メモ、タスク管理などの幅広い用途に対応しています。またなかには、プロジェクターで映像を投影できるスクリーンを兼用したものもあります。
■キャスター付きタイプ
キャスター付きは、前後に脚があるタイプとL字脚タイプの2種類があります。L字脚タイプは脚の奥行きがなく壁に沿って設置できるため、壁とホワイトボードの間に無駄なスペースを作りません。
キャスター付きタイプは1,200ミリ以上の大きめサイズが多いです。離れた場所からでも文字が見えやすく、ミーティングやプレゼンなどでよく活用されています。ボードの両面を使用できるタイプの場合、長時間のミーティングにも対応できます。
■シートタイプ
シートタイプはシールや磁石、静電気吸着などで設置します。
壁にキズがつく心配がなく、賃貸オフィスにも適しています。好みのサイズにカットして使用できるため、大小さまざまな範囲で活用可能です。
■ノートタイプ
気軽に持ち運びしたい場合は、ノートタイプのホワイトボードがおすすめです。ノートタイプはコンパクトサイズなので、ミーティングやプレゼンなどのさまざまな場所に持ち運びできます。
複数のページがノートのように綴じられた状態になっているため、簡易的なメモや手帳代わりに活用するのも手段の一つです。使用しないときは本棚やデスクの引き出しに収納できるので、置き場所に困ることもないでしょう。
■壁面タイプ
壁面タイプのホワイトボードは既存の壁に重ねて設置するタイプで、オフィスの壁面すべてを大きなボードとして使用できます。ボードの厚さは5ミリメートル程度と薄く、空間の雰囲気を壊すことなく設置可能です。
壁面タイプには、用途に合わせてさまざまな種類があります。
- ホワイトボード
- スクリーン兼用ホワイトボード
- チョークボード
素材には、耐久性や平滑性に優れたアルミホーロー銅板が使用されています。マグネットにも対応しているため、幅広い用途で活用できます。
【素材編】ホワイトボードの選び方
ホワイトボードに使用されているおもな素材は、スチールとホーローの2種類です。このうち、主流なのはホーローです。スチール製とホーロー製では重量や耐久性、価格帯などが異なります。
■スチール製
スチール製は亜鉛メッキ銅板に白い塗装を施し、硬化型アクリルで上塗りされています。ベースの銅板は磁石に反応するため、マグネットを使用することも可能です。重量は、ホーロー製よりも軽い傾向にあります。
価格はホーロー製に比べてリーズナブルなので、大量に購入する場合はスチール製を選んだほうがコストをおさえられるでしょう。ただし、耐久性が低く、少しの衝撃でへこんでしまうことや消し跡が残る場合があります。
■ホーロー製
ホーロー製は、亜鉛メッキ鋼板の表面にガラス質の素材が焼き付けられています。ベースの亜鉛メッキは磁石に反応するため、スチール製と同様にマグネットの使用が可能です。ガラス加工が施されているため、スチール製よりも重量は重い傾向にあります。
筆記面は硬度が高いので消し跡が残りにくく、滑らかで書き心地も抜群です。耐久性が高く、一度購入すると長期間使用できる可能性があります。
【サイズ編】ホワイトボードの選び方
ホワイトボードの板面サイズは、規格が決まっています。主流なのは横長タイプで、おもに横幅1,200ミリメートル以上と900ミリメートル程度のサイズがあります。
サイズ | 適した用途 |
横幅1,200ミリメートル以上 |
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横幅900ミリメートル程度 |
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■横幅1,200ミリメートル以上
一般的にオフィスで使用されているホワイトボードは、横幅1,200ミリメートル以上のサイズです。サイズが大きいため、ミーティングスペースをはじめとする広いスペースで使用可能です。
離れた場所からも見やすく、ミーティングやプレゼン、研修などの幅広い用途に対応できます。ただし、横幅が長いため、購入前に使用を想定している場所の空きスペースを確認しておく必要があります。
■横幅900ミリメートル程度
横幅900ミリメートル程度のホワイトボードは、1,200ミリメートル以上よりも一回り程度小さいサイズです。このサイズの商品はスタンドタイプのほかに、紐で吊り下げるタイプも販売されています。
広いスペースを必要としないため、部署ごとのスケジュール管理や掲示板としての使用に適しています。掲示板として使用する場合は、マグネットに対応した商品を選ぶと、掲示物の貼り付けや取り外しがしやすいでしょう。
ホワイトボードにあると便利な機能
ホワイトボードの基本的な機能は、ボードにテキストやグラフィックなどを書き込むことです。使用を想定しているスペースに適したものを選べば、ホワイトボードとしての役割を十分に発揮できるでしょう。しかし、基本的な機能にプラスアルファがあると、さらに利便性が高まります。
■マグネット機能
ホワイトボードのなかには、板面にマグネット機能が付いているものもあります。マグネット機能付きのホワイトボードでカラーマグネットを使用すれば、ボード上に作成されたスケジュール表やタスク管理表などを活用する際に便利です。
また、ホワイトボードの使用に欠かせないマーカーやイレーサーにも、マグネット機能が付いたものもあります。マグネット機能付きのアクセサリーは、使用後にボードに貼り付けられるため、より便利になります。
■両面に書き込めるタイプ
ホワイトボードには、片面に書き込めるタイプと両面に書き込めるタイプがあります。スタンダードなのは、片面タイプです。しかし、情報量によっては、片面では書ききれないこともあります。
多くの情報を書き込む可能性がある場合は、両面タイプを選びましょう。両面タイプなら板面を裏返して使用できるため、ミーティングが長時間におよんでも安心です。また、両面タイプを間仕切りとし、各部署が片面ずつ使用する方法もあります。
■罫線付き
ホワイトボードには、目的に応じて書き込める罫線付きのものもあります。
- 予定表
- KY表
- 工程管理表
- 行動予定表
- 進行表 など
カレンダーのような罫線が付いたタイプなら、曜日や予定を書き込めるため、スケジュール管理に便利です。ただし、罫線付きのホワイトボードは用途が限られます。さまざまな用途に使用する可能性がある場合は、罫線引テープを購入し、自由に罫線を引く方法もあります。
インタラクティブホワイトボードなら活用の幅がさらに広がる
ホワイトボードを導入する際には、インタラクティブホワイトボードも検討の余地があります。インタラクティブホワイトボードとは、資料や端末の画面を映し出し、フリーハンドでも書き込みできるデジタルなホワイトボードのことです。なかには、Web会議機能やプロジェクター機能を備えたものもあります。
インタラクティブホワイトボードの導入をご検討なら、アイリスオーヤマにご相談ください。アイリスオーヤマのAIインタラクティブホワイトボードはカメラやマイク、スピーカーが内蔵されているため、用途の幅が広がります。
東京をはじめとする全国の営業所では、AIインタラクティブホワイトボードを展示しており、実際にお試しいただくことが可能です。トライアルも受け付けておりますので、ぜひこちらからお申し込みください。
会議室にホワイトボードを設置した企業の事例
最後に、会議室にホワイトボードを設置した企業の事例をご紹介します。事例を見るとイメージしやすいため、ぜひ参考にしてください。
■株式会社Seven Arcs
株式会社Seven Arcsはオフィスの改装を機に、会議室に壁に設置するタイプのホワイトボードを導入しました。オフィス家具や側面の壁にホワイトを使用しているため、ホワイトボードとデザイン性がマッチしています。壁に固定されているので移動はできませんが、プロジェクターで映像を映し出し、スクリーンとしても使用できます。
■株式会社TBSスパークル
株式会社TBSスパークルは、2019年に11社のグループ会社が統合されました。全社の一体感が生まれるオフィス空間を目指し、本社を移転しました。多様な働き方に対応できるよう、働く内容に応じて場所を選べるスタイルを実現しています。
フリーアドレスをベースとしたワークスペースには、ソファ席や個室などのさまざまなタイプのスペースを設置しています。会議室には、壁に設置するタイプのホワイトボードを導入しました。対面の壁にはテレビモニターが設置されており、リモートでの会議もしやすい環境を実現しています。
ホワイトボードのメンテナンスには専用クリーナーがおすすめ
ホワイトボードは長期間の使用を想定している場合、定期的なメンテナンスも必要です。
たとえば消し跡が目立つようになったときには、専用クリーナーを使用するときれいに落とせます。食器用洗剤のように界面活性剤が含まれる洗剤は、表面を傷めるおそれがあるため、使用しないように注意しましょう。
まとめ:用途・設置場所に合わせたホワイトボードを選ぼう
ホワイトボードには種類や素材、サイズが異なるさまざまなタイプがあります。適したホワイトボードは目的や用途によって異なるため、何のために使用し、どこに設置するかを明確にしておきましょう。
また、ホワイトボードは購入だけでなく、レンタルという選択肢もあります。アイリスオーヤマのAIインタラクティブホワイトボードは、1日900円(税込)からレンタル可能です。利用シーンに合わせてさまざまなサイズをご用意しておりますので、ぜひご活用をご検討ください。