【事例あり】社員食堂のレイアウトを考える際のポイントを解説

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【事例あり】社員食堂のレイアウトを考える際のポイントを解説

従来、企業が社員食堂を設置する大きな目的は、従業員に食事の場所を提供することでした。しかし、近年はさまざまな効果を期待し、レイアウトにもこだわった社員食堂を設置する企業が増えています。

社員食堂の設置を検討している場合は、期待できる効果やレイアウトを決める際のポイントを把握しておくことも大切です。この記事では、社員食堂を設置する企業のねらいやレイアウトを決める際のポイントを解説します。

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社員食堂を設置する企業のねらい

近年は、内装や雰囲気などにこだわった社員食堂に注目が集まっています。その背景には、社員食堂にさまざまな効果を期待する企業のねらいが関係しています。

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◾️従業員の満足度向上のため

社員食堂を設置する企業のねらいの一つは、従業員の満足度を向上させることです。社員食堂で提供される食事の料金の一部は、企業が負担するのが一般的です。栄養バランスが考慮された食事を提供すれば、従業員の食費負担を軽減しつつ、健康のサポートにもつながります。満足度の向上への寄与も期待できるでしょう。

従業員満足度の向上は、生産性や従業員の定着率の向上にもつながります。

企業は人材の流出を防ぐために、従業員の満足度向上につながる工夫が必要であり、社員食堂もその一貫として活用できます。

 

◾️従業員同士のコミュニケーションを活性化させるため

業務を円滑に進めるためには、従業員同士のコミュニケーションが不可欠です。しかし、近年は多様な働き方の導入により、従業員同士のコミュニケーション不足を課題に抱える企業が増えています。また、ワークスペースでは部署ごとに席がまとめられているケースも多く、部署を超えたコミュニケーションが発生しにくいのが現状です。

社員食堂は、特定の時間帯に部署や役職に関係なく多くの従業員が集まる場所です。業務ではあまり接点のない従業員同士のコミュニケーションを生むきっかけになるほか、食事をしながらの会話はインフォーマルコミュニケーションの活性化につながります。

このように、社員食堂を通じて新たなアイデアの創出や良好な人間関係の構築が期待できるでしょう。

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◾️ブランディングのため

企業が社員食堂を設置すると、ブランドイメージの向上が期待できます。社員食堂の利用対象者は、企業ごとに自由に決めることが可能です。利用対象者を社外の人にも広げると、面談や商談などのさまざまな用途で活用できます。

社外の人が訪れる場所は、企業に対する印象を左右する重要な要素の一つです。社員食堂が社外の人に良い印象を与えれば、ブランドイメージの向上につながるでしょう。その結果、新たな人材の採用や商談の成立につながる可能性があります。

また、近年はSNSで投稿された内容がきっかけとなり、企業に注目が集まるケースもあります。社外の人が社員食堂の良い印象をSNSに投稿することで、話題性が高まり、知名度が向上するかもしれません。

社員食堂のレイアウトを考える際のポイント

自社で社員食堂を設置する際には、利用する従業員の快適性や利便性も考慮することが大切です。社員食堂を通じて企業の目的を果たせるよう、レイアウトを考える際のポイントを確認しておきましょう。

 

◾️「快適さ」を重視する

多くの従業員が利用する社員食堂は、快適な空間に仕上げることも重要な要素の一つになります。快適性を高めるために、スペース内に設置する家具やカラーにもこだわってみましょう。

まず、一般的な食堂のようなテーブルとチェアが必要です。そのほか、さまざまな用途での利用を想定し、ソファ席やカウンター席を設置しても良いでしょう。

ソファ席やカウンター席を設置すると、まるでカフェのような空間に仕上げることが可能です。家具類はブラウンやベージュをベースにした落ち着いたカラーにすると、リラックスしやすい空間を演出できます。

 

◾️スムーズな動線を意識する

社員食堂のレイアウトを考える際には、動線にも着目しましょう。動線の良し悪しは、社員食堂の利用しやすさを左右する重要な要素の一つです。社員食堂は食事の提供がメインなので、ランチタイムになると混雑しやすい側面があります。

ランチタイムには限りがあるため、多くの従業員がスムーズに食事ができるよう混雑を減らす工夫が必要です。社員食堂の混雑を緩和するためには、配膳・喫食・下膳の流れを作ることがポイントです。

たとえば、注文スペースと受け取りスペースを明確に区別する、人気メニューは手に取りやすい位置に配置するなどの方法があります。また、社外の人の利用を許可している場合は、迷わず利用できるように各スペースへの案内表示を設置すると良いでしょう。

 

◾️座席スペースに余裕を持たせる

席と席の間は、十分なスペースを確保しましょう。社員食堂は、労働安全衛生規則の基準に沿って設置する必要があります。労働安全衛生規則では、社員食堂に対して食堂と炊事場を区別すること、食卓や椅子を設置することなどが定められています。

また、床面積は、一人当たり一平方メートル以上を確保しなければなりません。ただし、これはあくまでも最低基準なので、実際に利用すると窮屈に感じてしまう可能性もあります。

ゆとりのあるスペースで席を設置する際には、カフェやレストランの寸法を参考にするのも手段の一つです。飲食店の多くは、スペースにゆとりを持たせるために、一つの座席につき2.2~2.2平方メートル程度の面積を確保しています。

 

◾️多目的な利用を想定しておく

オフィススペースには限りがあるため、社員食堂を設置する際には食事以外の多目的な用途での利用を検討しましょう。たとえば、社員食堂をミーティングや研修などで利用することも可能です。

ソファ席を設置し、面談や商談に利用する方法もあります。電源や通信環境を整備すると、ワークスペースとしても利用できます。ミーティングでの利用を想定している場合は、ホワイトボードを用意しておくと良いでしょう。

社員食堂を設置する際にはさまざまな用途での利用を想定し、移動できる家具を取り入れておけば、レイアウトを変更しやすくなります。

アイリスチトセでは、可動式のテーブルやチェアを数多く取り揃えております。社員食堂に設置する家具をご検討の際には、ぜひご相談ください。

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◾️従業員にもヒアリングする

社員食堂のレイアウトを考える際には、従業員にも意見を聞いてみましょう。経営層や一部の部署だけでレイアウトを決めても、従業員のニーズが反映されなければ、満足度向上につながりません。

社員食堂を利用するのは従業員なので、従業員のニーズを把握し、必要に応じて反映することも大切です。たとえばリフレッシュスペースとして利用したい従業員が多い場合は、社員食堂の中にカフェスペースを設置するのも良いでしょう。

ワークスペースとして利用したい従業員が多い場合は、テーブル席以外にもソファ席やカウンター席などを設置し、業務に集中しやすい環境を作る方法もあります。社員食堂のレイアウトに従業員の意見が反映されることで、満足度の向上が期待できます。

 

◾️他社のレイアウトを参考にする

一口に社員食堂のレイアウトといっても、広さや席数などはさまざまです。自社の社員食堂のレイアウト作りに悩んだときには、どのような広さと席数にしているかを参考にするのも手段の一つです。

自社が想定しているスペースや席数に近い事例を参考にすると、どのような社員食堂に仕上がるかをイメージしやすくなります。他社の事例を参考にする際には、内装デザインや動線、家具などもチェックしましょう。

【大規模】企業の食堂レイアウトの事例

ここからは、社員食堂のレイアウトに成功した企業の事例を紹介します。まずは、大規模な社員食堂の事例を見ていきましょう。

 

◾️エーザイ株式会社

エーザイ株式会社では、2022年に川島工園(岐阜県)内の新棟建設に伴い、同施設に食堂をオープンしました。広いスペースを確保して、全体的にゆとりのあるレイアウトとなっています。スペース内には自然光を取り入れつつ、適切な明るさを確保するために明るめの光色が使用されています。

テーブル席のほか、ソファ席やカウンター席も設置されているため、従業員は気分に応じて席を選ぶことができます。配膳カウンターの前は混雑を想定し、広めのスペースが確保されています。

【納入事例】エーザイ株式会社 川島工園

 

◾️住友電工電子ワイヤー株式会社

住友電工電子ワイヤー株式会社は、2020年9月にオフィスを改装しました。従業員数が多いため、社員食堂には多くのテーブルやチェアが設置されています。チェアはメンテナンス性に優れたメラミンが貼られており、テーブルも移動・収納ができるので、社内イベントや研修など様々なニーズにも対応できる空間となっています。

社員食堂の中には、ソファ席をはじめとする複数のタイプの席が設置されています。窓に沿って設置されたテーブル席は、隣接するソファ席の背もたれがパーティションの役割も担っているため、面談や打ち合わせなどで利用する際に適しています。

【納入事例】住友電工電子ワイヤー株式会社

 

◾️コーナン商事株式会社

コーナン商事株式会社は、2020年6月にオフィスを移転しました。社員食堂はリフレッシュできる空間にするために、スペースの一角にはまるでカフェのような雰囲気のデザインが取り入れられています。

上記画像のような温かみのある雰囲気のスペースのほかに、明るい照明を多く使用したスペースも設けられました。限られたスペースを効率的に活用するために、社員食堂は昼食時以外は執務できる空間としても利用されています。

【納入事例】コーナン商事株式会社

 

◾️ニデック株式会社

ニデック株式会社は、2022年7月にグループ間企業の連携を強化することを目的に、ニデックパークを新設しました。社員食堂は内装やインテリア、家具の細部までこだわり、まるでカフェやレストランのような雰囲気に仕上がりました。

スペースの一角にはファミレス席が設置されており、従業員が食事を楽しむのはもちろん、簡易ミーティングやワークスペースとしても利用できます。プライバシーにも配慮しており、席の一部はパーティションや観葉植物で目隠しがされています。

【納入事例】ニデック株式会社「ニデックパークC棟」

 

◾️全日本空輸株式会社

全日本空輸株式会社は、2019年4月に訓練・教育・研修施設としてANA Blue Baseを新設、同施設内に社員食堂を設置しました。社員食堂は食堂としての機能だけでなく、ユーティリティのスペースとして機能する可変性と多様性を実現しています。

社員食堂全体を一冊の短編小説に見立ててデザインされ、一つの空間に雰囲気が異なる複数のスペースが配置されました。さまざまな用途での利用を想定しているため、テーブルやチェアなどの多くの家具は可動式タイプが採用されています。

【納入事例】全日本空輸株式会社「ANA Blue Base」

オフィス空間を有効活用したカフェスペースの設置

社員食堂には食堂や炊事場などのさまざまなスペースが必要になるため、比較的広い面積が必要です。しかし、オフィススペースには限りがあるため、企業によっては社員食堂の設置が難しいこともあるでしょう。

スペースや運用面に課題があり社員食堂を設置できない場合は、社内に飲食できるカフェスペースの設置を検討してみましょう。カフェスペースは広い面積を必要としないため、スペースに限りがある企業でも設置できる可能性があります。

社内にカフェスペースを設置すれば、従業員同士のコミュニケーション活性化やブランディングも期待できるでしょう。なお、オフィスにおけるカフェスペースの設置事例は、こちらの記事でご確認ください。

オフィスカフェを設置するメリット|おしゃれな雰囲気づくりを意識することが重要

社員食堂のレイアウトは定期的に見直しを

社員食堂の適したレイアウトは、時代や従業員のニーズによって変化します。設置直後は話題性が高くても、時間の経過とともに目新しい要素がなくなる可能性もあります。そのため、社員食堂を設置した後は、定期的にレイアウトを見直すことも大切です。

社員食堂のレイアウトを見直す際には、トレンドを意識しましょう。トレンドに沿ったレイアウトに仕上げれば、時代や従業員のニーズにも対応できるため、より快適な空間を実現できます。

まとめ:従業員の満足度が高まるレイアウトを考えよう

従来、社員食堂の大きな目的は従業員への食事提供や食費負担の軽減でした。しかし、より良い労働環境を求める人が増えている中、福利厚生としての社員食堂の重要性が高まっています。

社員食堂のレイアウトを考える際には、従業員の満足度を高めるための工夫も必要です。どのようなレイアウトにするか迷っている場合は、ぜひアイリスチトセにご相談ください。

アイリスチトセでは課題やニーズを把握し、自社に適したレイアウトプランをご提案いたします。社員食堂に取り入れられる家具も多数取り揃えておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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