【インタビュー】株式会社大和電業社「社員と会社をつなぐオフィス」

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【インタビュー】株式会社大和電業社「社員と会社をつなぐオフィス」

2023年1月に新社屋が竣工した株式会社大和電業社。
来社の多くないオフィスであるにも関わらず、おしゃれな空間にした狙いや効果等を営業部課長、丹羽宏成様に伺いました。

採用に強いオフィスへ

本日はよろしくお願いします。

早速ですが、貴社の事業について教えてください。

 

電気設備業がメイン事業です。その他には電気計装工事といってプラントの制御系の電気工事。電気工事にも様々な種類があるのですが、その2種類が当社の主な事業です。

 

ありがとうございます。次に今回の新社屋建設に至った経緯を教えてください。

 

シンプルに既存の社屋が古かったというのが1つと、何よりも社員の満足度をあげたいというのが1番強かったと思います。

併せて、今までは各部署がワンフロアにまとまっていなかったのですが、それによる意思疎通不足や伝達ミスを解消させたかったことと、デジタル化も進んでいなかったので、デジタルツールといった活用も今回を機に波及させようと考えました。

 

会社の方針としての新社屋の経緯でしたが、丹羽さん自身がこれを機に実現したかったものや想いはありますか?

それは「採用」です。今の時代は何に憧れて入社するのかは多種多様で、その1つの要素としてオフィス環境があると思います。働く環境で社員のモチベーションは大きく左右されますから。だからこそお客さんがあまり来ないオフィスであるにもかかわらず、このようなオフィスデザインにしました。技術者の集まる電気工事会社では通常ありえないですよね。極端な話、プレハブでも機能としては成り立つオフィスを、今回ショールームに近い形にしたのは、社員の満足度アップもありますが、新しく入社する人に感動を与える社屋でありたいなと思ったのが私のねらいです。

 

少子高齢化もあって特に首都圏以外の地方都市となるとなかなか採用も難しい中で、少しでもそういったところでプラスに働くようにしたいという意図があったということですね。

 

そうです。今までは1年を通して採用は1人、2人いればよいという状況でしたが、今年の3月には8名が入社となり、採用に力を入れた効果が出てきています。

 

実際に採用の際にこちらにお越しいただきオフィスをお見せになることもあるのでしょうか。

 

勿論です。意図して作り込んだオフィスですので、惜しげもなく使っています。

オフィスが魅力的だと入社の意思決定の後押しにもなりそうですね。

弊社も同じく、採用と社員の満足度やエンゲージメントをあげることを目的に、オフィス改装を行っています。

 

どの会社も考えていることは似ていると思いますが、資産価値の上がる不動産などと違って会社のオフィスはお金を生まないので、単にお金をかけるだけではリスクになってしまいます。よって投資に対してリターンをしっかり戻せるような計画が立てられるかどうかも含めて重要なのではいかと考えています。

 

丹羽さんとしては採用に強いオフィスにするということが、今回のプロジェクトのねらいでもあったのですね。

新社屋となり新しいオフィスでの業務がスタートしましたが、従業員の反応はどうですか?                                                  

いいとは思いますが、技術者なので表現力にあまり上手ではなく・・

ただやっぱりオフィスが綺麗になるっていいのではないでしょうか。今まであまり反応がないというか、コミュニケーションがそんなに取れなかった社員がこうした方がいいとか、ああした方がいいでのでは。という様なコミュニケーションが取れるようになったのはよかったです。

社員の会社愛を育むオフィスづくり

少し話は戻りますが、先ほど社員の満足度をあげたいというお話がありました。プロジェクト中に何か具体的に行っていたことはありますか?

ありますね。例えば社員に対するヒアリング調査を行ったことです。

ヒアリングはどのように行っていましたか?

これは難しいところで、多くの意見を取り入れすぎると収拾がつかなくなるので、会社の中枢を担う人たちからどうしていきたいのかをヒアリングをして、それをもう一段階下に下ろしてもらって、そこから吸い上げたものを回収して進めました。

その意見をプロジェクトに反映させて、改修後の社員の反応や、課題解決につながったという実感はありますか?

先ほども言いましたが正直うちは技術屋なので、みんな表現が下手なんです。(笑)

なので実際のところどこまでニーズが反映できて、どのように受け入れられているのか、詳しくはわからないですが、少なくとも社員間のコミュニケーションの量は増えました。

先ほどデザインはほぼ丹羽さんが担当されたということでしたが、デザイン面で特にこだわった部分はありますか?

やはり電気屋ということで照明にはこだわりました。空間を照明で素敵に演出できるというのを見せたかったんです。例えばこの大きい照明(キッチン台上)はこれが1個あるだけで華やかになったり、この上の(商談テーブルの上の照明)は調色が可能で、竣工式の時とかは赤や青に調色をしてお客様に電気工事屋らしい照明の演出をしました。

 得意先であるとか仕入れ先の方々もこちらに来られることもあると思いますが、反応はいかがですか?

すごくいいですね。「斬新」、「かっこいい」という意見をよくいただきます。少し過剰投資なのかなとも思えるのですが、「こんな事務所で働いてみたいです。」と言われると、社外の方から客観的に見てそうであるならば良かったなと感じますし、当社の社員もそう思ってくれているのではないかな、と思っています。

とても良い先行投資だと思います。

それかから先ほど(本案件営業担当)國定から聞いたのですが、キッチン台にすごくこだわったと。

これは相当こだわりました。言い忘れてました。すみません。(笑)相当苦労させたのに。

國定)話しててくれないかなとずっと思ってました。(笑)

このキッチン台は寸法や仕様、配置場所など幾度も打合せを重ねました。理由は、キッチンはどうしても水回りが一緒になるので、施工業者とのすり合わせの必要があったためです。

それから、とにかく大きい造作家具で完成品での納品なので、部屋に入るのかどうかも不安でした。実際入口から入れるのもギリギリで。それから素材感にもこだわりました。天井を木目調にしたり、カーペットもグレードをあげて厚みのあるものにしたりとか、エントランスの壁をグリーンウォールにしたり、内装全体の配色をグレー、黒、ウッドで揃えたりといろいろこだわった部分があります。

壁際などでなく執務室の真ん中にキッチン台を置いた理由はなんですか?

お茶出し文化を廃止しようという目的でした。カウンターでお客様が求めるものを提供すれば、お茶を出したり引いたりしなくてもいいというのがねらいでここに置いています。

あとはどのみち何かしらカウンターのようなものを設けるのであれば、DJブースのような華のあるものを置きたかったんです。ただのテーブルカウンターではなくて目を引くカウンターが欲しかった。

実際に採用活動でも学生を前に並べて、カウンター前にスクリーンを下ろして説明会をするので、そのときのインパクトを意識してあえて水回りを隠さず設置したような形です。 

最後に、働く価値の向上に向けて、現在の課題や新たに取り組むことがあれば教えてください。昨今特に都市部はリモートワークがあったり出社したりとオンとオフといいますか、わざわざオフィスに来て働くとかそういうマインドに対して働く価値を会社側が伝えてあげる、働く価値を高めてあげる、ということでオフィスの改装をされているところもあります。もしそういった働くという側面で何かしら考えているものがあればいただきたいなと思います。

そうですね。結局はリアルが大事ということです。例えばデートはリモートでしないじゃないですか。行きたい、会いたいって思える会社づくりはすごく企業価値を高めると思っています。

未来がどうなるか分かりませんが、仮に規定通り週5で働くとすると、週の2日の休みのために、残りの5日を頑張る人生って寂しくないですか。

週の2日も楽しむし、他の5日も楽しい。そうなれたら人生がもっと豊かになると思います。

そのような環境を働くオフィスを通して創っていくということですね。

そうです。まずはこの新社屋を皮切りに、仕事に対して自然と前向きなるようなマインドになれる、そういった働く場になれればいいなと考えています。

いわゆる帰属意識・会社愛を社員が持つことで、働く社員、企業にとってwin-win関係が築けるものと思います。いただいた話を私なりに解釈すると、社員への愛情やメッセージをオフィス空間で伝えることで、これが成し得るのかなと感じました。

この業界は技術屋なので会社の技術力というよりは、どうしても個の技術力に依存して属人化されがちです。

そこで会社愛を高めることによって、個人の持つ技能を継承する文化みたいなものが醸成されて、結果として会社と社員が互いに高められる風土にしていきたいと考えています。

アイリスチトセに決めた理由

最後の質問です。

きっかけは弊社WEBサイトからの問い合わせかと思いますが、経緯と什器を当社に決めた理由はなんでしょうか。

実は社長が以前からお付き合いのある福祉施設の会社の代表から紹介を受けて「アイリスチトセさんはいいらしい」ということで。それから僕は年代的にアイリスに対して「リーズナブルでいいもの」という認識があって、何でも販売するユニクロのような存在と認識していました。ですので、きっかけとしては紹介が1番最初ですね。実は他にも数社から提案を受けましたが決め手はスピードでした。たしか1週間半から2週間で図面が上がってきてその時点で決まりでした。僕の中でスピード=誠実性なので。誠実さの判断基準は優先順位度だと思ってます。その点でアイリスさんは群を抜いていました。

お褒めの言葉、ありがとうございます。

アイリスグループとして幅広い商材扱っていますので、今後業務を進めていく上でお困りのことがございましたら、お気軽にご相談下さい。

今後とも是非よろしくお願いします。

新社屋を機に、あえて社員の満足度や採用活動のために、オフィス空間の大幅なブラッシュアップを行った大和電業社様にインタビューを行いました。お金を生むわけではないオフィスに先行投資を図り、社員に会社を好きになってもらいたい、新しく入社する人を驚かせたい、という熱い想いを感じることができました。本日はありがとうございました!

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