【インタビュー】株式会社野村総合研究所「働き方の変化に伴い慢性化していた「会議室不足」。利用者が語る多人数用ブース導入後の変化とは」
インタビュー

オフィスの会議室不足を解消するために多人数用のフルクローズ型ブースを導入した株式会社野村総合研究所。
同社の社員に導入前後の働き方の変化についてインタビュー取材を行いました。
インタビュイー紹介:
コンサルティング事業本部業務管理室
エキスパート
荒井 要氏
グローバル製造業コンサルティング部
シニアコンサルタント
立山 宗径氏
ヘルスケア・サービス産業コンサルティング部
シニアコンサルタント
大久保華子氏
会議室不足の常態化
本日はよろしくお願いいたします。
では先ず、御社について教えてください。
荒井)当社の主な事業内容は、コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスの4つです。私たちはその中でコンサルティングサービスを提供するコンサルティング事業部に所属しています。
人数規模はNRI(野村総合研究所)グループ全体で1万7,000人弱、NRI単体では8,000人弱、コンサルティング事業部は、海外拠点等も含めると約1,100名が在籍しています。大手町本社ビルでは、コンサルティング事業本部に所属する社員約800名が勤務しています。
ありがとうございます。
そして本日は本社で実際に働いている2名の社員の方にもお話をお伺いさせていただきます。
立山)私はグローバル製造業コンサルティング部所属で、主に製造業のお客様向けに、様々なコンサルティングのサポートをさせていだいております。
大久保)私はヘルスケア・サービス産業コンサルティング部という部署に所属しておりまして、製薬メーカーや医療機器メーカーのお客様に加えて、官公庁のお客様に対してもヘルスケア産業全般のコンサルティングを実施しています。
オフィスが2016年末に丸の内からこちらの大手町のオフィスに移転したのですが、私自身は翌年の2017年に入社し、ずっとこちらのビルで勤務してきました。
早速、本日の本題になりますが、今回16台導入いただきましたクローズ型ブースの設置目的や、設置前のオフィスでの課題について教えていただけますか。
荒井)当本部では、以前からフリーアドレスを導入していますが、特に会議室については、慢性的に不足するという課題がありました。2020年のパンデミック発生の中で、他社様と同様、当社も在宅勤務の導入を進めていく中で、会議室の利用方法にも変化が起こりました。
それまでは会議をする人数は大体4~8人ぐらいだったのですが、在宅勤務の増加により、お客様も在宅、社員も在宅、出社している社員だけが8名用会議室に1人だけポツンと座ってリモート会議しているような状態が出てきました。それがすごくスペースとしてもったいないということで、いくつかの会議室を解体して、1人用のWeb会議室ブースを設けるなどの対策をしていました。
パンデミック期間中は出社率も低く推移しており、人が集まり会議をする機会も少なかったためこの状態で運用できていたものの、いざパンデミック期間が明け、出社が基本となると会議室が常に不足する状態になりました。毎年入社する社員の増加もあり、そのことも「会議室不足」に拍車をかけることになりました。

会議室ではなく、クローズ型ブースを設置したのはなぜですか?
荒井)主な理由は、利用人数面とコスト面です。パンデミック明けの会議は、一部リモート参加者もいるため、2~5人くらいの小規模な人数で行われることが多くなり、それに対応できる大きさの会議室の設置を検討しました。
また、壁(やハイパーテーション)を立てて会議室を設置するよりもコストを掛けずに設置でき、長期的に考えた際に移設可能なブースを多く設置した方がよいと考えました。
今回、クローズ型ブースを設置したエリアには、もともと30~40人ほど収容可能な会議室があり、パンデミック期間中は撮影スタジオや様々な研修用の動画を配信する場所として使っていましたが、需要の変化に伴い空間をより有効に活用できないかと検討した結果、6人用のクローズ型ブースを導入することになりました。
会議室の利用や働き方自体が、コロナ前と後で随分変化があったのですね。
立山)はい。
私は2018年入社ですが、入社当時はお客様との商談は基本的に対面だったので、お客様先に直接足を運んでいました。
それがコロナ後は全てリモートになったので、自分たちのオフィスの会議室を使う頻度はかなり増えました。それまでは自分たちのオフィスの会議室を使うのは、たまにある大人数での社内会議が殆どで、2~3人の打合せなら執務室やオープンスペースで行うことも多かったので会議室を使うことはあまりありませんでした。
今は社内会議でも1人だけテレワーク、1人だけ遠隔なんていうこともあるので、体感で2.5倍から3倍ぐらいは、会議室を使う頻度が増えたように感じます。
大久保)そうですね。確かにコロナ前を思い浮かべると、社外会議は海外の人へのインタビューなど、直接会えないケースのみに限定されていました。
基本的に国内のお客様なら遠くても出張して出向いていたので、そう考えるとかなり働き方が変わったように感じます。
当時からいらっしゃったお2人としては、コロナ後の会議室不足は不便に感じられましたか。

大久保)すごく不満でした。
秘匿案件といいますか、業務上社内の人にも情報漏洩してはいけない案件もあります。そうすると会議室の予約が取れずお客様との打ち合わせができないので、「秘匿案件のため自宅に戻って会議に参加します」ということがよくありましたね(笑)
そのくらい会議室が足りていなかったです。
立山)会議室がないから出社しない社員も多かったです。
あとは、会議室がないので、大きなデスクの角と角で誰かがオンラインの社内会議をしていて、他の人の業務のノイズになってしまう、とかも当時はよくありました。
御社の業務内容的に、いわゆるコワーキングスペース等で仕事することが難しそうですしね。
そう考えると、機密性の高い会議スペースが結構ニーズが高そうですね。
荒井)会議室の利用を効率的にするために、例えば「予約した会議室を開始時間より15分経過しても利用されていない場合は、予約そのものを自動的にキャンセル」させることが可能なツールをトライアル導入しました。3か月ほどのトライアル期間でしたが、利用者の利便性の面と技術的な面で課題が顕在化し、本格導入はあきらめました。
立山)別の場所から移動してきて会議室に飛び込むと、15分ほど遅れたことで会議室がリリースされている、なんてこともありました。
会議自体がキャンセルされる仕組みだったので、実施していても、利用証明となるQRコードの読み忘れで会議が勝手にキャンセルになっていることも(笑)
保険としてもう1つ予備枠を取るなど面倒なことをしていていましたね。
あとは、昔は外回りですと移動時間を加味したアポイント取り方をしていましたが、オンラインだとそれを考えない分、会議室の場所が離れていると困りました。
お話から察するに、今の6人用のクローズ型ブースが入る前は会議室が結構取り合いになっていたのでは?
大久保)おっしゃる通りで、定例のミーティングがある場合はとりあえず1年後まで予約を入れておく、ということをしていましたね(笑)
立山)自席近くの会議室は埋まっていることが多く、フロア内の遠くの会議室しか予約できない場合は、会議室の移動も遠くて大変でした。
大久保)同感です。
多人数用クローズ型ブースで会議室不足を解消
今は会議室に関してはどうですか?
立山)最近はミーティングできるブースの増設で会議室を緩和されたからか、無理に予約をしておく必要はない、という認識になりつつあります。以前感じていた不便や不満はかなり解消されていますね。
現在多人数用クローズ型ブースを使っていて、どういった部分に利便性を感じますか。
立山)やはり防音性が一番ですかね。
むしろ、もともとあった会議室の方が隣の会議の声が聞こえたりするので、それが無くて助かります。あとは一人用ブースの中はすごく暑くなる印象ですが、多人数用のブースはエアコンが付いているので、快適に会議ができるとこころに満足しています。
強いて言うならホワイトボードが欲しいなと思います。
会議の話を構造化する際に絵や図をパッと書きたいときは割と多いですね。


オフィスはコミュニケーションの重要な場
コロナ前は「出社が当たり前で働くために出社する」だったと思いますが、今は働き方が多様になり、オフィスにくることの意味やあり方、位置づけは変わっていますか。
立山)そうですね、オフィスのコミュニケーションの場としての重要度は上がってきたのかなと思っています。
以前は全員出社していることが前提で、顔を知らないのはずっと出張に行っている人くらいだったんですよね。
今は自分から積極的にコミュニケーションをとらないと、部署内にも知らない人が出てくる。プロジェクトで「はじめまして」となると、最初のアイスブレイクに時間がかかってしまうところがあるので、オフィスでの対面のコミュニケーション重要度は上がってきています。
大久保)原則出社ではありますが、働き方はかなりハイブリッドという印象です。
ある特定の社員と会話するためにその人の出社に合わせてオフィスに出向いたり、また社内MTGが特定の曜日に設定されている場合は、その日は必ず出社するなど、一緒に働く人や案件に合わせた出社の仕方をしています。
また、私の場合は朝早くが一番集中できる時間帯なので在宅で仕事をして、仕事が一区切りついたら、午後には社員とディスカッションするために出社する時もありますよ。逆に、朝6時ぐらいに出社して、昼過ぎには帰ってしまう社員もいます。

御社はフレックスタイム制ですか。
荒井)専門職は、基本、裁量労働制かフレックスタイム制が適用されています。
外出も多いため、朝早く来て昼過ぎに外出する社員もいれば、午前中に顧客先に直行し、午後から出社する人もいます。
今後に期待する社員様の変化や、今後の展望などはありますか?
荒井)当社も含めて、世の中の働き方が多様化しています。そういった環境変化の中で各社員がより心地よく働けるような、オフィス環境を整えていきたいです。
今回多人数用クローズ型ブースを16台導入させていただきましたが、これまでのところ快適に利用させていただいています。今後のオフィス環境整備を行う中でも、今回のような多人数ブースのより一層の活用も選択肢の一つとして検討をしていきたいと思います。

多人数用ブースが会議室不足の解消の一助になっていることを改めてお伺いし、今以上に多用途での利用が期待できるのではと感じることができました。
本日はありがとうございました。